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2012年9月 2日 (日)

ぼーやだからさ(笑)

ロジスティクス  谷光太郎  同文書院

 サブタイトルが戦史に学ぶ物流戦略なんですが、戦史といってもここ150年位の話がメインかなぁ?でもって、ドイツやフランス、ロシアも出てきますが、結局はWWⅡの日米に行きつく模様(笑)近代戦はもー物量でええんちゃうの世界かな?

 さて、ロジスティクスとは何ぞや?と言うとシステムの物流管理という事になるらしい…本書によると「英語のlogisticsという言葉が初めて文献上に現れるのは1879(明治11)年。もともとフランス語のlogistiqusから派生した言葉である。その語源はlogerで、これは英語のquarterやlodgeと同じく、いずれも宿営を意味する言葉だ。軍隊の宿営所を準備したり、食糧の運搬を担当する士官を英語では昔からquartermasterといったが、このクォーターは宿営を意味している」そな…そしてこれが「武器の発達や、戦争の大規模化に伴い、19世紀になると補給関連業務は後方での施設の建設、補船ルートの解説と防御、病院の運営などと拡大し、それらを全体として効率よく管理することが必要となった。このため、従来のクォーターマスターの職務よりも、より高度の概念が必要となり、ロジスティクスという言葉が生まれたのである」とな…類語的か派生語的かで、輜重とか、補給とか、後方とか、兵站とかあったりして(笑)

 孫子の兵法的に言えば「軍に輜重なければ則ち亡び、糧食なければ則ち亡ぶ」ですか…よーは腹が減っては戦は出来ぬに尽きる気がするんですが?まぁそれを軽視して滅んだのが戦前の日本軍で…特に本書的には陸軍、の参謀達がリアリストでなかった模様…うーん、実務家的な例として秀吉や信玄が出てきますが、「武田信玄はいわば俗物である」と断言して「武田信玄の作戦は合理的なものであった。毎年の初めには、配下の武将たちに今年の戦の場所やねらいなどを存分に意見具申させる。そうして、今年はどこへ進出するか決めると、再び、そのための方策を衆議させる。今でいう図上演習も盛んにやる」と…そして「食糧その他の後方の検討はぬかりなくやる。だから出陣する武将はその作戦の利害損失をよく知ったうえで戦にのぞむことができた」そな…

 信玄パネェと驚く前に、日本人的にはこーゆーリアリズムはあまり好まれないよーで、日本人的に好むのは謙信の神がかり的な戦法とか、楠正成的なゲリラ戦とか、敗者の美学とかのノリらしい…物量で圧倒するなんて現実主義は美学に反するって事なのか(笑)

 アリス的にロジスティクス…ロマンに生きるアリスだけど、根がオオサカンだからなぁ(笑)負け戦には算盤はじかない気がするが、でも真田山高校だしなぁ…幸村、敗者の美学だし…大阪商人的には負けても損はしたくないタイプのはずだし、京都的なら損はしても勝ちにこだわるタイプだそーだし…この辺り関西ではどこに主軸を持っていくか?で違いそー?

 取りあえず、日本人的には戦争とは前線だぁーのノリらしく、この意識は未だに変わっていないのではないか?とゆーのも本書の主張の一つかもなぁ?「1991年の湾岸戦争でも日本人の関心が集中したのは、爆撃機による爆撃作戦であり、戦車作戦であった」と著者は嘆く訳で、というのも「湾岸戦争では、地上戦が100時間でケリがついたのに対し、前段階の配備に6ヶ月、後段階の撤退に10ヶ月を要したのである」そで、ド派手な100時間より前と後を見ろよとゆー事らしい…何せこの時米軍は「56万の兵員と13万両の車両(戦車とトラック)を投入した」そで、更に「米軍後方部は1億2200万食の食事を手配し、50億リットルの燃料を前線基地へ運んだ」集めて、運んで、各地に配る…単純なよーでそーはいかないのはご存じの通り…それを戦地で展開できるか否か、ロジステックの出番ですってか?

 てな訳で詳細は本書をドゾかな…補給という点から見たドイツのアウトバーンとか、物量から見たパリのルノーのタクシーとか、モノの見方が変わるかも?大モルトケと鉄道とか…後はWWⅠの時にチャーチルは海軍大臣、ルーズベルトは海軍次官だったのですねぇ…「あとからみると、この二人にとって第一次世界大戦は、のちの第二次世界大戦の予行演習のようなものであった。大消耗戦を経験し、海上ロジスティクスの重要性を骨身にしみて学び、海軍の行政や作戦に知悉したこの二人を相手に日本は第二次世界大戦を戦ったのである」…陸大万歳ってか(笑)

 まぁ当時の陸大出というのは相当凄かったみたいで「下級者や無天組の将校を見下すような尊大な態度をとる者が多かった。このような人々から世間で通用する常識を期待するのは無理かもしれない」とか、「戦術尊重で、議論達者な者をつくるきらいがあった。白を黒といいくるめることに巧みになったとしても、弁護士養成ならばともかく、軍人としては誇るべきことでは必ずしもない」と、それはどこぞの官○長kaゴホゴホ…人材でしょの世界か(笑)

 ままま不出来の方はともかく出来のいい方もそれなりにアレで、空軍の航空機を戦術的、戦略的に活用する概念をつくりあげたミッチェル大佐(米)も、落下傘空挺部隊を創設したトハチェフスキー元帥(露)も軍をおわれるのだから、先が見えるってそんなもんなのか…

 何か読んでいて何だかなぁの嵐のよーな本書ですが、興味のある方はどぞ…WWⅡ的には身につまされますが(笑)取りあえず、光だけでなく影もみんしゃいとゆー事なのか?「地道な調査や運輸力の合理的分析、あるいは日常の生産性改善努力が軽視され、派手で景気のいい観念論が肩で風を切るようになれば、それは軍であれ、産業界であれ、要注意信号である」になるのかなぁ(笑)

 目次参照  目次 文系

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