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2010年10月 4日 (月)

極盛相の一歩手前(笑)

おとこ友達との会話  白州正子  新潮社

 何の本かとゆーと対談本になると思います。著者自身にとっては単なる日常会話の一つかもしれないけど、守備範囲が狭いのか広いのか…それが問題だってか(笑)対談者の十人は皆その道のプロというか、一線級の方々ばかりですからいずれの話もそれぞれに含蓄深いです、うん。例えば映画についてで集団や多数決になると駄目だとか、カメラもデザインも駄目…「上のほうの会議でいろいろ転がしているうちにダメなものになっていく」とバッサリですが、それはお茶や能にもおよんで「なぞるだけですよ」と切り捨てご免の世界が(笑)他にも「発展しなきゃ墜落するだけでしょ」とかもー快刀乱麻でございます…

 歌なんかも「誰が聴いても、ああ、そうか、同感、同感とよくわかるものになってしまいまして」に「でも、わかったら、もうおしまいじゃない」と…分かりますか分かりませんかそれはどっちだ(笑)でもそれが骨董となったら「骨董も疑人化するのが一番簡単。野武士のような壷とか、野武士を見たことがないのに。人間てわからないものね」とくるんですよ…分かるってアハ体験なのか(笑)

 ものの見方というか、目智相応なんだろかで魯山人の焼き物についても「魯山人なんてお土産品とか配り物なんか大量に作っていたのよ。ところが最近は魯山人が自分の気を入れて作ったものも、お土産品の大量生産のものも同じ値段なのよ」…目利きがいない今日この頃…高い分には商売になるって事なんでしょか?

 アリス的にとゆーと、京都絡みで裏千家批判の件かなぁ(笑)どーも京都に新しいビルを建てたらしいのですが、その会館の中にシャンデリアがあったり仏料理をふるまったりしていた(いる?)らしいのだけど、それに対しての裏千家側の反論がシャンデリアは建築屋が、フレンチは外務省が言ったから…著者は一言責任逃れだと下して「もうだめね、お茶の世界もバブルと同じ」と言い切ってしまったり…京都駅のデザインも「世界中から批判されるに決まってるんで、みんなできるだけ不可能案を出したとか」にも「いっそ全部地下室にしたらいいのに」とかとか(笑)オステキすぎる~

 実は柿の葉寿司が好物だとか、お水取りの話も出てきます。是非見なはれの世界らしい~後は文学について最近の文学はあまり面白くないとこれまた一刀両断…「日本の文学って、非常に狭い芸術の中で閉じこもっているみたいなとこがあって、なんか窮屈」とこれまた文学とは?問うまでもないものか(笑)閉鎖性は日本の業みたいなものなんでしょか?片桐さん辺りはどーなんでしょねぇ?海老原先生だとどー答えるのか?ちょっと気になったりして(笑)

 でもって本書的に一番ははぁーと思わされたのは関西と江戸の違い、関西には文化があると。対談相手は河合先生なのですがそれに「文化というのは嘘で固めたものですからね。江戸っ子というのは本当のことを言うんです。標準語というのは本当らしいことを言う。この二つは違うものなんです」更に「説明なんて殆どが本当らしいことですからね。本当の説明なんて、これは難しくて、なかなかできるものじゃないんです」…言葉というのは難しいとゆーか、これが西洋だと言葉に出来ないものは贋物だとなってしまうところに文化の違いがあるのよねぇ…空気読めって、そーゆー事もひっくるめての世界だったのかかかか?間を読むのもまた日本的な世界なんでしょかねぇ?とゆー訳で騙されたと思って読んでみなはれの世界かなぁ(笑)

 対談者は、赤瀬川原平、前登志夫、中畑貴志、尾辻克彦、青柳啓介、ライアル・ワトソン、高橋延清、河合隼雄、養老孟司、多田富雄

 目次参照  目次

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