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2012年8月 5日 (日)

参加する事に意義がある?

オリンピック物語  結城和香子  中央公論新社

 サブタイトルが、古代ギリシャから現代まで、なんですが、漠然とオリンピック、スポーツの祭典なんて浮かれていたら、歴史って奴はそんな甘くなかったと…ロンドン五輪でミーハーしている場合ではなかったか?一応IOC的には「若者を教育し、次の世代に夢を与え、それを通じて、平和でより良い世界を目指すことです。国際オリンピック委員会の使命は、この夢を永続させることです」(@ジャック・ロゲ)という事になるそな…

 さて、古代オリンピックってギリシャ発祥というのは知っていたけど、いつどこでだれがどーしたとまでは、どんなもんだろ?とお茶を濁していたりして…で、これは紀元前776年にギリシャ・オリンピアで開催されたとな、でまぁ、目的は神様への捧げもの…「当時人間が神に捧げることの出来る最も大事なものは、体や精神を向上させる鍛錬だと考えられていた」(@シャルコス/アテネ大)なるほろ、勝者は神に選ばれた者なんですねぇ…少なくとも金や名声の為ではなかったんですよ、最初の一歩は(笑)

 ちなみに古代オリンピックの開催期間は5日間で、馬車とか、陸上競技、ボクシングにレスリングが主だった模様…で参加するのは男子のみ、見学も女性は禁止だったはずなんだけど、一人だけ許されているんですよ、それは「豊穣の女神デメテルに仕える女司祭が一人、必ず協議を観戦した」と…さすが神様に捧げる大会だよねぇ…

 まぁ女性の権利はともかく、昔のオリンピックの偉かったところはオリンピック停戦がちゃんと履行された所かも…しかもそれがオリンピック開催していた1000年以上ちゃんと機能していたって言うんだから、昔の人の方が騎士道精神あったんだろか?

 とゆー建て前的なとこもあれば、実質オリンピックとは「スポーツは、ルールのある戦争だ」ですかねぇ…本音としては「各都市国家にアピールし、プライドをかけた競争の場となっていったのは、何も信仰だけのなせる業ではない。軍事力を比肩し合う都市国家にとって、勝者を出すことは、その剛勇を誇示することに他ならなかったからだ」これは一種の軍事行為なんですか?うちの軍事力を見せつけてやるぜってか?「古代五輪で行われたほぼすべての競技に、直接的な戦いの技術か、戦争のための体力訓練の原形を見ることが出来る」そな(笑)平和の祭典というより、戦争の祭典だったのか?

 アリス的にオリンピック…今のとこバリバリの体育会系の方は登場していないよな?でも、准教授は高校時代ボクシング部だったみたいな話しがどっかにあったよな?うーん、はまりすぎているのか?格闘技系というのが、あまりにも准教授的ってか(笑)

 さて、近代オリンピックへの道ですが、近代オリンピックの父といえばクーベルタン男爵が有名ですが、実際のとこ「オリンピック復活の考案者はブルック博士」に軍配が上がりそー…アイディア的にはこちらが先で、ブルック博士はその為にウェンロック(英)でウェンロック五輪を開催したとな…ついでに言うと今も続いている模様…身分に関係なく参加できるとか、表彰台があるとか、三位までメダルもらえるとか、開会式の入場行進とかこちらが元…で、これをフランスから視察にきていたクーベルタン男爵がオリンピックに入れたとな…何よりスゲェと感心したのは「幾多のブルック博士との文通も、クーベルタン男爵の妻の手で焼却され、ブルック博士の名は忘却の彼方に葬り去られた感がある」って…さすが仏人なのか?

 とはいえ開催までの経緯はクーベルタンの力技というか、精力的活動の賜物でしょか?何が何でも第一回目はギリシャで開催するぜっというその姿勢凄すぎます…大会開くお金がないと一度は返上するギリシャにこれまた何とか説き伏せて実行してしまう辺り、執念の男と呼んでくらはいのノリか?ところが、一回開催するにも財政的にアレだったのに「ギリシャでは、五輪を恒常的にアテネで開催する主張が根強く」って…今も昔もギリシャ人って…だけど一回開催したら「政府は、五輪開催費でほぼ壊滅状態になった」そで、二回目はクーベルタンの思惑通りパリ開催へと…それにしても今も昔もギリシャって…

 時代だなぁと思うのは女性参加に対する反対ですか?「女性の五輪参加に、私は強く反対する」(@クーベルタン)から、人種差別から、性別問題から、プロパガンダから、政治利用から、プロアマ問題から、宗教から詳細は本書をドゾ。IOCの玉虫対応がオステキです(笑)一例としてアマチュア問題って、元は労働者階級の排除の為だったとは…さすがイギリスオステキ過ぎる…スポーツをアマチュアだけに絞れば実質働かなくてもスポーツできる人とゆー事になるもんなぁ…クラブってこーゆー時の為にあると…

 ちなみにこの件で一番の有名ところはジム・ソープ(米)事件ではなかろーか?と…アマチュア規定に反したからと金メダルはく奪されたんですが、これちくったのがアラン・ブランデージかもと…ブランデージもストックホルム五輪でソープと同じ競技に出場していたとか、ちなみにソープは一位、ブランデージは六位…「ソープの規定違反をIOCに注進した可能性がある」(@リンカン・アリソン/ウォーウィック大)とか…

 これで更に凄いのはこの後、第五代IOC会長にこのブランデージが就任しちゃうところ…で、また会長になっても「スポーツで金をもらうやつは、猿芝居の猿だ」とか言っちゃう人だったって事…他にも色々ある人らしー…時代錯誤の失言大王といった感じか?どこぞの国の政治家のよーな気がするのは気のせいか(笑)ちなみにプロ参加が認められたのはこの後会長になったキラニンから…そしてキラニンの父親は競馬のブックメイカーだとかとか…

 さて、本書で一番圧巻なのは、ドーピング問題のとこですかねぇ?最初IOCのお歴々は皆その気はなかったんだけど、薬まみれの大会となったら五輪のブランド価値落ちるやんけぇーとなってからはドーピング撲滅運動にまい進していく訳で…金絡むと人間凄いよなぁ?選手とコーチの関係もアレだし、国としてドーピング万歳もあったり、詳細は本書をドゾ。いやぁ欲望のスポーツ史って感じですざまじぃース…

 かくして最近のオリンピック開催は、ドーピング対策とテロ対策のお金が一番凄い感じになっている模様…安全で奇麗なオリンピックなんてなんて…どこにあるだぁーって事ですかねぇ…

 目次参照  目次 スポーツ

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