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2011年1月 6日 (木)

0系よ、永遠なれ~

新幹線をつくった男 島秀雄物語  高橋団吉  小学館

 狭い日本には狭軌で十分、コストも安くすむ(@大隈重信/?)から始まった日本の鉄道の広軌(標準軌)への道のりは戦後までずっと続く茨道だったのですねぇ(笑)安次郎、秀雄、隆と続く島家の鉄道マン物語はそのまま日本の鉄道史と重なるお話となります。凄いというか、濃い一家です(笑)本人達は多分普通と思っているだろーけど、いやはや並じゃないのは一目瞭然、とりあえず読んで下さいましの世界だなぁ(笑)

 かくて新幹線の話になるまでの前フリだけで本書の1/3か1/2のページ数がありまして、いきなり新幹線登場とはなりません(笑)何事にも物事には順序があるってか(笑)細かく見ていくと全文掲載になりかねないので、渡欧の話とか、D51の話とか、華のシロクニとか、枚挙に尽きないんですけど、取り合えずタイトル通り新幹線の設計者に間違いないと~ご本人は自分ひとりでではなく回り全てのスタッフのおかげみたいな話をしているのですが、何とゆーか天才ほど自分を普通に見るというか、スター性を嫌うよなーな気がするのは気のせい?オレがオレがというタイプではないのに矢面にたっているのは凄いと…しかもきちんと責任をとるところも今時こんなトップ(上司)いないよなぁと(笑)

 何とゆーか、ビジョンのある設計家、技術者であったと。焼け野原の焦土で時代の先の先を読んで次世代機を製作するとゆーのは…従来の技術の集大成といいながら実はプロトタイプじゃね、と(笑)しかもなんら政治的背景のない純粋な技術者…これはやはりこの人を見よか(笑)

 アリス的に新幹線というと海奈良かなぁ?後は下山事件のとこが松本清張の日本の黒い霧辺りかなぁ?公的には自殺説が、清張的ならGHQ陰謀説が、幅を利かせているみたいですが、事件は未だに迷宮入り…兼松学的なら自殺もGHQもありえない、となると第三国の謀略機関の犯行だとか…ほんと黒い霧とゆーより黒い闇だよね…

 さて、十河信二との二人三脚のとことかは涙なくして読めません(笑)四面楚歌の中でのプロジェクト…「世に四バカあり、万里の長城、ピラミッド、戦艦大和に新幹線」と謳われたみたいですから…

 さてさてエピソード的な事は本当にたくさんあってアリス的には西日本の500系なんてある意味島秀雄の目指したものそのものかもしれないとか(オールM/笑)ありすぎて困るんですけど、絞りに絞って二つだけあげさせてくらはい…一つは高松宮の試験区間での新幹線試乗での話。十河の辞任と共に島も辞任していたんだけど説明員として接待となり、現場には石田新総裁も同席しました、と。で石田いわく「僕は新幹線なんて嫌いなんだよ。だいたい試運転だというのに、高貴な方をお乗せするのは危険じゃないか」…素晴らしい上司というか国鉄総裁です…まっこの時は高松宮の機転というかジョークでことなきを得たみたいですが(笑)

 その二は国鉄史の正史には抹殺されているもしくは封印されている新幹線秘話でしょーか?昭和41年4月25日午後19時40分すぎ、新大阪発ひかり42号、豊橋駅近くで緊急停車、表向きはブレーキの故障、その実、車軸折損…一歩間違えば大惨事…ちなみに当時は住友金属勤務だった島は顔面麻痺の後に心筋梗塞まで起こしている…ついでに遺書も書いている…新幹線安全神話の崩壊にかかわるお話ですので詳細は本書を読めです。210km/hの壁というか重圧は凄い…「われわれがこれほど頑張ってもまだ駄目なのか」とゆー現場瀕死状態にもかかわらず、やがて「開業後の3年間で、あらゆるトラブルを経験しました。それをシラミ潰しに潰し尽くして、その結果、ほぼ完璧な運転規定、検査規定ができあがった。あとは、人間の側に油断さえなければ事故は起こらない。そういう確信をもてるようになった」(@斉藤雅男東海道新幹線運転車両部長)と言い切れる現場ってつえぇなぁと…ここだけでプロジェクトX十個位軽くつくれそーだけど(笑)まっ騙されたと思って読んでくらはいとお薦めします(笑)パワーが、人なのか?時代なのか?日本なのか?パワーが溢れていまする~

 目次参照  目次-鉄道

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