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2013年1月16日 (水)

世間は条件を見ない。結果だけを見る。

わが推理小説零年  山田風太郎  筑摩書房

 頭書きに山田風太郎エッセイ集成とあるんですが、先に発刊されているエッセイ集から外れたもので、更にミステリ関係のエッセイで編んだのがこちらの本とゆー事になるらしー…去年から忍法帖を少しずつ読み進んでいるんのですが、読破の道はまだ遠しなのかなぁ?で、今月は新年という事もあって、ちょっと視点を変えてというか、タイトルに魅かれて手に取ってみたんですが…うーん、風太郎先生の小説家の道というのは、ミステリ作家から始まったというのが一つ、も一つ分かった事が始まりが戦後だったのですねぇ…なので、このエッセイ本は作家の戦後史に近いものがあるよーな気がする?

 新人の頃はまだ医学生で初々しい感じなんですが、その当時は乱歩先生もご健在、松本先生も横溝先生もいらっさって、大御所を見上げている感がありーの、酒もってこぉーいの世界ありーの、作家って…の世界が展開してますが、昭和ってこんなに豪快な世界だったのか?と改めて納得したりして(笑)

 何がらしーって、作家が集まって本読みというか、批評会というか、集会しているのが微笑ましい…喧々諤々の果て「探偵小説なんて書くもんじゃないなあ!」(@大下宇陀児)が叫んでいたりして(笑)それにしても、当時の料亭では酒もご飯(お米)も出せなかったのか?だから、土瓶にお酒入れて茶碗で飲む、ご飯はおはぎで出していたとか…既にここからトリックものか(笑)

 アリス的には、この本に出て来る登場人物というか、ミステリ作家だけでも、ご飯三杯は軽くいける世界じゃなかろーか?日本ミステリ界の夜明けじゃーではないけど、戦後の動きが分かる感じかなぁ?何せ戦中は日本は書けない状態だったらしーので「三井物産社員として昨年帰国するまで八年欧州に駐在せる吉良運平氏の話。独伊ともに大戦中探偵小説の弾圧なかりしこと」なんてある位だから、戦後焼け野原の後の東京なんですけど、作家達の雰囲気は何か明るいんですよね…

 アリス的にはYの悲劇を風太郎先生が読んだと日記につけているとこでしょーか?で風太郎先生の読後の感想が「これほど緻密周到を極めたこのYがなぜガタガタするのか?」と…Yの悲劇は学術論文を思わせるそーな…しかし、これは小説であると…手を抜かないと話が進まない…その齟齬を風太郎先生はガタガタと表現している模様…ミステリーも難しい(笑)

 風太郎先生のエピで面白いと思ったのが、ニセモノあらわるのとこかなぁ?「去年、銀座に山田風太郎のニセモノが現れて、原稿料で家を新築したと豪語し、女の子どもをタブラかしてしてるという事件があったそうな」って…これに風太郎先生は「どうせ化けるなら、オレは江戸川乱歩だぞ、くらいにフケばよかろうにといったら、いや、あんまりえらいのはたちまちバレちゃうから、おまえぐらいがちようど適当なんだと言われて、ああなるほどと感服した次第」って(笑)いいんですかぁー?

 後、アリス的なとこというと「変態性欲の問題は、法医学でも重要な分野だが、これは探偵小説でもよくつかわれる」とか…他には乱歩先生を語るとこで屋根裏の散歩者が出て来るとこでしょーか?

 と、他にもいぱーい面白いとこあるんですけど、詳細は本書をドゾ。取りあえず、幾つか至言を上げると「探偵小説を愛好する所以のものは、実はその推理性ではなく、意外性即ちペテン性であるようだ」とか、「探偵小説の面白味は、「作り物」の面白さであって、「作り物」の面白さを解さない人は、探偵小説の愛読者たるの資格がない、とはよく鬼のいう言葉である」と、でも「「作り物」の至れるものは「作り物」と読者に思わせない、すなわち、読者に「作り物」の感じを起させないものが「作り物」の最高の形式であるということは、原則的承知しておく必要がある」とか、「探偵小説は、或る意味で、異常を主眼とする物語と言ってもよいであろう」とかとか…

 個人的に一番おおっと思ったとこは「小説は面白ければよいのだ!という人がある。むろん、それはそうにきまっている。が、この面白い、という意味に問題があろう」じゃなかろーか(笑)

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