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2012年4月 3日 (火)

三年間待つのだぞ(笑)

信玄忍法帖  山田風太郎  講談社

 さて、山田風太郎の忍法帖シリーズ、何とか読み進めて三千里(?)企画も続いておりまするという事で信玄忍法帖…今回は家康対信玄というか、山本勘介(道鬼斎)とゆー展開かなぁ?実質は家康なので、公儀隠密の伊賀忍者登場というか、また服部半蔵出てきたぞっの世界か(笑)尤も、家康と半蔵は前振りでほぼ出番お終いで、以降はその部下の忍者たちが甲斐向かうと…理由は一つ、信玄の生死を確かめよ、と…

 てな訳で、本書はかの有名な三方ヶ原の戦いから、信玄死亡、でこれまた有名な三年は喪を隠せとの遺言に至って甲斐の国が表向きなナリをひそめるところから始まり、これを不信に思った家康が間諜を放つというプロローグ…かくして、これまた有名な信玄の影武者のとこに九人の伊賀者が忍びこむと…で立ち向かうは、信玄ではなくて、これまた川中島の合戦で死亡したはずの山本勘介…何か本書で一番、存在感半端ねぇーと…

 で、出て来る伊賀の皆様の忍法も半端ねぇーというより奇想天外な技の数々で、本来ならそこもお話のメインなんだろーけど、で次から次に出て来る信玄の影武者もだし、その側室達やら、跡取りの勝頼とか、これまた勝頼の側室とか、キャラは色々出て来るんですけど、ここは山本勘介の味方として真田源五郎と真田忍びとしての猿飛天兵衛と霧隠地兵衛が味を出しているかなぁ?

 アリス的には、甲賀忍法帖のとこの御大に続けなんですが、本書は何とゆーか一つのお話というより、九つのエピソードがやがて一つの話に結実していくとこが、凄いかなぁ?一つ一つのエピは独立しているのですが、全く関係なく見えてつながっていると…この辺りの小説技巧としてはアリスが説明してくれそーかなぁ?解説の奥泉光氏によると次から次へと出て来る奇怪な忍法について合理的な説明が一切なされないお話は純文学のジャンルに入るという説を提唱なさっている模様…言われてみればそっかな?と(笑)詳細は本書をドゾっ。

 で、個人的には本書は後手に回ってミステリもどきみたいな気が(笑)山本勘介がホームズ役で、真田源五郎と二人の忍者がワトソン役みたいな?次から次へと繰り出される伊賀の忍法というか、探りに迎え討つって事は待ちの体制なんですよねぇ…なので、これまた次々と影武者がお亡くなりになる訳で、後からそーだったのかぁーと…

 で、今回の一番お気の毒な人はいつもの服部半蔵ではなくて、これまた家康でもなくて、次々と殺されていく影武者も気の毒では済まない気がするけど、本書的には武田勝頼かなぁ?自信家にありがちな破滅の仕方かな?親父よりオレの方が上だと、なまじ出来るだけにそー思いたいのはよく分かる…だけど、この手の事って本人の自己申告じゃなくて、相手がどー見るか?に尽きるよな(笑)29歳の若さではそこまで見切れなかったって事かな、と…

 後はアリス的にと言うと真田と言えば、真田幸村で、本書はその父源五郎がワトソン君しているので、幼少の頃の息子達の一人として出てきます。だから幼名のお弁丸なんですね(笑)ちなみに長男の信幸は、幼名を小太郎として日常エピ的に登場。本書では真田家内のシーンだけがほのぼのサザエさん的でよろしでしょーか?他のシーンはさすがに殺伐としているんですが、ここだけ奥さんに頭の上がらないに仲良し家族って雰囲気なんですよ…ただ、こちらでは源五郎、真田家次男になっているけど、確か三男じゃなかったっけ?と素朴な疑問が(笑)

 目次参照  目次 フィクション

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