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2012年12月16日 (日)

命の水?

ロスチャイルド家と最高のワイン  ヨアヒム・クルツ  日本経済新聞出版社

 サブタイトルが、名門金融一族の権力、富、歴史なんですが、主題よりサブの方が本書の内容に近いかな?ワイン目当てで読み始めてみたら、前半はロスチャイルド家の歴史で終わってんですよ、で後半がそのロスチャイルド家とワインの話しになるんですが、これまた前振りに仏の、ボルドーのワインの解説が続いて、肝心のロスチャイルド家の人間が出て来るまでほぼ二章使われているよーな気が?最初にムートンを購入したナサニエル登場が三章からって…

 取りあえず、フランクフルトを発祥の地とするロスチャイルド家創世記については、本書前半である第一部を読むといいよ、の世界か?ユダヤ人一家であったロスチャイルドは、古銭趣味を通じて時の権力者に取り入り、やがて宮廷の金融代理人にまで駆け上るとゆーその後の三本の矢ならぬ五本の矢の話しとか、伝説はいぱーいあるけど、18世紀末というか、19世紀初めにはヨーロッパ屈指の金融業者になっていたんですねぇ…みよーによっては単なる戦争成金のよーな気がしないでもないが、著者は非常に温かい目線でロスチャイルド家を描写していらっさるので、詳細は本書をドゾ。

 さて、表題のワインの方ですが、ボルドーに隣通しでロスチャイルド所有のワイナリーがあるよ、と。で、それが同じロスチャイルドでも違う家なので、話しがややこしーのか?本書第二部は、仏とワインとロスチャイルドとの世界が展開、主にボルドーででしょーか(笑)ちなみにボルドーには4-5000のシャトーがあるそな…で、その中のメドック地区の中の小地区名であるボイヤックに第一級シャトー(ブルミエ・クリュ)が三つもあるとゆー、その三つがラトゥール、ラフィット・ロートシルト、ムートン・ロートシルトがあるとな(笑)その他第二級シャトーとか四級、五級とこちらシャトーが目白押しという状態らしく、ボイヤックというだけで、ワイン生産地としては一目置かれる地域とな…

 アリス的にワイン、結構あちこちで飲んでいるよーな気がするんだが?はて、ボルドーとなるとどーだろー?まぁアリスの雑学データベースにはありそーだが(笑)ボルドーワインとなればむしろ英人のウルフ先生の方が黙っていないかも?

 さて、メドックの葡萄と言えばカベルネ・ソーヴィニヨンだそーで、この葡萄は「やせた土地が大好き」なんだとか…「野菜は手間ひまかけて世話をするが、ワインは苦しまなければならない」そーで…水はけはよくなければいけないけど、水辺(ジロンド川)の近くがよいとか、葡萄育てるのも色々大変、お天気もあるし、と…

 そして、こちらのボルドーワインの歴史も詳細は本書をドゾかなぁ?ローマの昔から遡ると凄い歴史になりそーだけど、地理的条件や、国外需要やら、内政問題も絡んで、一筋縄ではいかない模様…さすがおフランスでございます(笑)

 ちなみにシャトー・ラフィットはルイ15世のお気に入りだったそーで、王のワインの称号まで授かったとか…あのゲーリング元帥もボルドー好き、特にラフィットが好みだった模様…

 そして、1853年にナサニエル・ロスチャイルド、英ロスチャイルド、ネイサンの三男、仏ロスチャイルドのジェームズの娘婿、が、シャトー・ムートンを購入する事になるのが、ロスチャイルドとワイン事業の始まりか?実は義父のジェームズがラフィットを手に入れる事を望んでいたので、それを出し抜く形でもあったらしー…血のつながった叔父とはいえ、義理の父と息子、継母並に複雑な葛藤というか、事情があったんでしょか…

 そして、ちょうどパリ万博が1855年に開かれるとあって、ワインの売り込みも、そんじゃ全国的に格付けしとくか?という気運が(笑)で、当然一級になるよね、のムートンが二級の一番に指定されたところが、後々の軋轢の誕生になる訳ですが…それにしても、格付けってミシュランみたいに毎回見直しているのか?と思っていたら、一回決まったらそのままなんですね、仏…毎年が無理なら五輪並みに4年に一度とか、せめて十年に一度位見直した方がいーと思うんだが?

 まず現場の人が問題多々で、しかも、うどんこ病とか、ぶどう根あぶら虫が発生するは、ベト病が発生するは、ムートンとラフィットの間の土地問題が勃発するは、で大変だった模様…純粋に仏ワイン的にも19世紀末から20世紀初頭はフランス・ワインの質量の低下が著しかったとか…そんな訳で仏の葡萄畑の1/3が消滅したとか…激動の時代だったと…

 第一次大戦後辺りではセレブはワインなんて飲まず、カクテルとスピリッツを愛飲していた模様…ワインの受難も続くなぁ…で、そんな中、1922年フィリップ・ドロスチャイルドがボルドーに赴くと…それが長期的なワイン改革の道になっていくとは、本人も、これまた地元の人も全く思っていなかった秋の夕暮ってか(笑)

 ちなみに品質についての改革、自分とこのワインは自分とこで瓶に元詰めを提唱したのも、このフィリップのおかげ…ブランド意識をいち早く察知したのもこのお方、既得権益と戦わなきゃいけないのに、なぜか隣のラフィットとは協調しているんだが、いないんだが、後に反撥しあう仲になるんだけど(笑)

 詳細は本書をドゾ。まさにドラマです。天候しかり、病気しかり、関わる人しかり、ワインしかり、市場しかり、そしてどこにでもついて回るユダヤ人とロスチャイルド家…この後、第二次世界大戦が勃発して、本人はイギリスのドゴールの下で参戦したり、そして仏に残った奥さんは収容所で亡くなっていたり、また、ナチ支配下でのボルドーでの地元の動きとか…もー凄すぎる…

 戦後、再び後輩したシャトーを立て直して世界的ワインに、そして格付け見直しに奮闘するフィリップとか…ちなみに格付け見直しには20年かかっているんですよ…仏の検定ってパネェ…その後、仏だけでなくワインは全世界で生産されていく訳ですが、その第一歩的な業務提携ですか、米のカルフォルニアワインとのそれもフィリップ率先して邁進しているんですねぇ…

 最後に本書で日本に関連しているとこで、「裕福な日本人たちがフランス産の高級ワインに関心を寄せはじめ、ボルドーのブランド物に目の玉が飛び出るような金を払い出したのである」かくして、値段が上昇して今までの顧客が離れて行くと…「しかもフランスの葡萄栽培兼ワイン醸造農家たちは日本人の高級品志向を好機ととらえ思い切った値上げに踏み切ったものの、これが品質の向上に結びつくことはほとんどなかった。人々の注意を問題の核心からそらせるだけの、まやかしのブームにすぎなかったのである」って…日本人もアレだけど、仏人もアレなのか…

 まぁ日々戦いというか、この前へ前へと進むのじゃというバイタリティがロスチャイルド的なのかなぁ?と…とゆー訳で詳細は本書をドゾ。これからはワインを目の前にしてラフィットにするか?ムートンにするか?悩みはつきなくなるかも(笑)

 目次参照  目次 飲物

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