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2012年8月15日 (水)

そこそこまともな振る舞いをしてさえいれば、全世界が味方についてくれる(笑)

叛逆としての科学  フリーマン・ダイソン  みすず書房

 何の本かというと科学エッセイ集っぽいのかなぁ?大半はニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックス誌の連載かららしいのだけど、科学が話題になっているものも多い中、その時その時の世相というか、時流というか、話題が多岐にわたっているよーな?例えば、章別で第二章は戦争と平和とあって関連のエッセイが幾つかあったり、第四章に至っては私的小論と哲学小論てあって超能力から宗教まで語っているのだから、これはもーカテゴリ的に理系じゃまずいかなぁと思いつつ、こー言っては何ですけど、本書のタイトルもあるし、そして何よりも通奏低音に科学があると…結局、本書は科学マインドで行こうというか、見てみたら?みたいなノリかなぁ?

 とにかく範囲が広すぎるので教養が試される気がしないでもないんですが、文体は平易ですので、一読してみたらとお薦めしときます(笑)もー何を今さらのダイソンなので、著者に対する説明はこれまた今さら感なので…何とゆーか大人の人が書いた文章だなぁと、ある意味アメリカの良心かもしれないなぁとか(笑)ただ、著者は米人ですが英国から帰化した方でして、若い頃の教育は英国で受けているとゆーのも、バックボーンとしてあるのかなぁ?過去は英国に未来は米国にといった感じかなと…

 さて、タイトルがいささか挑発的ですが、本書はその例としてまずベンジャミン・フランクリンが出てきます。科学者というよりは政治家としての方が日本では有名かなぁと思いますが、彼の人生もドラマチックかなぁ革新であり保守だったとか、破壊者ではなくて建設者だったとか…新しいモノを作って、導入して、社会に貢献するというか、未来に貢献する…それが科学であれ、政治であれ、なかなかいないから反逆者のレッテルなのか(笑)

 アリス的に、本書は、うーん、このバランス感覚かなぁ?こー一つ一つのエッセイがバラバラな表題でありながら、不協和音がない淡々とした筆致は凄いかも?

 どこのページの文でも絵になるというか、唸らされる気がしないでもないけど、本職の科学および科学者のとこは、それなりにアレかな?「従来、科学者は、真理の探究に身を捧げる高潔で有徳の人物というイメージを一般大衆に示してきたが、そのイメージはもはや信憑性を失ってしまった。俗界に生きる聖人という伝統的な科学者のイメージが偽りであることを看破した大衆は、一転して対極に走り、科学者とは人間の生命をもてあそぶ無責任な悪魔であるというイメージをもつにいたった。(中略)今後は私たちが事実をもってこの幻想を追い散らし、科学者は聖人でも悪魔でもなく、人類に共通の欠点をもった人間であることを世に示さなければならない」とな…で、その心は「アインシュタインほど才能に恵まれていない多くの科学者にとって、科学者たることの最大の報いは、権力やお金ではなく、自然の超越的な美しさを垣間見る機会だ」かな…ここまで達観している科学者がどれだけいるのかは、まさに神のみぞ知るってか(笑)

 科学者的いっちゃった感ではトーマス・ゴールドの項が一番とんでる感じかなぁ?知る人ぞ知るゴールドですが、その学説は大ぼらか?真実か?専門家にとって彼程腹立つ、もしくはうらやましい人はいないのではなかろーか(笑)この人に縦割り行政なんてかけらもないんだろーなぁ?ある意味本当の自由人ってこーゆー人を言うのかも?「彼は自分が間違っていたのがわかると、潔く負けを認める。間違いを犯すことが一度もなかったら、科学なんかちっとも面白くない、と言う」…永遠の少年かもしれない(笑)

 そして本書で一番米的だなぁと思わされたのはジョージ・ケナンのとこかも?「「ソ連を理解する」必要性については今後も多くが語られるだろうが、この厄介な任務に進んであたろうとするアメリカ人には居場所はなかろう。ロシア人の世界で何が通用するかを理解することは、アメリカ人にとっては不穏で不快だからだ」(@ケナン)いやもーまさにアメリカンってか…

 まぁでもファインマン的にいくならば「人間による理解はすべて疑いの余地があると信じているからだ。たとえ理性に基づいた理解をする人々でさえも、過ちを犯すことはあるのだ」になるんでしょかねぇ(笑)

 目次参照  目次 理系

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