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2012年1月29日 (日)

きんきらきんきらきんきらきん(笑)

ゴールド  ピーター・バーンスタイン  日本経済新聞社

 サブタイトルが金と人間の文明史なんですが、何とゆーか、欲望の歴史かなぁ?日本人的視点で金というと、金貨よりは、金メダルとか金の茶室(笑)の方が先に浮かぶよーな気がするんですが、本書を見る限りにおいては、遠い昔々からヨーロッパやアラブでは金となると金貨のイメージっぽいよな?で、身につけて嬉しとゆーのがインドの皆様だった模様…中国はとゆーとアリスの女王じゃないけどバラはみんな赤くなれーと同じで、皇帝はみんな金色になれーの世界かなぁ?まぁとにかく、金を巡って人は争っていくのね…というより、人は翻弄されていくのね、が正しい見方か(笑)

 結構、読みでのある本なので詳細は本書をドゾ。紀元前から現代まで、金とは何ぞや?の世界が展開されていまする…金の財産というか、アクセサリー的なとこというか、見栄的というか、セレブの証みたいなとこもアレですけど、やはりここは金貨から派生していって金本位制に行きつく経済の流れが、本当に怖い金の話かなぁ(笑)

 と、その前に豆知識も満載で、金の元素記号はAuでこれは「「曙」を意味するラテン語のaurrumに由来し、またヘブライ語の「光」を意味するorまたは赤色を意味するausからきたものとされる」だそーで、金のイメージってこんなとこにも何ですねぇ…ちなみに金の鉱脈は「地の割れ目に沈殿した花崗岩や石英が長い年月にわたり激しい高温に熱せられて結晶化した山地に縦横に走っている」そな…

 また、本書、金を巡る古今東西の至言の嵐でもありまして、「(金は)ゼウスの子、虫に食われることも錆におかされることもないが、この至上のものを所有することは人間の心をむしばむ」(@ビンダロス/ギリシャの詩人)とか、「金にふれても怪我はしない。だが、もし手について離れないようなら、金は骨まで傷つける」(ジョン・スチュアート・ミル)とか、「金をもった人間は、かつて名家に生まれた者や立派な肩書をもった者のように、金がひきつける畏敬や称賛を自分に知恵や人格があるからだと思いこむ」(@ジョン・ケネス・ガルブレイス)とか…ダイヤモンドに目が眩みってか(笑)

 アリス的にゴールドとなると、乱鴉のミダスタッチのとこかなぁ(笑)本書によると「初代ミダス王は父王と同様に貧しかったが、他者にたいしてはもの惜しみをしない善良な人物だったと言われている。ミダス王が見知らぬ人を家に招いて歓待したところ、その人は実は酒神ディオニュソスの養い親だった。ミダスの厚いもてなしに感心したディオニュソスは望みを一つかなえてやるとミダスに約束した」で、触る物が皆、金になると…でで「ミダス王は最愛の娘を抱きしめることによって、彼女を金の彫像に変えてしまったのだ」とな…ミダスタッチは死の香りとか言ったらミステリのタイトルっぽいけど、結局、伝説は川に禊にいき、で川から砂金が取れるよーになって、うちの国は豊かじゃけんとなり、更にそんな国が昔ありましたとゆー昔話になっていくと…伝説は真なるものを秘めているというけれど、どの辺がそれと言われてもこの辺なんでしょかねぇ(笑)

 金にまつわる逸話は本当にふんだんに出てきてどの話もスゲェの世界で個人的にはニュートンの人生がこれまた面白すぎるけど、個人ではなく広く世間をとゆーならば「「金または銀の杯から飲む者は、地獄の炎を飲む」というムハンマドの忠告にもかかわらず、カリフたちは黄金に飽くなき欲望をいだき、思いつくかぎり華々しく突飛なやり方でそれを見せつけようとした」とか、「実際、1551年から1651年までの100年間に、ヨーロッパ大陸が完全に平和になった期間は一年もなかった。戦費調達の問題をいっそう困難にしたのが、十六世紀の税制だった。下層階級にほぼすべての負担をさせていたのである。インフレが進行する過程で支払いを最も滞納したのが下層階級だったため、インフレと戦争で出費が急増しているそのときに、政府の歳入は細くなるばかりだった。当然ながら巨額の財政赤字が生じ、政府はふくれあがる負債をかかえこむしかなかった。これを解消するために、画期的な二つの資金調達法がスペインの「アシエント」と、フランスの「グラン・パルティ」だった。いずれも形式としては資本市場での借り入れ-現代の手法-であり、非公式の交渉によってイタリアやオランダやドイツの銀行家の口座に負債をつみあげていく従来の方法を補うものだった」って…金に関しては今も昔も変わりなしって事ですか?

 更に中国に対しては「アダム・スミスは広東の状況を例にとり、中国の貧困は「ヨーロッパの最貧国」よりもはるかにひどかったと説明している。「そこで見られる生活はひとぐ貧しく、人々はヨーロッパ船から投げだされるゴミを何でも夢中で拾い集めるありさまだ。たとえば、腐肉や犬や猫の死体は、腐りかけて悪臭を放っていても、ごちそうであるかのように喜ばれる」こうした状況で、金を贅沢に使った中国の貴族は、自国の製品をヨーロッパに輸出しても損にならないことがわかっていた。特権階級の数はごく少なく、絶大な権力をふるっていたため、贅沢とも思わず好きなだけ消費していたからである」だとか、アダム・スミスの昔から中国サマは通常運転ですか…

 そして、米の場合はとゆーと「ブライアンの最も能弁な支持者の一人は、農場主のグループに次ぎのように演説した。「トウモロコシをつくるのをやめて抗議しましょう…ウォール街が国を牛耳っています…金銭が支配力を振るっています。わが国の副大統領はロンドンの銀行家なのです」」って…おきゅぱいと・うぉーる街ってか(笑)ちなみにこれ19世紀末の話…アメリカ様も歴史を繰り返していらっさると(笑)

 金本位制のとこの攻防は、一読の価値ありかな(笑)ケインジアンは地に落ちた雰囲気が漂っている今日この頃ですけど、この間のケインズのコメントが一つ一つ辛辣すぎて素晴らしス(笑)ある意味本当に天才だったんだなぁ…今生きていたら、どんなコメントしてくれるか、すっごい楽しみだったのに(笑)でもって、仏人に悪いけど金本位制に関してはド・ゴール、狂言回しにしか見えないとこが何とも…他に登場人物いっぱい出て来るのにその他大勢が霞んでしまうほど(笑)

 さて、金の流動性としての地位は何ぞや?が本書の通奏低音のよーな気がしないでもないのですが、ニクソンショックで金の地位は抹殺されたに近いにも関わらず、昨今の金相場を見るにつけ、「1970年代末と1980年代初めインフレ熱が荒れ狂ったとき、おびえた大衆はもちろん、教養ある人びとまでがドルから金へと乗り換えた。そのような騒乱再発することが避けられないときがくれば、同じ歴史が繰り返されても不思議ではない。充分に発達した金市場は健在なのである」に行きついているんでしょかねぇ?人のやる事に変わりはないと…「スイス銀行の一つに出入りする貴金属商は控え目な言い方で「ニューヨーク・タイムズ」の記者にこう語った「市場が示しているのは、人びとは政府も紙幣も信じていないということだ」」まぁ今時、信じられる政府をもっている人って、どこにいるんだぁーってか(笑)

 で、結局エピローグの著者の言に行きつくのかなぁ?「1997年3月、ノーベル賞受賞の栄誉に浴することを知るはるか以前に、マンデルはこう予言した。「二十一世紀にも、金は国際通貨制度の一部でありつつげるだろう」これは大胆で、論争の的になる、そしておそらくは不吉な声明だった。世界が混沌とすれば、最後の損失防止措置として金が再び役に立つかもしれない。だが、それが世界通貨としての伝統的役割を取り戻すことはありそうにない。ドル、ユーロ、円などのすべてが、国境を超えた支払いの場合の受け入れられる資産として機能しなくなる日がこないかぎりは」どっひゃーでしょかねぇ…含蓄深いお言葉ですが、何かもー金狂想曲の中で輪になって踊ろって、どーよ(笑)踊りたいのに、とか、踊れないのに、とかはいいっこなぁーしぃよ(笑)

 目次参照  目次 文系

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