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2012年10月31日 (水)

足元を見よ?

靴づくりの文化史  稲川寬 山本芳美  現代書館

 サブタイトルが日本の靴と職人なんですが、まぁ日本の靴の歴史がメインとはいえ、靴全般、世界も視野に入っていますかな?取りあえず、今できる一番良心的な本なのかもなぁとも思う…というのも、全然知らなかったのですが、日本の靴づくりに従事していた人達って所謂被差別部落の方々が主になさっていらっしゃった模様で、ある意味ディープなお話しになってしまう側面もありなんですね…近江八幡の靴職人の方が娘さんがお嫁に行く時に職業を内緒にしていたという話も出てきたり…未だ根深いお話のよーです。そーゆー事も、今までの靴の本では殆ど触れなかったそれらも本書には掲載されているし、また現在のプチ靴職人ブームでしょか?専門学校とか出来て若い職人さんが増えているとことか、でも需供バランス的にどーよ、というのとアート的なそれとのバランスもまた違うみたいです…靴が入ってきて150年、奈良の昔の沓からなら1400年以上ですか?続いているんですよねぇ…

 さて、まずは中国から沓が入ってきた奈良の昔から、次に靴がやってきたぁーは戦国時代の南蛮貿易ですか?ザビエルとか?で、日本人的に確実に靴履いただろーなのが天正遺欧使節のメンバーで、その次に靴履いたぜっなのが幕末、あの写真でも坂本竜馬履いてるし(笑)ちなみに文久の遺欧使節の方では、日本のサムライが靴なんか履いたら恥じゃーって事で皆様、「「羽織袴大小草履にて陣笠を被り巴里倫敦の市中」を「我こそ日本の武士なれ、という風体にて大手をふって歩行」したという」だそな…ちなみにあんまり珍しい姿という事で、人類学者の目にもとまって骨格標本として写真とられたそな…ちなみにちなみにその中に福沢諭吉も入っていて今もパリの人類学博物館で見れるって…慶応大では有名な話なんだろか?先生拝みにパリ詣で?あると思いますっ(笑)

 でで、明治になって文明開化、草履から靴にチェーンジと言う事でその出てたり、公務員しかり、大学しかりで取りあえず洋装化も進んだ模様…ついでに言うと裸足派も禁止した模様…庶民的には靴は高根の花なので裸足から下駄へチェーンジってか(笑)

 さてさて、エピ的に凄いなぁと思ったのは左右同じ靴を履いたとかはともかく、女性の洋装化のエピは異議を唱えたのがかのベルツ博士で、それに対しての伊藤博文の弁が「あんたのいったことはすべて正しいかもしれない。だが、わが国の婦人連が日本服で姿を見せると、『人間扱い』されないで、まるでおもちゃか飾り人形のように見られるんでね」というのは…おりえんたるびゅーてぃーはリスペクトというよりはアレだったんだなぁーと…ちなみに女性が洋装化すれば今度は日本の「旧弊な人々から「生意気」と叩かれた」とな…皆様、自分基準乙ってか(笑)

 アリス的に靴?アリスなんかは今でもスニーカーとかありそーなんだけど?どだろ?准教授なんかは何か黒革好きの気がしないでもないので、革靴だと思うんですけど?朝井さんなんかはピンヒール履いてそーなイメージもあるんだけど?これまた、どかな?

 それにしても職人の世界というのは21世紀になっても変わらないと見えて、傍から見たらそれってアリですかぁー?なエピがザクザク…「道具はどれだけぼられているのかわからないけど、売ってはもらえます。東京では革を一枚売りしてくれるんですが、個人で買うと変なのをつかまされることがありますね。浅草では私が挙げる道具の名前が違うので、素人だと思ってサビサビのものを出してきたり。傷の入った革を出してくることもありましたね。最近はどこに行っても大丈夫になりましたけど。集まりには何でも行きなさいよ、と若い人には言っているのに、行かないんですよね。昔の思い出話や自慢話を聞かないと。材料をまわしてもらうためにも、顔をつながなければいけないんですよ」(@山本詠子談)やっぱ閉鎖社会なんですかねぇ…

 どーも東京的には浅草が中心になっていた模様なんですが、大阪的には渡辺村が中世の一大皮革センター的なとこだったよーで、明治になってから西濱村に改名してここが日本第二の靴産地になるそーな…

 で、現在の靴づくりはどーかというと「量産の靴づくりはアジアに工場を移しているし、注文靴というパイは市場でもごくわずか。靴づくりを学んでも、それを仕事にするのが難しいのが現状です」だそな…でまぁ「これだけ靴の学校ができて、注文靴をやろうという人がででいるけど、製靴工場で働こうという人がいない。業界自体も体力がなくなって就職先を用意できないのも問題だけど、肝心の学生たちも工場で働く気がない。そういう人は経験もなく中途半端なのに、靴づくり教室を開くんです。でもね、何年かは人をだませるかも知れないけど、被害に遭うのはお客さんであり、生徒さんですよ。つくりっぱなしだし。こんなことやっていて、手縫いの靴にお客さんが戻ってくるかどうか、ね」という懸念もある模様… 

 とはいえ、日本の靴づくりもパネェって事で「イタリア製で日本の百貨店で売っている靴があるでしょ。向こうに送り返すと一ヵ月かかるから、実は修理は日本でやっているんです」って…でもって中を開けてみると「なめしが悪いんですね。固くて、削ったとき粘りがないんです。それがイタリアで25万円とる靴底なのか、ってあきれたんですわ。丁寧な手仕事をするのに、革が良いことが大事なんですが。日本は質の高い革をつくりますよ」って…ブランドより目利きな世界なんですよぉー(笑)

 その他豆知識的なお話も満載で、例えば日本のなんば歩き武術的には高いかもしれないけど靴の歩き方ではないとか、西洋では女性の足はない事になっていたとか、ええ、ドレスで足隠れていますものね…だから皇后の足の話をすると罪になった位で、フェリペ四世の次期妃に靴下献上したら「「スペインの皇后は足をお持ちでない。不届き者め」と叱りつけたという」なんてエピもあり…更に上を行く中国は、纏足が有名ですが、あれって逃げられない為とか、足が小さい方が美人とか、高貴な方自らお歩きにならないとか色々説聞いたけど本書によると「古くから女性器の大きさと靴(足)の大きさは連動するとされ、男性も足が大きいほどペニスも大きいと古来より考えられていた。「小さな足の女性は美しく、性器も小さくて具合がよろしい」というイメージは、中国において纏足を生み出した」そな…さすが中国サマ歪みありません…

 最後に、本書で一番スゲェと思ったとこは靴関係者の皆様の努力もあって築地に靴業発祥の地の記念碑が立てられたとこですかねぇ…ここまでよくある話なんですが、特定したその生誕の地が電電公社の敷地内にあった事から「電電公社との交渉では「区が経てるなら無償、業界団体が建てるなら応分の借地料という条件で膠着してしまった」そな…よーするに金払えって事ですね、わかります(笑)記念碑一つ、それも公社の身の上の時にそれですか?一応、長い交渉の上に事なきを得るよーですが、それにしてもみみっちーと思うのは気のせいか?文化国家日本のはずなのになぁ?一応ねっ(笑)ええっと、本書は靴に関するその他のお話も凄いので詳細は本書をドゾ。靴の世界も奥が深いっス(笑)

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