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2012年8月21日 (火)

私たちは、好むと好まざるとにかかわらず日本人である(笑)

戦国と幕末  池波正太郎  角川書店

 どゆ本かというと今更感ありありなんですが、元祖国民的作家による日本史エッセイかなぁ?タイトルで分かる通り舞台は主に戦国時代と幕末、後は元禄の忠臣蔵の辺りか?戦国と言っても100年あるのでそこは真田太平記つながりなのか?大阪の陣の辺りと、昌幸と福島正則の酒にまつわる話とか…こんなエピもあったという夜話に近い構成かなぁ?でも歴史の教科書なんかより100倍は面白いです(笑)

 赤穂浪士の仇討のとこは、浅野内匠頭の失態というか、突然キレた後先考えないバカ殿系で評価されている感じが多い中、前振りを一つ一つ提示してみせる著者の手腕が凄すぎる…日々の事が積み重なるとある日ぷっつんときちゃう訳で、真面目な人程ガバーっとやってくるとゆー事か?ある種気の毒な人というか、若さ故の潔癖さかもなぁ…

 対する吉良は戦後株が上がっているそで…吉良の領地では未だに吉良さまさまなんだとか…「三州吉良の領地では名君であったという。吉良が極悪人だというわけではないですが、しかし、これは当然のことなのです。当時の大名全部がやっていたことです。自分の国はだれだって可愛がる。いまの政治家や実業家でも、悪いことをさんざんしている奴が、家に帰るといいパパであり夫である。自分の領地は可愛がらねば、自分の収入がなくなっちゃうんですから、当然のことです」吉良、おまえもか(笑)

 権力志向で悪辣で賄賂好きって、どっかの政治家か(笑)ちなみに幕府側から内々に華美じゃなくて質素にねと打診があって、それを真っ当しよーとした浅野と、去年まではパァーっと華美に準備していたからハードだけでも大工とか畳職人とかの上前と面子もかかっていた吉良の立場の一騎打ちって前振りもある訳ですねぇ…予算使いきらないといけないんですよとどこぞの年末道路工事のよーな気がするのは気のせい?

 かくして、吉良の浅野憎しはマジでいじめレベルに発展していく訳で、姑息といおーか、嫌味といおーか、正々堂々の反対路線ですか?浅野の質問に前(10年前)にも御馳走役についたのにそんなのも分からないのかと怒鳴り返したとゆーエピもある程…前にやったなら覚えてねぇーのか?浅野という事になるけど、実はこれも「吉良が毎年、変えているわけです。変えないと、自分が指導役でいる意味がないでしょう。どう変わったかわからないので、みんなが賄賂をもってたずねるわけです」って…吉良、おいしい職業だったんだなぁー(棒)

 更に、この時の将軍が綱吉で…多分、徳川15代の将軍の中で一番のハズレだったんだろなぁで、更に更にここにあの柳沢吉保きたぁーっとなる訳でして、「柳沢吉保は、かねて親しく、たっぷりと賄賂を貰っている吉良上野介にくらべ、小大名の浅野内匠頭など問題にしていない」って…賄賂で巡る賄賂友達の輪ってか(笑)ちなみに「柳沢吉保は、自分の領国の政治には、なかなか意をつくしたらしく、いま、その恩恵をほめたたえた記念碑もあるそうな。こういうところは吉良上野介によく似ている」これが本当の類友か(笑)

 アリス的に本書と重なるとこというと、冒頭の戦国のとこで大阪の陣で活躍した真田幸村のとこですかねぇ?何か敗戦濃厚以前にカオスな大阪城で、あれだけの活躍が出来た事が神がかり的な気がしてきた…真田幸隆、昌幸、信之、幸村とそれぞれに本音はどーだったのか?是非聞いてみたいとこだよなぁ?事実は確かに武士の生き様そのものだとしても…

 さて、本書的に一番男らしいというか、自分に正直に生きたというと、永倉新八でしょーか?新撰組にも名を連ねた人なので、知っている人は知っていると…本書で拝読する分には自分の身分がどー変わろうが同じスタンスでいた人ですかねぇ…かの近藤勇にしても気安く「近藤さん」と声をかけるとたちまち機嫌が悪くなったというからそんなもん?「つまり、いつ、どこでも隊士たちは自分に敬意をはらうべきである。自分は新撰組総長なのだから「総長」と呼ぶべきである。近藤はそうおもいはじめた」そな…驕れる者は久しからずってか(笑)

 そんな権力と無縁の男(笑)の新八いわく「なあに、明治維新なんてえものはね、つまり薩長と徳川の争いさ。いまのような文明開化はどっちにしろやって来たんだ。時勢というものだから、薩長だろうが徳川だろうが同じだね」と…言い切ってしまうとこが神髄か(笑)

 この辺見えていなかった人が多かったという事なのかなぁ?で、その例の一つが小栗上野介ですかねぇ?何かこの辺りは石田三成と重なるのは気のせいか?幕末の志士はそれこそいぱーいいらっさるけど、個人的に一番見てみたかったのが真田幸貫かも?佐久間象山を見出した人ですが、多分、この人も先が見えていた人だろーなぁと…もう10年とは言わないから5年長生きしてくらさったら、どーなっていたのか?ちなみに幸貫のエピで「人間というものは、老いて立派になるものと、老いてから堕落するものと両方ある。ことに後者が多い。余といえども人間だから、行先、どんな(わな)に落ちこみ、ついに女狂いなんどもやりはじめるかも知れぬわ。は、は、はー」とな…それにしても真田は戦国から幕末まで人材がバラエティに富んでいる気が(笑)

 後、アリス的には近松門左衛門が出て来るとこですか?異説の一つで堀部安兵衛の兄だったというエピがあるそーな?史実ではないらしーけど、ロマンですか(笑)リアルの本音の幕末とは「日本の、この未曾有の国難にあたって、永らく幕府というものに押さえつけられつづけて来た大名たちの反撥が、どれほど大きなものであり、旧勢力の打倒が時代の必然であることを、小栗は、ついにつかみ切れなかったと言えよう」かな?こーして見ると家康の豊臣撲滅と、長州の幕府方撲滅は根が似ているよな気がするのも気のせいなんだろか(笑)

 目次参照  目次 文系

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