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2012年7月18日 (水)

粋を見つけに(笑)

よい匂いのする一夜 東日本編  池波正太郎  平凡社

 旅エッセイ集なのかなぁな本ですが、先月西日本編を読んだので今月は東日本編…多分対の本なんだと思います。で、ラインナップは東日本としながらも関東より北はほぼないに等しいかなぁ?いえ、西日本編では結構雪のある宿泊も平気な雰囲気だったので、北陸とか東北とか北海道とかもありなのかな?と思ったら、長野・栃木辺りが池波流だと北限だったのか(笑)本書はどちらかというと東京から車で1、2時間位のとこが多しかなぁ?近場で行こうってか(笑)

 本書に出てくる金谷ホテルや富士屋ホテルや万平ホテルなんかは日本人的には知らない人がいない位有名どころなので、明治大正の頃からの外人さん向けのホテルから今がある雰囲気ですか?この手のホテルは造りが重厚というか、クラシックな感じといおーか、威厳ある佇まいなので一見の価値ありかなぁ?

 それは建物だけじゃなくて「温存ということは、建物や器物のみではない。ホテルではたらく人たちや、食堂の味覚をもふくめて、世界的に知られた金谷ホテルの風格を持続させてゆくことなのである」に行きつく事で、ハードだけじゃなくソフトもとなると21世紀の今となると相当厳しいかもなぁ(笑)効率化と低コストの前ではたいがいのモノが無駄となるかなぁ(笑)

 という訳で本書に出て来るホテル・旅館を拝読しているとまるでタイムカプセルにあるみたいな錯覚を起しそーですが、まさにここにですかばーじゃぱんがあるって事なんでしょか(笑)

 アリス的にホテルとなると、本的には暗い宿になるのかなぁ?ミステリ的には舞台には最高という気がしないでもないが(笑)他はというと、さすがホテルなのか、ステーキ系が多いとこかなぁ?ダリ繭や異形じゃないけど、あるよという事で、牛フィレのマッシュルームソース(富士屋ホテル)とか、サーロイン・ステーキ(万平ホテル)とか、スウェーデン館ではないけどビーフシチュー(万平)とか、後いかにもらしーのはホテルの朝食のオムレツですかねぇ…

 食に関しては「献立といい、調理の仕方、盛りつけといい、まぎれもなく、むかしの一流旅館のものだ。魚の活づくりだとか、なんとか鍋と称するものは一品も出ない。魚の生首ごとに刺身を盛りつけたり、野菜・肉・魚など、めったやたらに鍋で煮込むなどという、料理ともいえぬ料理を、近年の一流旅館で「はずかしげもなく…」客膳へ出すのは、そうしたものを好む客が増えたからだろうか。それとも調理と人での手間をはぶくためなのだろうか」とな…時間泥棒は誰だぁ(笑)

 ネーミング的にはスカンジナビアがアリス的には非常に気になるが、船の前も持ち主はスウェーデン人、WWⅡの時にはドイツ軍に接収され高級将官クラブに使用していたそな…かのロンメル将軍もお気にだったという話もあるそな?そな?はともかく、本書に掲載されているお宿はどこもホテルとしての気概というか、気骨があるとこが共通しているとこかなぁ?りゅう石では本書では比較的新しい旅館なんだけどゆったり造られているにも関わらず各客室にお風呂がない。「つまり、新婚や女連れの客への迎合をしていないわけだ。これは一見識というべきだろう」なるほろとここで唸り、大仁ホテルでは「消防の設備などは、日本屈指のものらしい。それだけ、建築にちからがこもっている」とな(笑)

 圧巻なのは、五明館の接客、こじんまりとした宿なのに対応はホテル基準も備えていると…「午前一時すぎに帰って来ると、部屋のストーブに火がついており、ビールをたのむと一分もかかわぬうちに運ばれて来た。このようなサーヴィスは、いま、どこの日本旅館へ行っても受けられるものではないと、二人は感激していたが、私も、三人の子息が交代で徹夜していることを、今度はじめて知ったのである」…良い客と良い主人(従業員)というのは双方に人としてもプライドがあるか、どうかなのかもなぁ?

 掲載されている宿は、日光金谷ホテル(栃木・日光)、京亭(埼玉・大野)、富士屋ホテル(神奈川・足柄下)、楽山荘(神奈川・足柄下)、りゅう石(静岡・伊東)、大仁ホテル(静岡・田方)、スカンジナビア(静岡・沼津)、万平ホテル(長野・北佐久)、五明館(長野)

 目次参照  目次 宿泊・温泉

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