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2012年8月13日 (月)

ダブスタはゆかいだ(笑)

アメリカの鏡・日本  ヘレン・ミアーズ  角川書店

 何の本かというと、世界史なのか?アメリカ史なのか?日本史なのか?舞台は中国という事になるのか?東洋史というのが一番正しいのか?時代的にはWWⅡ前後が主ですが、19世紀から続いた植民地史かなぁ?いえ、植民地史としてみれば15世紀から始まっているんだろーけど、それは欧州独占という形で始まり、それに米が参加して、日本まできたーとゆー流れになるのは19世紀から20世紀半がメインてか?

 本書の初版が1948年は発行され、しかも著者が米人女性研究者、何かモロにどっかと被る気がするが、スタンスというより志が全然違うよーな?で、この時代ですから米としてはアメリカ万歳の嵐のはず…そこにコレを発行する勇気は、しかも女性だし、凄いというよりすざまじいとしか言い様がないよな?いやはや、何とゆーか、物凄くへヴィな本です。多分、一般の米人は全否定するのではないか?と危惧する位衝撃的な内容…

 どゆ本かというと、当時、マッカーサーが本書の日本での出版を発禁した位ですから…さすが、言論の自由の国アメリカでございます…また本国米でも「彼女の主張はアメリカ人にとって不愉快なものであり、アメリカ人は次第に彼女を無視するようになった。それ故、この本と共に彼女は世に出ることもなくいつしか忘れ去られていった」そで、都合の悪いものは蓋をするというのは、いずこの国も皆同じって事でしょか(笑)とゆ訳で一家に一冊というより、一人に一冊、目から鱗、違いが分かるお人にお薦めしまするぅ~

 アリス的にこれは?これも一つの告発書ですからねぇ…ジャーナリズムのというより、出版文化の良心でしょか?まだ、それがあったと確認できただけでもありがたい本なのか(笑)

 ジャーナリズムと言えば、本書は当時の米の世相を表すために、新聞や公式文書等からたくさんの引用があるのですが、個人的に納得できたのはニューヨーク・タイムズかなぁ(笑)何とゆーか、70年前から米のマス・メディアってああだったんですねぇ…「ほとんどのアメリカ人は日本が軍事的に弱いことを知らなかった。前線からの報道は、少なくとも六か月間にわたって、日本の戦争機関が急激に失速していることをうかがわせる事実を送りつづけていた。しかし、私たちの担当者は、最後の最後まで「百年戦争」とか「滅びるまで戦う覚悟の狂信的国民」という言葉をつかっていた」とな…

 「日本帝国政府は連合国が提示した「無条件降伏」の最後通告を問題外であり、正式回答に値しないとして拒絶した。最後の侮蔑を試みる傲慢な態度である」「まさにそのために、引き返す道を失っている。日本は自分自身のブロパガンダに縛られているのだから」(@ニューヨーク・タイムズ)は鈴木首相の言明に対する論評なんですが、実際としては「「天皇を世界の天皇」にすることではなく、「国家の消滅」を回避することだった。ニューヨーク・タイムズこそ自分のブロパガンダに縛られている」だそな…

 政府とメディアの楽しい関係については、かの大統領選挙報道を見るまでもない訳で、これはもー米の伝統芸能なのか?今なら広告代理店もついてきますとか(笑)

 さて、米について手厳しい著者ではありますが、別に日本びいきとかいうのではなくて、むしろ日本の事は嫌いなんじゃないか?なぁ的なその当時の米人メンタリティを普通に持っていた方のよー…「ポーリー報告に沿って占領政策をつくった人たちは、中国を知り、中国人を愛しているが、日本人は嫌いなのだ。この感情は理解できる。中国に住んだことのある私自身、1935年の日本で同じ感情を抱いたものだ」そーですよ、おぞーさん(誰?)

 そして、本書の内容は日本に向けての話というよりは、自国、米に向けての問いに近いと思う?この姿勢何に似ているとかというとマルティン・ルターの95ヵ条の論題に近いのでは?終始一貫して、自国の政府・政治を批判している態度は圧巻の一言しかありません…しかも、事実の羅列に、今風に言うならソースが明らか…建前で行きたい方々に、本音ぶつければ、そりゃ本書が闇に葬られたのもよく分かる(笑)まぁでも知っててやった政財人より、騙されたままの(しかも未だに?)のパンピーの方がショック大きいだろーなぁ…むしろ、全否定する人続出か(笑)何せ、正義の国ですからねぇ…

 詳細は本書をドゾですね、心あれば是非精読する事をお薦めしますが、己の心の広さというか、器の大きさを問われそーで、胃が痛くなりそーな本ではありますが、世の中目を背けてはいけないものもあると…情けない事に体力ないんで本書読んでいる時はマジで体調崩しましたから…悪いのは自分じゃない、名指しで相手が悪いと言える単純な人生だったら良かったのに、ね(笑)

 さて、かの有名なパールハーバーですが、米的視点からいくと「私たちが罰する日本の犯罪とは何か。簡単にいえば、私たちの告発理由は「殺人」である。「世界征服」の一段階として、アメリカに対し「一方的かつ計画的攻撃」をかけたというパールハーバーの定義が告発の基礎なのだ。アメリカの最後通告では、日本の指導部は「日本国民を欺き、世界征服の誤った道を歩ませた」という表現がつかわれている」そな…

 しかーし「パールハーバーはアメリカ合衆国の征服を企んで仕掛けられた「一方的攻撃」であるというが、この論理では日本を公正に罰することはできない。なぜなら、私たちの公式記録が、パールハーバーはアメリカが日本に仕掛けた経済戦争への反撃だったという事実を明らかにしているからだ」とな…

 ちなみにかの東京裁判でも米はこれを持ち出したが、日本は無罪を主張…「これには強力な裏づけがあったために、私たちはパールハーバーを中心訴因から外し、「少なくとも、いわゆる満州事変の発生時の1931年から」日本が企てていた「世界征服」の「陰謀」まで訴因を拡大せざるをえなくなった」とな…何かもー単語からして中二病と思うのは気のせいか?

 さて、米という国はどーゆーとこかというと「ほとんどのアメリカ人が、先住民との戦いは正当防衛であり、メキシコとの戦争はテキサス、ネバダ、アリゾナ、ユタ、ニューメキシコ、コロラドの大部分とカリフォルニアを獲得するための解放行動だったと信じている。パナマをめぐる謀略的事件は、運河地帯の安定を確保するための先見性のある愛国的政治家の行為、と考えられている。フィリピンの征服には議論もあったが、私たちの政策決定グループも世論も、フィリピン人をスペイン人の支配から解放し、やがてくる自由のために教育するのが目的だった、として正当化するのだ」って、この論理、どっかで聞いた覚えがあるのは気のせいか?リバイバル万歳ってか(笑)

 更に「日本ほど情勢が切迫していないアメリカが、モンロー・ドクトリンを打ち出し、ヨーロッパに対して南アメリカを植民地に組み入れてはならないと警告した。私たちは北米大陸に十分開発できる領土をもっていたにもかかわらず、南アメリカと私たちの間には、歴史的、文化的つながりは何もなく、私たちの本土から遠く離れているにもかかわらず、ヨーロッパ諸国が南アメリカに植民地をもつこと、あるいは勢力圏をもつことさえ、アメリカの主権を脅かすものであると宣言したのだ。さらに私たちは「門戸解放」政策で、中国に対しても同じ姿勢を打ち出した」とな…

 で米的視点は続くよ、どこまでもで「私たちは日本人を「コピー屋」と呼び、西洋を真似したと批判しながら、日本が国内制度や国際関係で失敗したのは、私たちの原則ではなく実際行動を真似したからだ、とは思っていない」そな…そして「私たちはドイツ人、イタリア人、日本人、そして、ときに応じてロシア人を感情的に嫌ってきた。彼らは野蛮と弾圧と侵略の社会をつくり出し、選択した、と私たちは非難するのだ」赤裸々な告白程こあいものはありません…

 ついでと言っては何ですけど、韓国問題についても「こうした公式記録を見る限り、なぜ日本が韓国国民を「奴隷にした」として非難されるのか理解できない。もし、奴隷にしたのなら、イギリスは共犯であり、アメリカは少なくとも従犯である。日本の韓国での行動はすべて、イギリスの同盟国として「合法的」に行われたことだ。国際関係の原則にのっとり、当時の最善の行動基準に従って行われたことである。しかも、その原則は日本がつくったものではない。欧米列強、主にイギリスがつくった原則なのだ」とか…さすが英国紳士(笑)

 で、「今日、日本の韓国経営を否定する人は、日本の主な目的が韓国国民の安寧福祉より自国の安全保障と経済的利益であったことを指摘する。しかし、そういう状況はヨーロッパの植民地では当たり前のことだった」とな…誰しもわが身は振り返らないものだもの(笑)そして今(本書発行時)対韓国については米では「新聞に現れるほとんどのコメントは、ソ連を押しもどす必要性、あるいは対共産主義防衛線の構築の必要性といった「より現実的」問題に関するものである」そで…

 結局「私たちの現在の韓国政策は、実は日本軍国主義を免罪しているのだ。アメリカの「安全保障」のために秩序を維持し、ソ連を抑え込み「共産主義の脅威と戦う」ために、韓国に軍隊を駐留させる必要があるなら、日本が韓国だけでなく、満州と中国に軍隊を駐留させることのほうが重要だった。私たちは自分たちの行為なら犯罪と思わないことで日本を有罪にしている。これは正義ではない。明らかにリンチだ」さぁご一緒に、理不尽とは何か?ってか(笑)

 対、中国問題、占領、解放、自治と従属の辺りは、真に込み入っているので(むしろ単純なのか?)詳細は本書をドゾ…各国共に言う事が違うのが、とてもオステキです(笑)

 「「解放された」台湾は、台湾人民の意思を測る何らの試みもなされないまま、内戦で二つに割れた一方に引き渡された。この「解放」方式の結果はかんばしくない。「解放された」台湾人民が日本の「奴隷化」時代にノスタルジアを覚えるかもしれないのだ。アメリカとソ連が「解放された」朝鮮から去る前に、韓国国民が同じような感情に浸ることもあるかもしれない。「解放された」インドシナとインドネシアの人々は「平和愛好」民主主義国のフランスとオランダによって、再び奴隷状態におかれようとしている。そして、現地住民に対する残酷な扱いは、私たちが日本人だけの特性といってきたものだ」と、その後の展開が素晴らしス…それでも「解放された植民地におけるフランスとオランダの残虐行為にくらべれば、アメリカの実績はむしろ完璧といえるかもしれない」だそーですよ、奥さん(誰?)

 かくして「米国政府は「平和愛好」民主主義国のフランスとオランダの「暴力と貪欲」を批判していない。「解放された」植民地住民を保護し、再解放するために軍隊を送っていない。これも注目すべきところだ。「平和愛好」民主主義国のイギリスも、彼らの同盟国、あるいは彼ら自身の「暴力と貪欲」を見ようとはしない。イギリスはどこであれ自分たちの植民地にしがみつき、放棄を迫られれば、時間を稼いでいる」そな…

 でもって「ソ連は樺太、千島列島、満州を平然と占領し、すべての大国と同じように国家利益を主張している。極東における「暴力と貪欲」は、日本の罪を問うときだけあからさまになる。民主主義国が「共謀で貪欲な」ときは、「遅れた地域に秩序と文明」をもたらそうとしているか、「共産主義の脅威」を排除しようといているときなのである」いいよねぇー正しい国がいっぱいってか(笑)

 ヤルタの島で会いましょうとなって「たとえば「合法性」についての考え方である。在満鉄道の委譲を要求するソ連の法的根拠は何であろうか。彼らは中国東部を二回にわたって「法的」に手放したのだ。一回目は、中国のために要求を放棄した。これは見事だった。二回目は、満州国に売却した。したがって、ソ連への割譲は、対日戦争に協力する見返りであったことは、一目瞭然である」となり、「もう一つ「合法性」にかかわる問題がある。ヤルタ会談の時点では、ソ連は日本と戦争していなかった。そればかりでなく、日本との間で不可侵条約を結んでいたのだ。イギリスとアメリカは、具体的な条件を出して、ソ連が特定の期日をもって不可侵条約を破棄するお膳立てをしたのだが、両国代表団はそれを「違法」とは考えていないのだ。その結果として、アメリカは8月6日原爆を投下し、ソ連は8月8日宣戦を布告、翌9日に参戦した。ソ連はこの行為によって、英米両国政府から日本の領土と財産、満州つまり中国の財産を贈られた。イタリアがフランスに対して、まったく同じことをしたときは、両国から「裏切り行為」として激しく非難された」大英帝国とアメリカ帝国、アングロサクソンの国だものってか(笑)

 「戦争後、ヤルタ協定を批准したソ連と中国の間で結ばれた条約は、日露戦争当時の極東の歴史を研究するものに、ロシアが中国にもっていた権益が、もう一人のルーズベルト米大統領の仲介で日本に与えられたことを思い起こさせる。主は与え給い、主は奪い給う。主の御名に祝福あれ」あーめん(合掌)

 まとめとして本書時点で見るならば「史実から端的にいうなら、イギリス型「安全保障」体制はまさしくボウリング場だ。たくさんの国がピンのように並べられ、倒されたり、立てられたりしてきた。まずロシアを倒すために日本が立てられた。そして、日本が「信頼できない」とわかると、日本を倒すために、ソ連が立てられた。これがヤルタである。しかし、ソ連も日本以上に「信頼できない」ことがわかったので、今度は中国を立てようとしている。「進歩的」な蒋介石のもとに強力な中央政権をつくって、もう一度ソ連を倒させようとしているのだ」でっきーるかなぁー(笑)

 そしてアメリカは何をしてきて、しようとしているかというと「私たちがいいつづけてきたように日本が「世界の脅威」、「千年を超える内乱の歴史の中で培われた世界征服の野望でまとまる」民族であるなら、ソ連は極東において歴史的に正しかったわけだ。そして、米英両国の政策担当者は、1894年から1905年まで、その正しいロシアに日本を刃向わせていたのだから、これはまさに犯罪的に無能だったということになる」そな…続けて「今日私たちがいっているように、ソ連が「世界の脅威」であり、日本を支援したかつての米英両国の政策担当者が正しかったとすれば、ソ連を抑止し、「混乱したけ地域に秩序をもたらし、中国における「共産主義の脅威」と戦う行動拠点を確保するために、満州を緩衝国家にしようとした日本を支援しなかった1931年以降の米英両国の政策担当者は、犯罪的に無能だったことになる」鏡よ、鏡、世界で一番無能なのは、だぁれ(笑)

 そして「対日関係をパールハーバーとシンガポールまで悪化させ、その結果、私たちの生命と財産ばかりでなく、極東の同盟国を失ってしまった政策担当者の無能ぶりは、犯罪をはるかに超えたものであるというほかない」なるほど、政策担当者とは無能に行きつく者とみつけたり(笑)さて、世界中に災いをばらまいているのはだぁれ(笑)

 これでも、ほんの一部だというのがパネェ…自国に対する筆はとどまる事を知らないかのよー(笑)何が著者をここまで駆り立てたのか気になるところではありますが、何はともあれ興味のある方は本書をドゾ。もー、それしか言えねぇ…

 目次参照  目次 文系

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