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2012年4月29日 (日)

らくえんにすむもの?

積みすぎた箱舟  ジェラルド・ダレル  福音館書店

 小学生上級以上推奨の本なのですが、大人が読んでも読みごたえのある本だと思われまする。著者的にも本的にも何を今さらな説明するまでもない程有名なんですけど、一口で言うと、イギリスの動物採集人がアフリカ(英領カメルーン/当時)に行ってきた滞在記みたいなノリなんですが、当たり前ですけど、アクシデントとトラブルとハプニングに事欠かない毎日…これが1947年の話だから、WWⅡ直後と言っていい時期か?

 そんな訳で訳者があとがきで懸念しているよーに「植民地から動物とってきちゃう話でしょ?野生動物を勝手に採集するのだって今は認められない通念だし、宗主国の旦那然とした書き手の態度にも違和感感じるし」と始まるんですけど、これが一目本書に目を落としたら、そんな事どっかに飛んでいってしまう面白さ(笑)出てくる人々も皆ユニークなら、動物たちも半端ないと…気がつけば最後まで目を通していたりして(笑)

 とにかく、動物たちにあまり興味のない方でも、本書を見たらホォーっと引っかかる事うけあい(笑)例えばサルの毛づくろいなんかもあれノミ取りかと思っていたら、実は塩取りだったんですよ、奥さん(誰?)まぁノミもいない事はないけれど、それは稀でどちらかというと、汗かいて水分飛んだ後の塩分(ミネラル)狙いなんだとか…

 また、サルも群れのリーダーになるとうぬぼれるものらしい「たいていのサルは自分が他のサルに尊敬され恐れられていると知ると、やたらにいばりちらす、じつにいやな性格になるものである」だそな…器が小さい人間と同じなんだと(笑)

 アリス的に動物というと、やはり動物園の暗号でしょーか?本書も動物園からの依頼なんかもあるみたいで、こーして昔は動物を集めていたんだなぁーと…まず、本人のハンティングもさることながら、現地人の持ちこみもあり、何よりも凄いのは生き物なので、これらを生かし続ける事の難しさかなぁ?何せ野生動物ですから、時には食性が不明なのもあるし、分かっていても食材が簡単に手に入らないものもあり、また檻に入れたらストレスで死んでしまったり、体調おとしたり、そーゆーメンテがこれまた現地の方を雇っているとはいえ、ほぼ著者一人でこなしている模様…寝る暇もないとな(笑)

 出てくる現地人が皆凄いんですけど、詳細は本書をドゾ…世界観が違います(笑)個人的には、この動物を売りに押しかけてくる人々が印象的でした…何がと言えば、一度駄目だし(個体が傷ついている等)された動物を、また別の人が売りつけにくるんですよ、それが一人二人ではなくて、延々と何人でも同じ事をすると…著者が、その個体は傷んでいるから駄目だと何回同じ事を言っても、また別の人が同じ個体を売りつけにやってくる…で、どーして話が分からないんだぁーと著者は嘆く訳ですが、現地には現地の道理があった(笑)よーは持っていく人が変われば言う事は変わるんではないか?と…アフリカというところは、人によって対応が変わってしまうのが普通とゆー事なのか?うーん、こゆとこでは法の概念なんて、どーなるんでしょねぇ?なんぴとたりも、なんて話はどこにもないないないとか(笑)

 そして、最もアフリカらしいと思わされたのがジュジュの件…所謂呪いの話なんですが、「ジュジュをかけられたのは初めてだったし、何が起こるか興味があった。私はジュジュがナンセンスだとか、わけがわからないととか言って退けることはけっしてしない。なぜなら、ジュジュはアフリカじゅうでまさに現実的な強力な力であり、説明のつかない結果をもたらすことが知られてきたからだ。いちばんふつうの、いちばん効果が大きい方法は犠牲者に協力させることだ。つまり、犠牲者は自分にジュジュがかけられたことを知っていなくてはならない。そのとき彼が魔法を信じているなら、殺人の機は熟している。その不幸な人物のところに「好意的な人」がやってきて、おまえはジュジュをかけられていると告げる。彼がジュジュを信じているなら、当分、はらはらしていなくてはならない。べつの「好意的な人」(こういう人はアフリカでも、ヨーロッパのその手の人と同じように執念深い)によってたくらみ全体が徐々に明かされ、彼は自分がだんだん衰弱して死ぬことを知らされる。魔法の効力を確信していれば、彼はみずから衰弱して死ぬ。私に会いに来た男はまさにこの「好意的な人物」で、私はジュジュのことを聞かされ、その後は多かれ少なかれ私自身の問題なのだ。おかしなことに、ジュジュは予想以上によく効いたが、そのどこまでが私自身の無意識のしわざなのか、どこまでが偶然なのかはわからなかった」とな…ちょっと長いですが、ジュジュの説明としてはこれ以上はないと思うので引用させていただきました。

 こーゆー殺人もあるとゆーとこで、これは一つの殺人教唆になるのかなぁ?准教授がアフリカに乗り出す事があったら、それはそれで凄い事になりそーだけど(笑)個人的にはこれでW杯の時に呪術師がついてくるのが分かったよーな気になったと…20世紀も21世紀もまだまだ広いってか(笑)

 目次参照  目次 生物

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