« 野心、放心、醜悪、嘲笑? | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »

2012年12月31日 (月)

夢を超えた夢~

はやぶさ、そうまでして君は  川口淳一郎  宝島社

 サブタイトルは、生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話でして、何を今さらのはやぶさなんですが、何事にも一回り以上遅れた奴なので、てっ事は今流行りの情弱って奴なのか?はともかく、年末にもなると良い話で〆たいじゃないですか(笑)次代のはやぶさ2の躍進を願って、初代はやぶさに思いを馳せる大晦日と、あっ一句できた(笑)

 はやぶさの良かった探しとしては有言実行だったとこではないかなぁと、今になって思います。それも誰もが簡単に出来る事ではなくて、むしろ誰もが無理だと思った事をやり遂げて見せた事ですよねぇ…「東京から2万キロ離れたブラジルのサンパウロの空を飛んでいる体長5mmの虫に、弾丸を命中させるような精度」って…これを逃げも隠れもせずにやりきったのは素直に凄い事ではないか?と…失敗もさらけ出し、言い訳をしない姿勢も今時の組織にはない話だよなぁ(笑)

 まぁやりますっと宣言したのはせずにはできなかったという話が根底にあって、やはり宇宙プロジェクトというとNASAというのはとてつもなくでかいんだなぁと、本書を読むと実感します。その差は歴然としていて、日本が地球重力圏外に探査機を飛ばそーかいと検討している時に、NASAでは太陽系外を目指してボイジャーが、そしてスペースシャトルが常駐している時代…圧倒的な力の差のところにもってきて、「日本とアメリカでは宇宙関連予算に大きな差があります。NASAだけをみても日本の10倍ですが、国防総省も宇宙予算をもっているため、プロジェクトの遂行スピードがまったく違うのです」とゆー事でかける費用が違ったと…

 かくて、小惑星ランデブーの計画をNASAにご提案し、共同事業として行うはずが、日本側のあまりの遅さ(金の無さ…)に痺れを切らした米側は単独で決行ニアシューメーカーが飛び立ち、小惑星エロスとのランデブーに成功…「小惑星軌道に到達、ランデブーした最初の探査機として歴史に残りました」…結果、言ったのはこっちでもやったのはあっちという事で手柄は全て米のモノにとゆーアリサマ…みんなみんな貧乏がいけないんだぁーってか(笑)

 ならば、どーするか?単独で、米にできない事をやるしかないんですよ、奥さん(誰?/笑)かくして「日本は小惑星サンプルリターンをやります」とぶち上げる訳ですね、宣戦布告というか、言った者勝ちというか、何しろこれは「開発要素が多すぎる」し「あまりにもリスクが大きい」かったんですね…これが日本側に逆に有利に働く訳です…何故ならNASAのやり方は「リスクを最小限にして、それなりの成果が見えているものをプロジェクトにするのだから合理的です」だから、勝つると一世一代のハッタリをかましたと(笑)

 それでも、NASAの能力は圧倒的なので、また先を越される可能性もあるとなれば、一部共同参画しませんか?とNASA側に切り込む、用意周到さ…ある意味これは政治的駆け引きですよね…科学者もポーカーフェイスを張り付けないといけない時があると(笑)結局、協力体制をある程度築けた上にNASAはローバ開発からも撤退すると、その心は「日本にサンプルリターンなどできるはずがない」と踏んだから(笑)「日米の2台が小惑星に着地したとして、万が一、NASAのローバにだけ不測の事態が起きたら-。失敗する可能性が少しでもあれば、アメリカは勝負しない。アメリカという国は、確実に勝てる勝負を選んできたからこそ、高い確率で成果をあげてこられたのです。それがアメリカの方程式です」常勝国家なんて一皮むけばこんなもんって、どーよ(笑)

 かくして、日本発のはやぶさ物語が推進されていく訳です。うん、長い前振りだ(笑)

 アリス的にお星さま関係というと天体少年だった准教授のエピのジャバウォッキーとか、朱色の火星の青い夕日のとことかになるんでしょかねぇ?でも、このハッタリかましてナンボというはやぶさ計画はアリスの好みじゃないかなぁ?大阪人なら博打は打たな、とか(笑)ただ、大阪の場合は負けても損しないが信条だから、勝ちにはこだわらなさそーだけど?どかな?元はかならず取ったる、それもアリだと思います(笑)

 さて、我らがはやぶさはそんな世界的逆境の中、ハイリスクハイリターンのどこが悪いねんと突き進んでいきまする…はやぶさの良かった探しその2は目標は大きく掲げたとこでしょかねぇ、看板は一際でかくと言うべきか?まさにギャンブルですけど、人はそれを夢とも言いますが、実現に向けて一歩一歩進めていく様は圧巻の一言でございます。そして、トップというのはいざと言うときに博打を打てる人を言うのだなぁと痛感しました。更にそれを勝ち目に持って行ける人ですよね…リーダーとはかくあるべきで勝負事から逃げたらあかんぜよ、の心意気…おのずとそーゆーとこには人も集まるし、回りも納得するんですよ(笑)

 はやぶさがイトカワまで行くのもこれまたドラマありですが、皆さまご存じの行方不明事件とか帰還するにはエンジンも燃料はやばいとか、後半のドラマはドラマと簡単に片づけていいのか?もーこの臨場感は本書をドゾっ!現場は燃えていたんですよ、ついでに言うと何よりも信じていたと。「日本の技術力を世界に、NASAに見せてやる」ってここは大和魂って(笑)

 さて、はやぶさが帰って来たぁーっと感動のシーンも本書をドゾっ!涙なくして読めません(笑)そんなはやぶさの偉業についてというか、宇宙開発の意義について著者は「一つは、科学技術を進歩させ、理学的成果を得て、将来の産業、経済へのスピンオフを図ること。そして、日本の科学技術の先見性を世界に向けて発信し、国際的地位を発展させること。最後が人材育成。これは宇宙に限らず、エネルギーや環境など、幅広い科学技術の分野で活躍する人材を指します」と言ってらっさるのですが、一番感動したのは三番目の人材育成かなぁ…今時のトップはリストラする事が正義な人多しで、人の育成どころか、人のキープもせず、むしろ使い捨てが当たり前の今日この頃、でして…年長者の務めって人を育てる事だと思うんですけどね…それが10年100年1000年と続いてきたからこの国があると思うんですが、今や短期の儲かりまっかで親の総取りが当たり前の世界…それで明日があるのか?もーこの世にヨーダはいないと思っていたので、何か感心しました…著者はプロジェクトが中断されそーな時にもこの人的資源を無駄には出来ないと、まず人の心配をするんですよ…人は財産、そー言える人がまだ日本にもいたんだなぁと…

 長くなってきましたが、最後に本書で一番ハハハと笑わせてもらったとこを、本当は宇宙研のダジャレ好きなとこをあげ時たいんですが、「「一番でなければダメですか?二番ではダメなんですか?」事業仕分けのとき、こんな言葉が話題になりましたが、宇宙開発の現場からいわせていただくと、「二番じゃ話になりません。一番を狙わないと、永遠に一番にはなれません」というのが本心です」と言い切っているとこかなぁ(笑)「なんのために投資を行うのか。日本で暮らしている人が、この国に対する自身と誇りをもてるようにするためだと私は思います。豊かな国に生まれ、育ち、自分の子孫たちにもこの国を残したい。そんな誇りをもってもらうために投資しているはずです。「二番でいい」という国に誇りがもてますか?」まさに己にはプライドがあるのかっ?と喝っですか(笑)

 さて、その件に関してはNASAがなかなか姑息で素晴らしスです。「一番でなければ意味がない。そのことをもっともよく知っているのがNASAです。NASAのホームページを見ると、「日本の「はやぶさ」は、小惑星への往復に成功した"二番目の探査機"である」となっています。一番は「アメリカの「スターダスト」である」と。」ハハハ…ついでに「小惑星に最初に着陸したのは「アメリカの「ニアシューメーカー」である」で、「はやぶさ」は二番目になっています」とな(笑)

 はっきり言えばウソではないにしても、事実としてはスターダストは彗星の近くを通過して塵を集めただけ、着陸してないし、飛行も弾道軌道でしかないし、ニアシューメーカーは着陸させたではなくて「「燃料がなくなって小惑星に落とした」が正しい」とな…ハハハのハ…はやぶさとは全く違うのにその事には一言も触れていないとな(笑)「とにかく、徹頭徹尾「アメリカが一番である」としか書いていないのです」アメリカ帝国万歳ってか(笑)何故かと言えば「多民族国家であるアメリカは、国民に対して「アメリカが一番である」といい続けることで、愛国心と誇りをもたせ、求心力を高める必要があるからです。それが、国づくりの基礎になっているのだと思います。「二番目でいい」などといったら、宇宙開発なんてやめろ、となりかねません」だそで、アナウンスは大切にねってか?それを信じている国民って…

 ちなみにNASAでは小惑星サンプルリターン計画提案がある模様…で、そのアナウンス「これが世界初の小惑星サンブルリターンの挑戦である」なんだそな…はやぶさはNASAでは無い事になっていらっさる模様…繰り返しますが、これを信じている自国民って…

 さて、構想から25年、誰もが雲を掴むよーな話だったはやぶさ計画も過ぎてしまえば、日本の宇宙事業の一つの通過点にしか過ぎません。まぁここが終着点ではないんですよ、おぞーさん(誰?/笑)まさに昨日があって、今日があって、明日があるんだなぁと、そー明日があるんですよぉー(エコー付)て事でお後が宜しいよーで(笑)

 目次参照  目次 理系

|

« 野心、放心、醜悪、嘲笑? | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

理系」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 夢を超えた夢~:

« 野心、放心、醜悪、嘲笑? | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »