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2013年1月29日 (火)

成立と消失(笑)

中国の神話  白川静  中央公論新社

 うーん、実にタイトル通りの本なんですけど、こースッキリぃーっ的な話でもないよーな?いえ、文体は平易で非常に分かり易いんですけど、トーシロは頭の中でグルグルしてしまった…とにかく、中国の歴史というか国の興亡と、中国の地理、それに中国の名前辺りが頭にインプットされていないと単語が永久に空回りな気分に陥っていくよーな…

 こー言っては何だが、むしろギリシャ神話とか、ケルト、北欧辺りの方が余程なじみやすいというか、分かり易い気にさせられる気が…後、日本の神話に慣れているとかなり戸惑う結果になるよーな気が…神話の世界も広いんですよ、奥さん(誰?)

 もったいぶって何言ってけつかるねんっと言うと、端的に言うと中国には神話がないという事につきるよな…で、そんな訳ないだろー?アジアでの文化的起源って、たいてい中国やんかーと思うやんかー(笑)

 この辺りは後書きの著者談が一番分かり易いかな?と「中国の歴史の絶対年代があまりにも古く、歴史的なかかわりという関係において、両者の交渉を考えることができないこと、わが国の神話に、中国の神話の直接の影響とすべきものがほとんどみられないこと、そして何よりも、中国にはわが国でいうような意味での神話が見当たらないということ、である。この最後の問題が、特に重要である」とななな…

 かくして、本書はまず中国の神話探しの旅の様相を呈しているよーな?横軸的なそれもあるけど、縦軸的なそれも忘れずに(笑)これは一つの時間旅行か?

 アリス的に中国…うーん、アリス、大阪人だからなぁ…こー言っては語弊があるかもしれないけど、東の人間より西の人間の方が大陸との結びつきは今も昔も強いからなぁと…確か、港ごとの対中国(香港?)貿易高は阪神の港が一番だったよな?な記憶が薄らと…勿論、文化的な結びつきもありましょーし…神話的にどーよ?はまさにどーよ?かなぁ?雑学データベースのアリスに弟子入りした気分ってか(笑)

 とにかく、話しが古い、どの位古いかというと、紀元前のそのまた向こうという感じ…こちらの縄文時代のそのまた昔ですから、それは一体いつなんだろー?と疑問に思う事しきり…あまり古くて記録が?残っているのか?いないのか?それが問題だ?の世界?

 で、その神話の世界と歴史の世界が結びついている辺りが、ども…よーはどこの国も国の始まり的な神話があるけど、それがあまりに古いとそーかもしれないねぇ的な国と、そーかもしれないねぇ的な神話が重なっているよーな感じでしょか?更に、中国は土地が広いから国もたくさんあった訳で、東西南北民族が違う、国が違う、そして国の興亡が付きまとう訳で、国が亡んだり、乗っ取られたり、合併吸収されたり、縮んだり、広がったりというのは土地だけの問題でなくて、文化・神話的なものも集合離散していく訳だったりするし…ですかねぇ…ついでに歴史を神話で語っているとこなんかもある訳で…

 ででで、一番の問題はそれを一つの体系にまとめあげる事がなかった事…多民族国家って、こーゆー事なんだろか?というのが如実に出ているとこは、ここでしょね?それぞれに神話はある。だけど、それはそれぞれの神話でしかないと…中国のと一括りではなくて、その人が所属している、土地の、民族の、歴史の、神話でしかないんですよ…

 一番分かり易い例として上げられているんだと思うんですが、洪水伝説・神話も各国で違い、各所で違い、各年代で違い、各民族で違うと…でまぁ、中国じゃありがちな歴史は国が書き換えるは、その昔からの伝統らしくって、この洪水神話にしてもその国の歴史が反映されている時点で、アレなんですよ、おぞーさん(誰?)

 という事は、神話がいぱーいというか、似たよーな話しがいぱーいというか、登場人物は同じでも違う話しがいぱーいというか、壮大な断片に過ぎないと…ある意味、皆言う事が違うというのはあると思いますなのか?

 と勝手に解釈しましたが、詳細は本書をドゾ。何というか、さすが白川先生、考古学の昔からちゃんと裏とっているとこが凄い…そして大陸というのは必ずどこかとつながっているという事で、それらのミクスチャーからも逃れられないんですねぇ…「中国の場合、北からも南からも、そして最も大きな流れは、西方からおとずれた。先進的な西方の文化が、新しい神々とその祭祀形式を伝えてくる。崑崙や西王母説話が、はるか落日の国への憧憬を強め、やがて占星的な暦術や元素的な思考ももたらされて、五行説や分野説を生み、黄帝系譜を構成し、ここに神話は天下的世界観の最も大きな支柱となった」とな…中国ですら起源とは何ぞやの世界なのが凄い…

 そして、神話が生き延びる為には「実修的儀礼を伴うものでなければならない」て事は、「信仰が生きていなるのでなければならない」に続き、信じている人がいるか?否か?それが問題だってか?その流れの果てが「中国の神話はまた、枯れたる神話の典型のようなものである」にもつながると…

 まずは経験主義ではなくて事実主義で行こうですか?「事実の具体的絶対性の主張としてのみ、はじめて意味をもちうるのである」は、中国で事実を説く、それは今も昔もアレですよねぇ…結局、長く続く内に「古代神話の経書的な変改にすぎない」となって、「そこでも古聖王たちの言動と、それによって示される文化の起源が語られている。しかしそれはもはや神話ではない」とな…「すべては古聖王の示す規範の成立を説くための、虚構にすぎない」って…何とゆーか、昔から中国って自分が主人公じゃないと夜も日もあけない国と人だったのか?

 神話とは何ぞや?となれば、「神話は民族固有の構想力の結果として、そこに認識と思想、美の理念を含むものでなければならない。そしてそれは、表現的に自己自身を形成する歴史的世界、すなわち伝統として、その行為的実践において把握されるべきものである」だとか…その結果の究極が旧約じゃないかとは、言葉あれですかね(笑)

 何か、近くて遠い国、中国をしみじみと納得させられる本書かな?でしょか?「生活と習俗の類似にもかかわらず、中国の神話は、またある意味ではわが国のそれときわめて対蹠的である」に尽きるかも?やはり、全く、全然、違う国と人なんですか、そーですか(笑)こーしてみると宣長が「みな上つ代の実なり」と言い切れた意味は、とてつもなく大きい気がするが(笑)

 「わが国の神話は、最も多く王室儀礼として、実修的意味をもつものであった。また神々の祭祀も、王朝との関連において伝承され、その古儀を伝えている。しかし、そのような儀礼の基本にある、いわば原神神話的な信仰は、地方的な形態でも多く遺存している。神話時代の伝承を、わが国ほどゆたかにもつものはない」と翻って自国を眺められると…日本は歴史を消す文化と言われて久しいけど、何とゆーか物事残す文化は半端ねぇーんですよ、姐さん(誰?)

 しかし、それにしても神話・歴史・文化って、消す・残す・捏造するの三択なんでしょか?かくして経験主義じゃなくて事実主義で行こうになる訳ですね、わかりますってか(笑)とにかく、膨大なお話ですので詳細は本書をドゾドゾドゾ。目から鱗かもかも(笑)

 目次参照  目次 文系

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