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2013年1月31日 (木)

アルスのある国だもの(笑)

「数」の日本史  伊達宗行  日本経済新聞社

 サブタイトルが、われわれは数とどう付き合ってきたか、なんですが…内容は日本の数学史でいーのかなぁ?歴史というか、史というと、日本史とか世界史とかとかく文系的なものを想定しがちですけど、理系のそれも般教の必修の一つにしてもいーと思うんだけど…真に教養でしょーの世界かと(笑)科学史とかね、この国は理系マインドが足りないというか、気にしない人多しのよな?それで理数離れと言われてもの世界だよなぁ?ついでに言えば、科学哲学辺りも、さわりだけでもやっとくべきでしょ(笑)

 と軽く青年の(?)主張系はともかく、本書は実に平易な文章で、これはこれで日本数学史的には画期的な事ではなかろーか?と勝手に思っているんですけど?文系の人でも、これ位は知っておいた方がいーよ、の世界が展開していると…できれば小学生位にこの概要が頭に入っていたら、その後の数学はかなり楽になると思うんだけど?どだろ?

 で、本書は縄文時代の昔から現代までを俯瞰したというか、一緒に進んでいくというか、まさに日本人の足跡ですよねぇな世界(笑)読み方によっては、もしかして日本人って昔から数学おたくだったのか?な雰囲気もなきにしもあらずってか(笑)

 アリス的に数学…アリス、根っから文系だからなぁ…だけど、この時系列はかなりのとこいつもの雑学データベースに入っているよーな気がする…ついでに、言葉遊びのよーな数字遊びは得意のよーな気がこれもするんですけど?どだろ?

 ちなみに日本人とは「算術上手の算術嫌い」という矛盾した生き物みたいです(笑)「暗算力は世界有数なのに数学は嫌いで、反感すら持つ人が多い」という実情…まぁ文系出身者はたいてい数学嫌いっていうのが美徳というか、暗黙の了解となっているよーな(笑)

 でもまぁ生活していく為には数学切っても切れない関係だったりして、それは縄文の遺跡を見ても分かる事…土木には数学が必至なんですよ、奥さん(誰?)

 面白いと思ったのが、数詞のとこで日本では呼び方が二つあると、一つはコレ、ひとつ、ふたつ、みっつの世界、も一つが、いち、に、さんの世界…なるほろ、言われて見て初めてそーいやそーだわと気付いたりして…後、20をはたちとか、100をももとか読むのも一つ二つの古代数詞だそーで…この読み方でかわいいのは11なんかだと、とおあまりひとつって読むんですよ。やおよろずはともかく、1521だと、ちいほあまりはたちあまりひとつって、何かの呪文か(笑)

 で、いち、に、さんの現代数詞の方も、これ漢字からと単純に思っていたら、この読み、実は呉音と漢音が絡まった感じだと知らなんだ…ちなみに、いち、に、さんと億までは呉音なんですよ、でもって兆から極までが漢音、そして恒河沙、阿僧祇、那由多、不可思議は呉音になるんですね…で、無量大数は漢音になると…ついでに言うと零は漢音…どーも、早くに入ってきた方が呉音で、その後漢音が入ってきたみたいなんですけど、それにしても数字の読みだけで、歴史経路が馳せられるとは?パネェ(笑)

 ちなみに古代三書、古事記、風土記、日本書紀なんかの数詞って古代数詞だった模様なんですけど、アリス的に言うなら四天王寺は、シで現代数詞なんですよね(笑)奈良辺りでは、どっちもありだったのか?日本って昔から何でもありだったんだなぁ(笑)

 さて、数学史的には奈良時代までは数学は結構もてはやされたみたいなんですけど、平安時代に入ると一挙に数学離れというか、萎んでいったよーで…著者的には世界が内向きというか、保守的になると数学離れになると推測されている模様ですが…問題としては世襲制というのも弊害の一つかもなぁ?算博士の世襲制、天文、暦も世襲制となり、これらの学習法もわざと大陸風にして、パンピーには分かりづらくした模様…世襲制の為の独占化って奴ですね、分かります(笑)かくして暦なんてその後800年以上改暦できなかったとな…能力低下、能力不足、それに尽きるというのが泣ける…

 も一つ今だと笑える話しだけど、数学とは呪術的なものと考えられていたとこもあって、人の生死も操れると信じ込まれていた節もありで、パンピーにはこれまた「おそろしきもの」という認識もあって近づいたらいけないものだったと…成程、平安なんですが、それでも九九は万葉時代からポピュラーだったよーで…この辺りは世界的にも珍しい国民だった模様…

 さて、平安までは数学は官のお仕事的だったのが、その崩壊と共に鎌倉になると民のお仕事にシフトしていたよーで、数学専門家、何してたかというと、算師、よーするに税理士、土木師、占い師をまとめていっちゃえーの世界か(笑)自由業というとこが凄いよな(笑)

 パンピー的数学の最大功労者は吉田光由ではなかろーか?と元祖ベストセラー塵劫記の功績は大きいと思いますねん…詳細は本書をドゾですが、江戸で発行された本ですけど、何と明治になっても増刷されていたというんだから、息長いよねぇ…国民的愛読書ってか?元祖ハウツー本なのか?貴方も今日から算盤、数学が出来るってか(笑)

 それとは別に専門家的な数学としては関孝和でしょーねぇ…和算の家元とでも言いましょうか(笑)日本的には中世において「唯一の、しかも世界の水準に達した科学」だったとな…ついでに言うと島国の中で一つの国で完成というか、完遂しちゃったとこが世界的にも特異だとか…国内で何とか賄うってその頃から習い性だったのか?日本(笑)

 ちなみにその当時のプロってこれまた内向きというか、内輪の中だけの秘密主義的な要素が強かったよーで、それを殿様権限で外に一部なりとも発表してくれたのが久留米藩主の有馬頼徸とな…秘伝だけど出しちゃえって…その前に数学好きの殿様って…おたくは世界を救うってか(笑)

 後一人日本数学の救い主的にあげるとしたら菊池大麓でしょかねぇ?明治に入って洋学の数学が入ってくると日本古来の和算が壊滅状態に押しやられるんですけど、外国に紹介したり、和算史編んだりしているんですよ、詳細は本書をドゾですが、あの明治の何でも西洋の世界で自身を貫けたとは、それだけでも凄いよね…その他にもいぱーい数学人出てきますので詳細は本書をドゾドゾ。

 とまぁ、日本だけでも激動の数学史なんだから世界的な流れってどんなだろ?とふと思うが…例えばアラビア数字として知っているあの数字は実はインド発祥とは知らなんだ…インドからアラブにいって、アラブからヨーロッパにいったので欧州人はアラビア数字と呼ぶとな…インドいいのか?起源で叫ばなくても(笑)どーも数学的には中国・ギリシア・インド・アラブそしてヨーロッパとその間をぐるぐるしている感じなんですよねぇ…これを真面目に歴史としてまとめるのは大変そーだよなぁ…

 最後に印象的なエピなとこでNASAのキロなのにマイルでご入力して打ち上け失敗しました的な実話はともかく、小学生の授業における四捨五入の件は考えさせられました…生徒は「だって五はまんなかだろう。上げるか下げるかわかんないじゃないか。それを繰り上げると決めるのは不公平だ」という質問に教師の答えは「四以下を切り捨て、五以上を上げると決まっているんです。そんな質問をしているといい学校に行けなくなりますよ」だそな…いやー、いい授業してますねってか(笑)

 もーね、数学離れとか、数学音痴とか、数学マインドとか、色々言われているけれど、授業からしてコレですからね(笑)あまりに素晴らしすぎてコメント不能ですが、興味のある方は本書をドゾ。それでも著者はかなり前向きにご提案なさっていらっさいます。うん、前向きにが大切だよね、何事も。

 とはいえ本書でちょっと気になったのは著者略歴のとこ…「東北大学理学研究科物理学専攻中退。理学博士」「日本原子力研究所評議役」とかありまして…普段は読み飛ばすんだけどつい目に入ったので(笑)

 目次参照  目次 理系

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