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2012年12月 1日 (土)

陣太鼓の音がする?

忍法忠臣蔵  山田風太郎  講談社

 師走になりました。日本人なら、師走といえば第九と忠臣蔵でしょー(笑)という事で、忍法帖シリーズの追っかけもコレに行きついたと(笑)さて、忠臣蔵というと、赤穂浪士か、吉良か、綱吉かがメインのよーな気がするけど、本書の主人公は無明綱太郎という伊賀忍者でしょか?お仕事は江戸城大奥御広敷伊賀者…よーは大奥の下の御錠口を通過する人と物の検査役だそな…こちらは唯一の大奥への男子通行口という事らしー…幾ら男子禁制の大奥といっても日常の業務でかかわる殿方もいらっさったとゆー事か?

 取りあえず、プロローグの詳細は本書をドゾなんですが、ある種金色夜叉か?ダイヤモンドに目が眩み?結婚まで約した婚約者に裏切られる訳ですね?ありがちな話ですが、玉の輿が目の前にあれば女はそちらに靡くとな?かくして婚約者を成敗して出奔すると…その逃亡道中で上杉の国家老の娘を助けた事から、米沢城に身をよせる事に…

 主人公にとっては公方とは婚約者との間に横車をいれてきた人に過ぎないんですけど、彼が江戸を抜け出る直後に、あの松の廊下の刃傷沙汰が起きていたと…かくして綱太郎は今度は国家老に力を貸す事になると…

 アリス的に忠臣蔵…赤穂は兵庫だし、近いといえば近いのか?ついでに言うと大石内蔵助なんかの潜伏場所というか、隠居場というかは山科だったそーで、そーなると蝶々で婆ちゃんが入院していた病院の近くか?ちなみに本書によると大石の従兄弟である進藤源四郎は、烏丸今出川に住んでいる事になっているから、こちらは英都の近くか?

 さて、本書は謙信由来の能登組という忍者を使って、赤穂の浪人などみんな暗殺してしまえという藩主上杉綱紀と、それを阻止しよーとする国家老千坂兵部、綱紀の方は十人の忍者を、兵部の方は六人のくのいちをで、能登組の戦いが水面下で進み、なおかつ、兵部はこの六人のくのいちを使って赤穂浪士の戦力を削ぐ事も画策すると…その目付役というか、見届け役に綱太郎が抜擢されたとな…

 てな訳で、忍びvs赤穂浪士と、くのいちvs赤穂浪士と、忍びvsくのいちの三つ巴の戦いが切って落とされたと…そして、赤穂浪士の昼行灯も健在ですと言っていいのか?

 まぁ出て来る人が皆、お家の為に…を建て前に己の道を突き進んで行く感じでしょーか?綱紀にしてみれば吉良上野介は実の父という事になるから、討ち入りなんてもっての他、たとえ上杉藩に疑いがかかろうとも、赤穂浪士は切って捨てろやだし、兵部は世間の、ひいては公儀の疑惑や恨みを上杉が被る訳にはいかないと…下手すればおとり潰しの危機じゃね?だし、浪士的にはよくある穏健派と過激派の内部対立がすざまじいし、全体的に空気読めの世界か?まぁ一番読めてなかったのは浅野内匠頭より、徳川綱吉だよなぁ(笑)

 というか、他人の者をかすめとろうとする色狂いの殿方の末路って、名を落として破滅するしかないのか(笑)英雄、色を好むというけど、無理強いはいかんぜよと…ここでは綱吉と綱紀がその典型のよな?同じと言っていいのか?大石の色狂いは色遊び?遊女相手の話だしなぁ?嫌がる相手に手は出していないよな?この一線の違いは果てしなく大きいよな?明暗わけたってか?

 取りあえず、出て来る登場人物それぞれが何かしらを背負っていて、ある種不自由な人々の群れでしょかねぇ?その中で綱太郎が一人自由に己の道を突き進んでいるのが、見よーによっては不憫なんでしょか?まぁ本人は気にしなーいだろーけど?

 かくして12月14日の寅の上刻まで後、何歩ってか?

 目次参照  目次 フィクション

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