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2011年8月29日 (月)

解説の解説?

解説屋稼業  鹿島茂  晶文社

 何の本かというと著者による他作家の本に寄せた解説のまとめみたいな本かなぁ?ちなみに解説って日本初らしいとは知らなかった…著者後書きとか、著者による前書きとかはあっても、著者以外の人による解説って今までよそではなかったんだろーか?まぁ日本人の解説好きとゆーのもあるんだろーけど?にもかわらず本著者によると解説の地位は低いらしい…まぁ原稿料もさる事ながら、制約も多いと、とゆーのも書評なら辛口でいけるけど、解説は一応アゲアゲでないといけないとな(笑)まぁ一番のソレは、書評集なら本にしてくれるけど、解説集は本にならない…編集さんも乗り気にならないのが解説集とゆー事で、労多くて実入り少なしの典型みたいなんだが?解説ってそんなだったのか?と目から鱗が…

 さて、そんな逆境の中の解説集…東海林さだお有りの、川本三郎に、森茉莉に、三島由紀夫に、山田風太郎に、大岡昇平etc.もー錚々たる面子への解説が、36並んでいるのは壮観のよーな?とにかく独立したエッセイなのか?応援歌なのか?はたまた単なるファンレターなのか?とにかく、一つ一つが一言で言うと小粋なので、元ネタを知らなくてもスラスラと読める事、受けあいっまぁとにかく喰わず嫌いを止めて読んでみたらと、お薦めしとこー(笑)

 また、著者が仏文学者だけあって、フランス関係のお話もちょこちょこ載っていてこれまた豆知識満載~例えば仏文学とは「恋愛文学ではなく、コキュの文学だ」(@川盛好蔵)だそーだけど、19世紀以前のフランスでは結婚一般が政略結婚ならぬ経済的行為だったそーで、50才以上と夫と16-7才の妻が普通だったそーな…結局これが妻の浮気への序曲ですねん、と…カトリックって汝姦淫するなかれのはずだけど、そりゃ懺悔すりゃ全ては許されるってんで、皆さん浮気を許容してたとな…愛の国フランスなのに、性の国フランスなのか…まぁともかく浮気された夫、即ちコキュは表向きは平静だったそーで、とゆーのも「滑稽に見えることが最大の屈辱であるフランスにおいて、自らコキュであることを、大騒ぎしたり嘆き悲しんだりして他人に教えてしまうようなコキュは、滑稽の最たるものだったからである」だそな…まぁこのコキュがいかにありふれたものであるかは、「フランスにおいては上は王様から下は貧しい農夫まで、社会の男すべてが潜在的なコキュだったからである」で、みんなで浮気すれば怖くないなんだろか?そーゆー意味ではアンリ四世の逸話(14才のシャルロットを巡りオランダと戦争しそーになった…)も入るんだろーか?フランスの場合常にエロスが中心にあるとゆーのは、納得しました(笑)

 アリス的に解説…自身の著作にも解説をお願いしているだろーし、また自身も解説書いているだろーから、解説の難しさを共感できるだろぉなぁと(笑)メディアの空しさなんかも言葉稼業の難しさかなもなぁ?「一時の流行が過ぎ去れば、言葉と一緒に概念も用済みになるものと思っているジャーナリズム」とか、「本当のことをいうと、インテリ用語、業界用語を用いずに、わかりやすい言葉で語ることほど、レトリックと熟練が必要なものはないのである」とか、まず言葉ありきの社会での真実ってこんなもん?に行き着くよな(笑)

 言葉教育については、「私は常々、国語教育では、作者は何を考えているんですかなどという馬鹿げた問題ではなく、この著者はどのようなレトリックで議論を進めているのですかという問いかけをすべきだと思っているが、実情では、日本のエッセイにはこの種の問いに耐える構造を具えたものがほとんどない」辺りが真骨頂かなぁ?

 さてさて、個人的にはスノッブの項に納得しました(笑)スノッブとは、一、文化コンプレックスを持たないこと。二、適度な露出はいいが、テレビにだけは出ないこと。三、忙しくなりすぎて、取材をアシスタントに任せないこと。けだし名言ではなかろーか(笑)

 目次参照  目次 文系

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