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2012年7月17日 (火)

隕石はどこに(笑)

ロンドン・デイズ  鴻上尚史  小学館

 どーゆ本かというと、とある演出家がイギリスに演劇のお勉強に行きました話かなぁ(笑)著者については今さらなので、どこに留学したかというと、ロンドン市立ギルドホール音楽・演劇学校に文化庁の芸術家在外研修員派遣制度の研修員として渡英という事になるらしー…うーん、日本の税金ってこーゆー風に使われていたんだなぁと…で、この演劇学校、三年間みっちり習うみたいなんだけど、こちらは飛び込みなので、仕事もあるし、一年間とゆーその学校生活がメインかなぁ?他の学生さんは20才前後の人が多くて、俳優の卵達…ちなみにイギリスでは女優さんより俳優さんの方が多いそな…そのこころは、仕事がない…シェイクスピアを出すまでもなく、配役として圧倒的に男性役の方が多いんだとか…女性の役どころなんて下手すると一芝居で、ヒロインとその乳母役しかないとか…日本は逆で女優さんが多く、男優さんは少ないそー…お国によって事情は違うという事だけど、いっそシェイクスピアを宝塚風に全部男装の麗人でやってみたらどーだろーと、トーシロは思ったり(笑)で、十二夜は更に逆張りで行くとか(笑)

 それにしてもあちらの方ははっきりしているなぁと感動させられました…一応、入学は認められたんだけど、最後に一筆「君の語学力の問題のために、授業を理解できず、それによって、授業の進行が妨げられることがあれば、君の授業への参加をただちに禁止します」てあるんですよぉーっ、さすがイギリス様パネェ…

 かくして著者は、演劇学校の前に一か月語学学校に通う事になると…で、まぁこれもありがちな話だけど、筆記テストは日本人なら何とか出来る…が、会話となると最低レベル…話せない以前に聞きとれねぇーが勃発するんですねぇ…イライザ頑張れ(笑)

 アリス的にイギリスとなるとウルフ先生ですが、今回は演劇って事で、八角形とか、切り裂きジャックとかになるのかなぁ?シェイクスピアも、アリスならドルリーレーンで熟知しているよーな気がする(笑)それはともかく、英の演劇学校の授業風景ですが、見てる分には楽しそーかなぁ?初歩の初歩から教えている感じもあるし、身体的なというか、動きですか?が主なよーな?演劇論みたいな座学的じゃなくて身体全体でトライしてるよーな?しかもアドリブ的なニュアンスで…

 先生から指示がその都度飛ぶので、それが分かる事と、も一つはクラスメイトの絡みも多いので彼らが言う事が理解できるかとゆーのがキモ…てっきり英人は標準英語をしゃべるのかと思っていたら、公共の場であろーとなかろーと、お国言葉で通すんですねぇ…RP(容認発音/いわゆるBBCの英語みたいなもん…)を話す人は全人口の7%って、どーよ…説によってはもっと少ないとか…コックニー訛りなんてまだ甘かったってか…

 ただし、俳優になろーとしたら、このRPをマスターしてないと駄目で、英人自身がこれで苦労するって…方言を大切にするのは分かるが、コミュニケーションに支障をきたすよーでは本末転倒じゃなかろーか?ついでに言うと、この発音は英独特の階級制度と密接に絡んでいて、一言口を開けばどこの人で身分は何までばれてしまうという…悪く言えば差別の温床みたいなものらしー…本人達が意識していなくてもというとこがまた根深いかなぁ…

 身分的な差異としては、身体の固さなんかでも分かるとゆー凄さ…とゆーのも公立校育ちの人はストレッチを知らない…体育の授業なんかで準備体操とか、ストレッチとか習わないそな?ちなみに体育授業では好き勝手に好きなスポーツしてればいいそーで…中流以上だと私立の学校に通うから、ちゃんとそーゆーのも身についているとな…演技をするなら、身体を動かさなけばならず、その前にストレッチをという準備段階から、差がついてしまっているんですね…階級出身によって…何か英海軍思い出してしまった…将校は泳げるけど、水兵は泳げなかったって話、あれガセかと思っていたけど、本当だったんだろか?

 英人でも階級によって、移民かどーか、英語を話せるかどーか?、発音が正しいかどーか?すべからくチェックが入ってポジション決まっていく感じって…さすが大英帝国サマだなぁ(笑)

 「LとRの発音を徹底的にやる。ケイト先生は、日本人がLとRを区別しないことが理解できないらしい。短絡的な英語圏の人は、「だから、未開の国の言語なんだ」と結論を下す人も実際、いる」とか、「言葉がつたない人間は、知性も劣っていて、たいした奴じゃない、という特にイギリス人がもっている常識」とか…

 「イギリスの多くの旅番組を見たが、レポーター達は、どこの国に行っても、まず、ためらいなく、母国語、つまり、英語を口にする。そして、英語が通じないと、「まいったなあ」という顔をして、通訳を頼む。まるで、機械が故障して電気屋さんに苦情を言う時のような顔をして、英語が通じない状況を嘆いている。その無意識の心理が、英語帝国主義による差別だと、大上段に言うことができる」いやもー大英帝国サマですから(笑)

 非常に日本人的なとこといっていいのか?授業の説明は分かるんだけど、日常の簡単な会話は分からない…となると「「こんな簡単な会話が理解できないのに、今からやるレッスンの「感情の解放」なんて理解できるの?」と思ってしまうのである」となるらしー…更に笑ってしまうのは、英人でさえ知らなかった発音記号を日本人はスラスラと書けてしまうとこ…こいつ発音できないのに、発音記号は完璧って、どーよ(笑)とクラス全員の疑惑の眼が…よーするに彼らの価値観とは違うとこにいる日本人っていうか、日本の教育なんでしょか?

 授業内容については本書をドゾ。具体的にこんな事やったとか結構出ていてトーシロから見ても面白いです。それにしてもイギリスの先生って怒らないというか、褒めて伸ばすの典型らしく、むしろ褒め殺し状態の模様…怒ってばかりだと訴訟問題になりかねないっていうのもあるらしーけど、それ以上に出来る出来ないは個人の問題だし、何より俳優という職業柄現地集合現地解散で一芝居の一期一会なんですよね、長いつき合いというより短期間で上手くやれるか?がメインとなれば怒りで角突き合わせるより、褒め殺しで微笑んでしのぐ方が効率がいいと…マジ、自己責任なんですねぇ…いえ、先生ってロッテンマイヤーさんみたいな人ばかりかと(笑)

 さて、イギリス的なとこでパブの話しとかその他いろいろありますが、詳細は本書をドゾ。ただ、英的だなぁというので授業で生き物を観察してその動きを披露するとゆーのがあるんですが、その為に動物園で観察すると…とすると、その動物園の入園料が無料になるんですよ…ちゃんと演劇学校からロンドンズーに名簿がいっていると…この辺が文化度の違いか?

 で、本書で最も英的だなぁと思わされたのは英の演劇の言葉重視についての著者の質問に「それがイギリス演劇の悲劇なのよ。理由はね、オックスフォードとケンブリッジを卒業した人達が、演出家になるからよ。彼らは、文学的な解釈は追求しても、身体を追求するということが分かっていないからね」とな…あはははは…

 最後に一つアリス的なとことして、ミステリープレイを上げときます(笑)いえ、別にこれ推理劇という訳ではなくて、「中世におこなわれたキリストの生・死・復活などを扱った聖史劇」なんだとか…言葉遊びが好きなアリスだから、これでトリックもありなんじゃないか?と思ったんだけど?どかな?

 目次参照  目次 国外  目次 文化・芸術

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