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2012年7月31日 (火)

全ロンドンが舞台(笑)

シェイクスピアのロンドン  青山誠子  新潮社

 ロンドン五輪のおかげでロンドン本を斜め読みしていて、そーいやイギリスって言えばシェイクスピアの国やんけと改めて気付いて本書に辿り着いたと(笑)かなり古い本なのですが、シェイクスピアは400年位前なので多少の古さは誤差の範囲だろ、と(笑)

 で、本書は大きく分けて二部構成かなぁ?一つは、シェイクスピアの生きていた時代のロンドンの日常というか、エピですかねぇ?当時のロンドンのこの辺りはこんな感じ?みたいなお話が並んでいて、後半は著者自身のロンドン詣でかな?で、著者の目を通してロンドンを見ると、あれもこれもそれもシェイクスピアの香りが(笑)何か、元祖おたくの散歩道の気がしてきたが…今のロンドンにも昔のロンドンの面影がたくさん残っていらっさると…ええ、そーゆー事なんでございますよ、おぞーさん(誰?)

 ちなみにシェイクスピアが、かのストラットフォード・アポン・エイヴォンからロンドンに上京したのが1586-8年頃だそーで、25歳前で三児の父、妻子と両親を残して単身で赴くと…でもって1612年頃に故郷に戻るというか、引退すると…あしかけ20年超がシェイクスピアのロンドン暮らしという事になるんだろーか?その間に、役者と脚本家と劇団経営とかしていたと…で、かの傑作たちもこの期間の創作となるんだろーなぁ…没年は1616年、52歳とかでやはりこの頃は人生五十年なんでしょかねぇ…

 とはいえ、当時の劇作家としてはシェイクスピアはロンドンというかイギリスを舞台にしたものは少なく、更に現世の話もないに等しいらしー…他の劇が世情をにぎわしていた話題をそのまま取り上げて煽っていたのにもかかわらず、一歩引いていたシェイクスピアだけど、幾つかのしっぽはあったと…例えばヴェニスの商人の2年前にはロペス事件が起きているとな…全然知らなかったんですけど、エリザベス一世の侍医(ロデリコ・ロペス)ってユダヤ系ポルトガル人だったんですねぇ…13世紀末にエドワード一世によってユダヤ人はイギリスから永久追放されて、戻る事が許されたのは清教徒革命の後17世紀末のはずだから、ロペス医師は本来あるはずがない訳だったりして…うーん、ヴェニスの商人一つでイギリスの宗教裏表が透けて見えてくるってか?

 アリス的にシェイクスピア…英米文学をつまびけば、シェイクスピアの引用は雨あられな気がしないでもないんですけど?どだろ?ホームズ的なら十二夜か?ええ、唯一ホームズが十二夜から二回引用しているというので、ホームズ十二夜に特別の思い入れがあるに違いない、で何故がホームズの誕生日も1月8日と推測されていたりして(笑)

 さて、シェイクスピアと言えば今でこそ伝統と格式だけど、ピューリタン的には「演劇が時間の浪費であるのみならず、不道徳な行為を助長するとして、上演を弾圧しようとしたのである」だそな…成程文化・芸術の類はその時の世の常識に左右されるものだよねぇ(笑)

 歴史的な話としては、ホワイトフライアーズ修道院の近辺は当時相当治安のよろしくない場所だったそーなのだが、この一帯の事を通称アルセシアと呼ばれたそな…でこのアルセシアの由来が「アルザス-ドイツ・フランス両国の間でその帰属をめぐり常に紛争の種だった地方」からだそな…その頃からアルザス・ロレーヌ問題って政治的懸念だったのか?ヨーロッパの土地ぶんどり戦争も半端ねぇーって事?

 アリス的というと当時の本屋さん街って事でセント・ポール寺院の北側、バタノスター地区とか?本屋だけでなく出版業者はいぱーいいらっさったみたい、神保町みたいなのとこか?後はロンドン塔の動物園もどきとか…ライオンや虎までいたそーだから、相当なものだと思うけど、どだろ?後は犯罪的なとこで、ロンドンには当時18の監獄、60もの鞭打ち場、晒し枷、豚箱があったとな…でもって、これまた当時のロンドンの犯罪対策は非常に非能率的だったそな…その他としてはこじつけ的だけどシェイクスピアも馴染みだった居酒屋の名前が人魚亭とか(笑)

 さて、ロンドンのシェイクスピア巡りはそれこそ幾らでもあると思いますなので、ここでは一つシェイクスピア銅像巡り(笑)サザック大聖堂にシェイクスピアの臥像があるそな、レスタースクェアにはウェストミンスターアベイの複製の立像があるそな、ザ・シェイクスピア・ヘッド(居酒屋)の二階にも像があると…で、ウェストミンスター立像が、ついでに言うとマダム・タッソーの蝋人形館にもシェイクスピアの像があるそな…こーして見ると結構ロンドン市内だけでもシェイクスピアの像ってあるものなのか?

 最後に多少、日本とかかわりのあったとこという事で、「1605年11月、ガイ・フォークスを首謀者とし、ジェイムズ一世と議員たちの殺害を諮る火薬陰謀事件が発覚した場所であった」とセント・スティーヴン王室礼拝堂のとこが出ているのですけど、その一味がイエスズ会神父のヘンリー・ガーネットとその仲間…イエスズ会日本でもやっちゃった感があるけどロンドンでもやってらしたんですねぇ…ちなみにこの辺りインスパイアがマクベスのシーンに反映されているとな「ふーん、二枚舌のご入来か。神様のためじゃとぬかして、謀反をしたが、天までは二枚舌じゃ登れなかったろう。さあ、おいでなせえよ、二枚舌さん」とな…やはりシェイクスピア、半端ねぇー(笑)

 目次参照  目次 国外  目次 文化・芸術

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