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2012年6月16日 (土)

着物姿で大砲を(笑)

飛騨忍法帖  山田風太郎  文春ネスコ

 忍法帖シリーズも続いているなぁと(笑)ついに飛騨までやってきたの世界ですが、主な舞台は江戸と京都、後ちょっと神戸でしょか?日本三都物語みたいですけど、それが何故殆ど出てきもしない飛騨とタイトルがついているかというと、主人公の乗鞍丞馬が飛騨忍者だから、みたいです…忍法というより幻法使いか?

 そしてもう一人の主人公というか、ヒロインは酒井壱岐守の娘、美也。この二人を中心に物語は回っていく感じかなぁ?ただ、時代は激動の幕末なので本人達の日常と大なり小なり翻弄されていくと…なので幕府対薩長、勝対小栗など対立構図が何ともアレですが、それに蒸気船やら、大砲に鉄砲など派手なドンパチも忘れてはいけないってか…

 お国の為にと大上段で物事を見ている勝と、夫の仇討に残りの半生を賭ける美也では見てる世界というより住んでいる世界が違い過ぎる気がしないでもないですけど、一番ありがちというか業が深いのは建前をかかげながら本音ダダ漏れな小栗派の皆様達でしょーか?ここに芹沢鴨も入るのかな?権力は己の欲望の為にあるみたいな(笑)

 アリス的に時代小説…何でやねんというと御大のお薦めだから(笑)何か、忍びについての概念変わりそーですが(笑)珍しくこちらの忍法帖は忍者が一人しか出ませんが、飛騨忍者物凄く強いです、ただしサムソン的ではありますけど(笑)そして鉄砲と刀の世界の対比、ある意味丞馬は旧世界の代表なのかもしれません…

 まぁ誰が災難かというと、美也の夫となった宗像主水正が一番哀れに見えて一番幸せだったのかなぁ?美人の嫁さんのその後も、日本のその後も見ずに済んだのだから…見方によっては本書の主人公二人はモテる男女の不幸そのままかも(笑)丞馬にしても捨ててきた故郷の元カノ達に最後まで追っかけられる訳だし(しかもその元カノの今カレ付/笑)、美也の方は相思相愛で結婚したのは良かったが、イロコイに目の色が狂った夫の親友達に夫を殺されて敵討ちの旅に出るの世界だしなぁ…

 ミステリーにもありがちな動機だけど、結局美女はみんな俺のモノ、他人を顎で使う権力の為に奔走する男達という、本能というか、本当の事でしょって言ったって、本音だけとゆーのは…それにしても美也の父親たる酒井壱岐守も人は良かったのかもしれないが、男の本音は分かってるはずなので美人の娘がいる時点で、さっさと将軍家に上げて一応誰の手にも届かない存在にしてしまうとか、小さい時から婚約者決めて他には出さないと宣言しとくとか、根回し必要だったんじゃなかろーか?何人の男達を前にしてこの内の誰か?なんて思わせぶりにしか思えないんですが?しかも御前試合の結果で決めようって、それ一見公平に見えて負けたからさっさと手を引くなんて善人しかありえないって…敗北した方はもう少しで手に入ったのにと逆に卑怯な、目的の為には手段を選ばない方法に出ると思わなかったのか?

 そーゆー点では竹取物語に近いのかも(笑)かぐや姫を手に入れたいけど、全員敗北とか、ただかぐや姫の頭良かったとこは最後にさっさとトンズラこいたとこだよなぁ(笑)

 敵討ちに出るヒロインに付き従うヒーローなんだろーか丞馬の活躍(?)は本書をドゾ。飛騨忍法恐ろしスです(笑)でもって、影の主人公は勝海舟ですかねぇ?それにしても美女強奪の為に親友ぶっ殺すよーな男達を日本の未来の為に教育するって…徳川幕府、そんなに人材いなかったのか?旗本八万騎なんて実態はこんなもんだったのかなぁ?それともお役人はいつの時代もお役人サマだったと言う事か(笑)

 目次参照  目次 フィクション

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