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2012年2月 1日 (水)

歴史の本からこんにちは(笑)

ヨーロッパとは何か  クシシトフ・ポミアン  平凡社

 サブタイトルが、分裂と統合の1500年なんですが、昔はローマの頃からだからもう少し期間が広いよーな気がするけど?どだろ?でもって、著者がポーランドの方なのでヨーロッパの範囲も広いよな?だから、心情や実状に違いはあるのかも?でも過去も今も欧州に影響を与えてきたとゆー事でロシアも入るしトルコも入るとゆー事で、この手の本だと本当にヨーロッパとうたってもいわゆる西洋諸国がメインなのが多い中、東欧(北欧も?)を網羅しているのはすごいなぁ…

 しかも、この一冊で纏まっているし…平易な文章で、しかも歴史にありがちな駆け足感がないのも地味にすごいと思います。また、歴史というと事実の羅列で、当時の文化とか、思想とか、生活周辺のことは飛ばし気味だけど、その辺りもちょっと絡めて構成しているとこは上手いなぁの一言しかないよな?で、今現在パリ在住らしくってこれまたエスプリが効いているんだわ(笑)

 で、それではヨーロッパの歴史とは何か?とゆーと「国境の歴史にほかならない。そして、同時に、行為と言葉によって強要されてきた構成要素の歴史でもある」とな…何とゆーかサブタイトルは伊達ではないと(笑)最初にローマの財源に触れて「その十分な財源を維持するためには」「内部の不平等を増大させるか、異邦人を隷属させること」とな…なるほど格差社会わかりますって、どーよ…この辺りも非常に意味深で、「これらの要求を満足させ、徐々に彼らがローマ化するのを容認することはできよう。しかし、制度的枠組みがひとたび弱体化するやいなや、異民族の到来を許容することは、帝国内を荒らしまわる機会を彼らに与えることになり、すべてが順調であっても、帝国自体が徐々に野蛮化することは妨げられないだろう」って…内部抗争を繰り返せば国は弱体化するって…どっかの国の政府を思い出すのは気のせい(笑)

 アリス的にヨーロッパというと、ウルフ先生のイギリスとヴェロニカさんのスウェーデンということになるんだろーか?一口にヨーロッパといっても北と南、東と西では本当に違うみたいだし、キリスト教化とか、民族の違い、地中海世界から上に支点がシフトした時にまさにどんだけぇー的な話になる訳で詳細は本書をどぞ。マジでこれを一口で説明するのは無理だわぁ…

 本書はほぼ第一次世界大戦の後位までが掲載されているのですが、日本版にだけおまけとして今っぽい(1990-2000年位の?)話が出てきます。いわゆるベルリンの壁以後ですね…EUもしくはユーロとは何ぞや?の世界かなぁ?加盟するしないのマーストリヒト条約批准の国民投票で一回でもNOを提示したのは裕福な国々であり、加盟を望んだのは貧しい国々であると…うーん、今の財政危機問題を思うと言葉もでませんが、本書の時点では、スイスとノルウエーは国民が反対しなければすぐに参加できる。2000年以後5-10年以内に加盟が認められる予定の国は、キプロス、エストニア、ハンガリー、ラトヴィア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロヴァキア、スロヴェニア、チェコ共和国となり、参加予定日は明確にしていないけど将来参加させてあげるよと約束した国が、ブルガリア、ルーマニア、トルコの三ヶ国でして、遠い将来に参加できるかもの国がアルバニア、ボスニア、クロアティア、マケドニアとなるそな…ついでに言うとセルビアとモンテネグロもあるよかな?

 ででで、本書的にそこまではっきり言っていいんですかぁー的なのが「ヨーロッパ連合が加盟を拒否している国としては、ロシアとその他の旧ソヴィエト連邦支配下の国-バルト三国を除く-がある。この拒否を明言化しないために、これらの国々とはさまざまな協力、提携、援助協定が結ばれている」そな…

 何とゆーか、ヨーロッパとは「容易に協調できないような共存しがたい複数の利害から出発して統合しているのである」ってそれは身も蓋もないのでは…

 最後に、ヨーロッパとは何か?というより、歴史とは何かに近いと思うのだけど、「歴史がなんら教えをもたらさないというのは嘘である。歴史からの教訓が得られるのは、過去の経験を有効に活用する意志を持つ者だけである」…何事も火や刀と同じで使う人によるってか(笑)

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