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2012年7月24日 (火)

ろんどんせいかつ?

吾輩はロンドンである  多胡吉郎  文芸春秋

 どゆ本というと、タイトル通りというか、漱石へのオマージュかなぁ?海外転勤でロンドンに駐在する事になった日本のおじさんが、漱石にかこつけて自分語りしている感じとでもいおーか(笑)何となく、おたく臭漂う陶酔感とでもいおーか(笑)これ昭和だったら、文学青年の告白みたいなお耽美なノリの勘違いもあったんだと思うけど、21世紀の今だと、むしろツイッター的じゃね?かなぁ?本にするなら、漱石に密着するか、著者のロンドン生活エッセイにするか、をすっぱり分けた方がいいと思うんだが?漱石と自分を重ねるまではともかく、それをフィクション風に描いちゃうのはどーか、と…メタを狙ったとか?

 てな訳で、ロンドンの始まりはヴィクトリア駅からなんだそーだが、漱石の頃はここに到着したはずだそーで著者もヴィクトリア駅詣でをしている訳ですが…うーん、これなんかハリポタの91/2番線詣でに似てないか?さて、漱石のロンドン入りは1900年10月28日の事だそーで、ここで凄いのは著者の漱石妄想ですかねぇ…妄想全開という感じで…ここを漱石が歩いたはずまではともかく再現シーンの挿入は…

 さて、漱石のヴィクトリア駅到着はともかく、今もヴィクトリア駅は一大ステーションとゆー事らしく、駅にスーパーマーケットが併設されているらしー…まぁ駅中にスーパー?それほど珍しい話でもないが…ここロンドンでは貴重だそーで、何が?と言えば営業時間…日曜日も営業しているし、夜まで営業している…大都市のロンドンといえども日曜日の夜に営業しているお店は殆どないそーで…普通に働いている単身サラリーマンの場合、日常の買い物に困る事態発生らしー…土日休みのはずが土曜日休日出勤して、日曜日に寝坊した日には、買い物ができない…ある意味死活問題か?

 アリス的に漱石…どーなんだろー?作家というとこでは確かに共通点があるし、近代日本作家の父みたいなものだからなぁ…そーゆー点では日本の作家で漱石を避けて通れる人っていないよーな気がするが(笑)

 ロンドン的なとこでというか、英的なとこでやはり日本人ならここを突っ込まずにはいられない、ご飯の章が何とも…「イギリスは、おしなべてまことに食事がまずい。しかも、高い。食文化が、およそ発達していない」と言い切っている辺り…だから普通は痩せそうなものだが、むしろやけ食いもどきに走る人多数のよーで…食事量というより、味覚が満足しないから間食に走る傾向過多で皆太ると…よーするに食べても食べても満足しないと…食事って量も大切だけど、おいしさも大切だったんですねぇ…

 ちなみに漱石先生も「うちの下宿の飯は頗るまずい」と書いた位ですから、ロンドンのご飯に辟易となされていた模様…だけど、記録によると食べている量は結構多いとか…食べてもおいしくないから満足しないので、おいしいものを求めて食べ続けるとゆー事か?でもロンドンにおいしいものは…果てしなき食の旅というか、渇望ですかねぇ…

 で、ロンドン名物に鰻があるそーで、これをパイ、シチュー(スープ)、ゼリーにして食べるのだそな…日本だと鰻ってごちそうだけど、こちらイーストエンドの下町では湾岸労働者の栄養補給というか、ソウルフード?安くて栄養があると鰻専門店が並んでいるとか…今も細々と営業しているみたいだけど、日本人的には不味いという事になるみたい…鰻のぶつ切り、骨も取っていない、皮もそのままというノリって…これはもーもったいないというか、鰻への冒涜のよーな気がしないでもないが?英的には伝統食という事でオケなのか?パイのとこをうな重にして、シチューは肝吸いにして、ゼリーは煮こごりにするだけで随分違うと思うんだけどなぁー(笑)

 さて、漱石節は続くよ、どこまでもで、漱石的にはロンドン生活は人生で最も不愉快と言い切ったとこですから、何かいいとこを探すのに苦労している雰囲気…本書でいくと観劇と自転車ですかねぇ?今も劇場にことかかないロンドンですけど、当時はそれに裏もあったし、自転車については漱石もはまったというか、ロンドンで唯一愉快なりと言ったのが自転車らしーから…サイクリング、時代の最先端だったとな…

 そんな著者がサイクリングで漱石とロンドンのお嬢さんとの邂逅を妄想していらっしゃいますが、本書は全体的に著者の女性観が半端ねぇーかなぁ(笑)「風の吹き抜ける長方形の店内の一角にはテレビが置かれ、化粧の派手な四十女が、やかましく中身のない言葉を搔き立てている」とか、「大和撫子の面影は片鱗もなく吹き飛び、ゾンビか何ぞの化け物が凶々しき姿も露に獲物に食らいつく、見るも恐ろしき図を呈した」とか、「しかも、その半分は、女性だ。見た目には鮮やかでよいが、自分のようなまだ運転の覚束ない者からすると、気が散らないかと心配だ。それに、何せ女性にはいろいろと気を使うのが紳士の嗜みというお国柄であるから、折角自転車に乗って面倒なことを忘れているのに、やれマナーだ、社交だとなっては、本末転倒も甚だしい」とか…

 「まだ二十歳そこそこの娘にしてからが、たかだか四、五年この地で暮らしただけで、都合が悪くなると、人を小馬鹿にしたような笑いを口元に浮かべつつ、「なにせイギリス育ちなもので」などと平気でほざく」とか、「そんな奴に限って、イギリスについて本格的に質され、突っ込まれると、今度はいとも簡単に「私は日本人ですから」と、手のひらを引っ繰り返していけしゃあしゃあとしている」とな…

 うーん、著者は女難の相でも出ていたのか?それとも女嫌いだったのか?でも自転車の章でイギリスの娘さんと漱石で妄想している位だから、そーでもないのか?よーは、気を使わないていい若くてかわいい娘さん求むか?何か骨の髄まで日本のおじさんなんだなぁーと(笑)

 何か漱石にかこつけたおじさんの壮大な愚痴オンパレードな気がしないでもないですけど、単身赴任でロンドン、若くないと大変なんだろなぁと…同好の士は本書をドゾ。納得の一冊ってか(笑)

 目次参照  目次 国外  目次 文系

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