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2012年3月14日 (水)

ワインは踊る?

ワインと外交  西川恵  新潮社

 どゆ本かというと、公式行事としての晩餐会(午餐会とかお茶会とか色々あるが/笑)での料理とか飲み物ってどんなもんかを当時の世界情勢を絡めて書かれている本だと思いまする…とても平易な文で分かり易い内容だと思うのですが、飲食と政治の比重がもう少しはっきりしていた方が親切だったかなぁとゆーのが、読後の正直な感想でして、食に傾くか、政局に傾くか、多分中庸を目指した結果なんだろーと思います…著者は新聞記者の方なので、その点のバランス感覚も文のプロとしても並以上でありましょーし、うがってみれば更に一段奥があるよとゆー事なのかもしれませぬ(笑)

 で、料理名も掲載されていますが表題にのっとって酒系に的を絞ると、駐ベルギー米大使公邸での夕食会(2005/2/21)では、ワインは白、赤共カリフォルニア産、白はシャルドネ種、赤はカベルネ・ソーヴィニョン種だそで、米は国外でも米産のワインで通すんだなぁと…しかもこれブッシュとシラク両大統領の夕食会なのに…だけど、翌日のバローゾ欧州委員長主催の歓迎晩餐会では、シャサーニュ・モンラッシュ02年とシャトー・バタイユ95年とシャンパン・ボランジェ97年が出てるんですよねぇ…ポルトガル産ではなくて、フランス産をもってくるところに意味はあるのか?ないのか?そこが問題だってか(笑)でも、どんだけ酒にこだわったって禁酒中の米大統領はミネラルウォーター飲んでいるって(笑)

 じゃあ仏大統領が公式訪問の夕食会ならどんなもんよ?とゆーとエリゼ宮のワーキングディナー(2002/5/26)だと、シャトー・リューセック89年、シャトー・ラフィット・ロートシルト86年、シャンパン・ドン・ペリニョン93年…ワインは両方ともボルドーだそな…英のボルドー好きはアレだけど、米もボルドーワインが好きだったのか?それとも恒例なのかなぁとノルマンディー上陸作戦記念式典の昼食会(2004/3)の時もシャトー・クリマン89年、シャトー・ラトゥール89年、シャンパン・テタンジェ・コント・ド・シャンパーニュ95年とこちらもボルドーなんだよね…

 アリス的にワインというと、結構あちこちで飲んでいるよーな気がするし、シャンパンにいたってはダリ繭の誕生会ですか、で飲んでいるしなぁ?銘柄が掲載されいなかったので、アレだけど?ワインと言ったら仏だと思うのはもー古いのかな?准教授は気にしなそーだけど、アリスなんかはきっちりこだわりそーな気が(笑)料理がコレならこのワインみたいな公式が頭に入ってそーかな、と…

 で、公式、晩餐会、夕食会でもいいですが、こーゆーのって国の外交なら、必ずプロトコール(儀典・儀礼)がきちっと決まっていて、国賓訪問なのか、公式訪問なのか、でも手順とか構成が違うんですよね…で招待する方も、される方も要望とか、準備とかある訳で、どちらもある程度歩み寄るのが大人のマナーだと思うのですが、例えばモロッコではスピーチの後の乾杯は無しでと話しが来たり、ちなみに仏での夕食会でワインをテーブルの上に置くか?否か?でイランのハタミ大統領は仏訪問を中止したそな(99/4)イスラムは飲酒は駄目、ワインボトルも目に入ってはいけないとゆー要請を仏が個人の自由じゃっと蹴ったからと言われているそで…そんなハタミ大統領も訪日(2000/10/31-3)の時は日本に丸投げしてきたみたいだから、仏とイラン、何かあったのかとちょっと邪推してしまったりして(笑)

 ちなみに、ゲストとして一番難しい国はどこか?と言えば「ゲストとして迎える外国首脳の中で「最も難しい国は中国」という点で先進国は一致する」だそです…「事前の訪問準備の折衝で、中国はプロトコールでさまざまな要求をホスト国に突きつけるからだ」とか…で具体的にはどこかとゆーと、空港への出迎え、記者会見中のテレビカメラの位置、饗宴の性格、メニューの内容と執り選び方、最後の見送りと細かいとこまで決めてくるとゆー…2000年の10月も朱首相来日の際に東京から神戸への移動で「その時間、新幹線が新神戸直通の列車がないため、新大阪で乗り換えることにした。これに中国側が「新大阪駅止まりの列車を新神戸駅まで走らせれでいいではないか」とクレームをつけた。日本側が「それは不可能」と説明しても納得しなかった」とゆー話しもあったりして…

 他国へ訪問の場合「先進国同士ならポイントだけは抑えて、あとは相手を信頼して任せるというのが普通だ」そで、常識的に考えて妥当だよねぇ(笑)で、なんでこんなに細部にこだわるかというと「中国の首脳にとって外交こそが国内に向けての権力の所在を見せる最良の機会だからだ。いかにわが首脳が外国で大事にもてなされたか。いかにわが首脳は堂々と振舞い、外国の尊敬を集めたか。いかにわが首脳は中国人民を代表して、中国の存在を国際社会で高らしめたか等々」…中国サマはどこまで行っても中国サマらしいです(笑)

 さて、日本が招かれての時はどんなもん?とゆーと2006年6月29日のホワイトハウスの晩餐会でのワインはクロ・ベガス・シャルドネ"ミツコ・ワインリー"04年、リッジ・ジンファンデル"リットン・スプリング"04年、アイアン・フォース クラシック・ヴィンテージ ブリュット00年でして、やはり米はカリフォルニアワインで通すんだなぁ(笑)

 まぁ国の料理もお酒もパフォ的に意味合いがこめられているし、例えばロシアではワインと言えばグルジア産の物が出されていたのだが、2006年輸入禁止を断行したせいか、仏と伊のワインになったとか…

 詳細は本書をドゾですが、ワイン選びにも時のホストの性格が出るし、予算の関係もあるし、晩餐会の規模からするとある程度本数のあるものをキープしないといけないし、料理との相性もあるし、相手国の対面も考慮しないといけないときもあると…ワイン一つでソムリエは勿論、シェフやファーストレディやら財務担当が眉間シワ寄せて折衝しているのかと思うとこれまた感慨深いです…バッキンガムの選択は結構リアリストみたいだし、仏の本気は並じゃねぇーしで、見る目が変わるかも(笑)

 目次参照  目次 飲物

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