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2011年6月28日 (火)

オスこそ全て(大笑)

できそこないの男たち  福岡伸一  光文社

 分子生物学者の遺伝子とは何か?に近いのかなぁ?むしろ、細胞とは何か?の方があっているんだろーか?科学的というと、どーも数式とグラフの世界を思い浮かべてしまいがちなんですけど、こちらは何とゆーか生物史の様相を呈しているよーな?20世紀の科学者の物の見方を追っていくと、この100年半端ねぇーになるのか(笑)取り合えず100年前の論文、精子形成についての論文-付随染色体に注目してを書いたネッティー・マリア・スティーブンスの業績は画期的だったと…チャイロコメゴミムシダマシってどんな虫だか全然想像もつかないんだけど、こちらの精子の染色体を観察して半分が染色体の中の一つが大きさが違う事に気付いたと…卵子の染色体は全部同じなのに…ここで、性決定の遺伝メカニズムが可視化された訳ですね…時は1905年ですから、日本だと日露戦争の頃か?…

 さて、ヒトの性染色体とゆーと、XとYでしてXYが男性を、XXが女性となりますが、このX染色体とY染色体、勿論大きさが違っていて「X染色体は、Y染色体の優に5倍位の大きさをもつ。男性のみなもとのYは、遺伝子レベルで見ると、極めて頼りない、ちっぽけな存在なのである」とな…また個体レベルでも、「男性は、生命の基本仕様である女性を作りかえて出来上がったものである」とな、「実際、女性の身体にはすべてのものが備わっており、男性の身体はそれを取捨選択して改変したものにすぎない」そーで、「女性は何も無理なことはしない」のだとか…とゆー事は、「アダムがイブを作ったのではない。イブがアダムを作り出したのである」となるのか…

 アリス的に、オスとメスの違いとその関係性となると、やはり女性嫌いの准教授という事になるんでしょーか?まぁシェイクスピアの台詞が似合いそーな、准教授だからなぁ(笑)まっ女嫌いに行く前に、本書の冒頭の学会のシーンが、准教授もこんなもんに晒されているのかもなぁとちょっと浸ってしまった(笑)いわゆる一つの研究会、研究者による合宿&発表会みたいなノリらしいのだが、ここではクローズドの会議として始まっている…クローズドの会議とは、発表者同士以外は公開しない、部外者立ち入り禁止の会議。ここで発表された事は原則的に口外も引用もタブーとな…ただし、最新の極秘の未発表データを入手できると…「そのことによってライバルは互いに他の進捗状況を知り、牽制しあい、そして言外に先取の権利を主張する」為の場なんですねぇ…もー研究というより外交ではないか?と(笑)

 それと、またアメリカの大学への留学なんですが、これもポスドクのあり方がこれまた凄い。自分の指導教授が米の教授(受け入れ先)と懇意である場合(勿論身元保証は日本の教授(大学)がしてくれる)とか、日本の大学で既に助手などの職についていて、その下働きの恩恵としての留学させてもらえる場合(日本の大学での出張扱いとなり、給料は日本の大学が払う)とか、または、日本からの生活費や奨学金で行く場合とゆー、全くアメリカサイドの財布の紐緩みませんの世界…コネがないといけないとゆー話は本当だったとゆー事か?コネから一番遠そーな若き日の准教授はどーして行けたんだろ?とちょっと浸るとか(笑)コネなしでポスドクで行く場合は相当厳しい模様…まず居場所がないよな?うーん、どっかのエライ先生が日本を出て世界を見ろと言ったけど、行き先はあるのか?不安になるなぁ…前のめりに野垂れ死にしろとゆー事ではないと思うんだけど…それにしてもこんなところでも、かもねぎ日本人と思われているんだろか…

 蛇足として、アメリカでは英語ができないということは「ひとたび職場を出ると容赦はなかった。英語が満足に話せない人間は、ここニューヨークでは不法移民か難民のような扱いを受ける」そな…そのせーか、学会では公用語は英語じゃないよと、「科学の世界の公用語は、へたな英語です」だと大御所先生が宣言したとか、うん、アリスのサムライ・イングリッシュも大丈夫ってか(笑)

 さて、男女の寿命の違いについても言及されていて、「調査の行われた世界中のありとあらゆる国で、あるいはありとあらゆる民族や部族の中で、男は女よりも常に平均寿命が短い」、「つまり、いつの時代でもどんな地域でも、そしてあらゆる年齢層にあっても男の方が女よりも死にやすい」とゆー事で「こうしてみると、男の方が人生たいへんだから、という自己陶酔的なヒロイズムは無力であることがわかる。歴史的、社会的にではなく、生物学的に、男の方が弱いのである」…がん発生率のグラフなんかを見ると、55歳過ぎると明らかに男性の発症率が上がっているのがわかって凄いです…たばこを吸う事によって発症するリスクより男女差の方が上なのか、とか…女性の方が丈夫で長持ちに出来ているとゆー事なのか…

 さて、アメリカの研究室半端ねぇーとゆーのは、プラス的には研究成果のとこにあるんでしょーけど、マイナス的には本書的に言うならナダル・ジナールのとこかなぁ?ハーバード大医学部教授、ボストン小児病院の心臓病科長、そしてボストン小児心臓基金代表…本職は大学教授だったけど、それ以外のお金がパネェなんて言葉では言い表せない位凄過ぎる…まず、大学の研究費の為に、国立衛生研究所、国立科学振興会、各種の財団基金、製薬会社などからの委託研究費をいかに多く獲得するかが教授のお仕事というか、コネというか、まさに金で研究が回っている世界ですねんと如実に表しているよーな…しかも、この外からの研究費から大学側が上前、もとい規定の金額を徴収するって…「これらはオーバーヘッド・マネーと呼ばれ、大学にとって巨額な収入源となる」訳だから、奨励こそすれ止める訳がないよな…大学から給与をもらっていない教授もいるってさもありなん、寄付(研究費)から幾らでも入るやんけの世界か?で、潤沢な資金とハーバードブランドで、研究の道(ポスドク使い捨て)で進むやんけと…

 なんで、ジナールが例に出ているかとゆーと、基金のお金を横流しして実刑判決を受けたからなんである。その額一度に400万ドル…この後余罪が幾らになったのか…の世界でして、これが上記のボストン小児心臓基金のお金の行方…うーん、子供が入院手術して、退院する際に医師がにっこり紙を差し出すと「全快おめでとうございます。今日はちょっとしたご提案をお持ちしました」って、おのれは広告代理店か(笑)で、勿論その紙には、寄付金の受付が書いてあると…濡れ手に粟ってこの事を言うんてじゃね、とふと思ってしまったり…まさにアメリカ的で、どこまで金、金、金で回っているんだなぁと…研究の道は金こそ全て、もとい親の総盗り、もといかくも厳しいってか(笑)

 目次参照  目次 生物

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