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2012年8月16日 (木)

ダンスは何かしてくれる奴とするもんだよ(笑)

金で買えるアメリカ民主主義  グレッグ・バラスト  角川書店

 うーん、前日のマイケル・ムーアに続けではないけど、これは…「この本は気が滅入ります」と読者からお便りが著者の元に届いたそーだが、この世の中で米人が世界一ぃーっと日頃から信じていらっさる方々からしたら、本書はまさに院隠滅滅だろーなぁ…ムーアはまだ甘かったというか、全てをジョークを交えていらっさったが、本書に至っては、米の正義、何ソレおいしいの?の世界炸裂だもんなぁ…それ以上に、政財界の腐敗というか、良心はどこに?も頭抱えるが…マスメディアの気概も…どこのメディアも大本営発表の御用聞きなのね、と…いえ、本書に書かれている事が真実ならば(笑)

 取りあえず、著者の記事に本国の米では発表の場が殆どないに等しいのが現実らしい…じゃあ著者はどこに記事を出しているのか?というと、イギリスで、という事に…自国を叩く記事はどこもご法度という事か?あっ自主規制というのか(笑)そんな訳で、著者の評価は「二大大陸でジャーナリズムを支配する、今のこの時代における最も重要なジャーナリスト」(英、トリビューン)だそーだが、槍玉にあげられた側からすると「無知で卑劣な輩」となるらしー(笑)

 だいたい、本書の初っ端、序章というか、前書きの章題が「誰がそんなもん読むんだ」ですから…ついでに言うと、著者によると本書のタイトルは「「ニューヨーク・タイムズ」で読めなかった記事とCBSで見ることのできなかったニュース」でいーかもしれないなんて嘯いている位ですから、後はおして知るべしでしょか(笑)

 かくしてまな板に取り上げられているのは、ブッシュ大統領とその一族とその取り巻き、モンサント社の遺伝子組み換え乳牛成長ホルモン、パット・ロバートソン(牧師?)の聖なるお仕事、世界銀行のステキなご託宣(とアルゼンチンと追随した国々)、二人のフリードマンのバラ色の未来予想図、IMFも世銀もWTOも一蓮托生、エンロンって何ですか、ついでに電力、ガスに水道は誰のもの、民営化と構造改革でウハウハ、etc.とゆーよーな内容のよーな気がする?読解力がイマイチなので、正しく読み取れているか読み手の頭が一番怪しいが…まぁ、きっとアメリカの正義についての本だと思うので興味のある方は本書をドゾ~

 アリス的に、本書…メディア的というなら片桐さんか?畑が違う気がするが?むしろ、准教授の方に近いのかもなぁ?権力に立ち向かうという事は想像以上にプレッシャーが凄いみたいです…まさに訴えてやるの世界炸裂…国によって人権の、そして報道の自由の法律が違うのも確かなんですが、それ以上に暴露された側の対応が凄い…例としてはタンザニア鉱区での殺人について、パリック社(加、金鉱会社/元ジョージ・W・ブッシュ大統領勤め先…)は殺害はなかったとし、「先方の証拠というのは、文書のなかで非常に多くのことばで語られていたが、端的に言ってこういうことだった。われわれは億万長者だ-でも、君たちはちがう」うわぁー…

 出版社(新聞社?)というのは貧乏らしー、まぁマードックのとこみたいなのもあるけど、著者絡みのとこは清貧乙ですか…だから訴訟になったらその費用どーすんべーというリアルな話になる模様…正義は金で買える訳ですよ、おぞーさん(誰?)あっだから本書のタイトルなのか(笑)

 さて、「タンザニアでの殺人疑惑の第一報を発信したのはアムネスティ・インターナショナルであり、私はこの団体のコメントを引用した。私はロンドンにある本部を訪問した。すると勇敢にも彼らは私への支援を拒否した。「沈黙は共犯」をモットーとするこの組織が、沈黙を守れという弁護士の助言に従ったのだ」いやーまっことリアルっスなぁ(笑)この顛末は本書をドゾ。まぁ一応本書が発行されているだけでもまだ神は死んだ、もとい報道はかろうじて生きているなのか(笑)

 ちなみにブッシュ大統領選挙疑惑についても「この件を暴露しようと思ったら、大物政治家とその弁護士や広報担当者を向こうに回し、立ち上がってお前たちは大嘘つきだと言ってやらねばならないのだ。そんなことは不可能に近い」と自身もおっさっています。でも、そんな事言ったら、本書は最初から最後までノンストップでそんな話ばかり(笑)

 そんな米の政治ですが、「連中は仲介者をおくのをやめてしまったんだ。企業はロビィ活動なんかしなくてもよかったからね。今や企業イコール政府なんだから」(@ジム・ハイタワー/前テキサス州農務長官)となり、そしてまた本題のタイトル通りのお話、パンピーがワシントンDCに陳情に出かけたら「役人に門前払いを食わされた。そのとき、「20万ドル、いや、100万ドルあれば、直接希望を聞いてもらえますよ」と言われたそうだ」ふふふふふ…

 全ての金はオレの物が合言葉なんだろか(笑)な感じで本書は進みますが、それを一番端的に表しているのが「私は正当な分け前が欲しいだけだ。それは全部私のものだ」(@チャールズ・コーク/コッホ・インダストリアーズ社)が圧倒しているかと…

 さて、電気、水道、ガスの民営化が世界的にブームみたいですが、これも前評判では市場原理によって効率化し、安価になるはずが、本書を見る限りにおいては効率はともかく、全面値上げになっている模様…投資した配当金すぐよこせという事になるらしい…有難うサッチャー、有難うレーガン、有難うIMF、有難う世銀、有難うWTOってか(笑)民営化、資本の自由化、市場原理の価格設定、自由貿易…結果、貧困と暴動よこんにちはと…

 例えばIMFによるアルゼンチンへのご託宣「収縮した経済状態で財政支出を抑えることは、失速した飛行機のエンジンを切るようなものだ。そんなことぐらいIMFの半人前エコノミストだって分かったはずだ。こんなときに赤字を減らせだって?」アルゼンチンの顛末はご存じの通り…ちなみにアジア、南米、アフリカとこの手のグローバリゼーションに転換して成功した例がこれまたないのはどーして?ただし、世銀その他財界人的見解では成功しただそーですが…国のインフラ(電気、水道、ガスetc.)を売却する政治家がたたないのも、もちろんその手数料が入るから、ええ、スイス銀行口座がお待ちしています(笑)更に笑えるのが、これらの世界基準にノーといったのが、中国とベネゼエラとなれば…その結果は笑えねぇってか(笑)

 もっと端的な例としてはチリとインドかと…「ピノチェト将軍はしぶしぶ最低賃金と組合の集団交渉権を復活させた。また、以前は政府の公職を大幅に減らしてしたのに、50万人の雇用創出プログラムを承認した。アメリカでは、これは2000万人の雇用に相当する。言い換えると、チリは古臭い変わりばえのしないケインズ主義によって不況から救われたのだ。フランクリン・ルーズベルト10に対してロナルド・レーガン0の政策によって、また軍事政権は、外国資本の流通を制限する法律までつくったが、現在南米でこの法律が残っているのはチリだけなのである」とな…

 対してインドは「地球の裏側で、もうひとつ別の経済実験が静かに、そして平和のうちに成功しつつあった。インド南部のケララ州が、1998年にノーベル経済学賞を受賞したアマーティア・センによる人道的発展論の実験舞台となった。所得の再分配と普遍的社会サービスを実現しながら、ケララ州は徹底的な公的学校教育を基盤とする経済社会をつくり上げてきた。世界でもっとも教育水準の高いこの州は、湾岸諸国に対する技術援助の輸出で外貨を稼いでいる。もしあなたがセンやケララについてほとんど、あるいはまったく聞いたことがないのなら、それは彼らが自由市場のコンセンサスに対して厄介な問題を突きつける存在であるからかもしれない」とな…それでもグローバリゼーション政策を信じますか?ってか(笑)

 何とゆーか、これでも本書の一部、ホントに一部で、例の貿易問題はその前のWTOとか、GATSとか、NAFTAなどのとこを拾い読みするだけでも、FTAとかTPPについて考える一助になるかも…これまた詳細は本書をドゾ。

 さて、著者の冷めた目は自国の歪みを俎上にのせないといられないみたいで、米の歪み、上げたらきりないとゆー気がしないでもないけど、「技術をもたず、賃金が安くすみ、雇うのもクビにするのも胸先三寸でできてしまう労働力を抱えることで、アメリカの産業界は多大なコストを節約している」と一方、「高いスキルを身につけた他国の労働者をつまみ食いすることで、アメリカの資本家階級は自国の下層階級の人々を教育するというコスト負担をうまく逃れているということである」…例えばアメリカンドリームの一つ、シリコンバレーなんかもとっこく出身者多いじゃーんとゆー事らしー…

 そして「富裕層がより一層豊かになるにつれ、生産量全体に占める生産労働者のパイが小さくなり、労働者の富が失われていくように見えるのは、偶然の一致ではない。アメリカの労働者の一時間あたりの生産量は上がっているが、もらいは少なくなっている。これが真実だ」とな…米の正義を超えて、米の真実ですか…

 さてさて、最後に本書のラストは著者の父親との思い出話によせての意味深な展開で終わります。詳細はこれまた本書をドゾなんですが、これが何と日本絡みなんですよ(笑)著者の父親は太平洋戦争従軍者だったんですね「父にしてみれば、日本に対する勝利は、帝国主義に対する勝利であり、自由と専制政治に対する勝利であり、未熟な日本の軍事に対する正義の勝利でもあった」とな…米万歳なのに月日は無情にも流れ「リンドン・ジョンソン大統領と政治家たちは、父から対日勝利を取り上げてしまった」とな…正義の戦いをしている米はいずこに(笑)

 そして、ラスト2行が、本書の神髄かもなぁ(笑)曰く「内部告発者大歓迎。ただし法律は破らないこと。自分のクビを危険にさらしてもいけない。それでも、この哀しい地球のために、真実を語ろう」

 目次参照  目次 国外

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