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2013年1月24日 (木)

夢見ても叶わないかもしれない。時代が自分を呼べば、チャンスが来る。それは運命である。

轟は夢をのせて  的川泰宣  共立出版

 サブタイトルが、喜・怒・哀・楽の宇宙日記なんですが、新春なので夢のある話をと…うん、昨今の日本で夢がまともに語れるのってJAXA位しかないよーな気が…まぁ今更説明の必要もない位有名な中の人ですが、ご本人による広報活動的な意味合いもあると思いますけど、うちわ話し的なとこもあり、悲喜こもごもでごどいます…宇宙の現場は今日も大変ってか(笑)後書きに「的川さんは、ひどいスケジュールに追われながら、いろいろな意見や不満をYMマガジンに吐露しているけど、大部分が実現しない悲しい話なので、読んでいて涙がこぼれる」(@吉田武)の指摘がありまして、夢のある話を、未来の為の話を実現できないこの国を憂うしかないんでしょーか?一番じゃなきゃいけないんですよ、本当に必要なんですよと叫びたくなりますね、これは(笑)

 とはいえ、文調が明るいので何かサクサクと読めるかなぁ?先生の日常はこんなに忙しいものなのか?と、昨日は鹿児島で、今日はパリで、明日は相模原みたいな生活が休みなく続いているみたいなんですけど?更に持病の話しとか…でも先生、お酒だけは続いてしまうとか…単位が一升瓶というのが…ザルとかワクこえていますよね(笑)

 後、本書を拝読して本当に驚いたのが、年中学生や子供相手のイベントに参加している事…大人が子供に夢を与えられなくてナンボのもんなんじゃーっという心意気というか、魂の叫びが聞こえるよー…年齢が低くなればなるほど、子供たちの反応がいいとこも、いかにこの国は子供の夢を摘んでいるか、分かるよな…

 アリス的に宇宙…どちらかというとジャバウォッキーの准教授か?天体少年だった昔を思うと…まぁでもどっちかというと、准教授はアストロノーツなイメージだよなぁ?てゆうか、たとえ単独火星飛行でも何とかなりそーな気配が(笑)むしろ、アリスの方が天文学者になっていてもおかしくないロマンティストだよなぁ?朱色の火星の夕焼けとか(笑)

 さて、フロンティアスピリットで推進しないといけないこの分野なので、ロケットは失敗する事も多々なんですよねぇ…ライト兄弟が初飛行に為に何度失敗したか?ただ、フライヤーの頃は本人達だけで済んだ話も種子島はお金も規模も人出も違うと…原資も税金だし…チャレンジャーで行きたいけど失敗したらクレームの嵐、それだけならまだいいが予算削減、組織そのものを無くす方向に進みかねないというのは?何とも…

 また、これは工学系の話しだけではなく、詰まれている荷(衛星とか/笑)の理学系の話しにもなるんですよねぇ…これからは商業目的でロケット事業を、と算盤はじく人が多いですけど、まだまだ宇宙事業、フロンティアスピリットの世界なんですよ…未来への壮大な投資部分が大きいという事を直視するべきだと思います。そして、それが未来の日本人達への、広義で言えば未来の世界の人達への贈り物になるはずと…

 国のトップに立つ人達が国産ロケットの重要性が分かっていないのは、これまた何とも…官僚系もそんな感じみたいだし、隣国の情勢をみれば有人飛行はもーやらねばならないにシフトしているはずなんですけど…国際競争力的な観点から見ても必要でしょー…

 本書では、著者のもどかしさやむなしさもところどころ出てますが、現場と行政のトップの情熱の違いが鮮明なとこが一番でしょか(笑)一例を上げると、定期的に日露の宇宙協力の為の定期会議が行われているそーですが、その場での「席上日本側の代表(外務省のお役人さん)から、日本とロシアの宇宙協力があまり活発でない理由が、日本ではロシアについてあまり知られていないことや、言葉の障壁の問題など、長々と述べられ、はじめからやる気のなさが見え見えの会議となりました」とな…外務、先生のアテンド以外の仕事はしているのか?とふと思ってしまったり(笑)ここでこそ言うべきだよなぁ?外務省って本当に必要なんですか?

 それにしても自国とはいえ敬称を間違える外務って…ついでに文科省も今一の対応だし、むしろこれに切れないで大人な対応したロシア側の方がスゲェ…詳細は本書をドゾですが、程度が低すぎるだろーと思うのは気のせい?

 と、新春から暗い話も何なので、本書はところどころに次ぎの話しが出てきたり、恩師の先生達が意外と前向きというか、明るいのが救いかなぁ?何といってもミューゼスC、後のはやぶさの話しがぽつりぽつりと出てきて、プロジェクトというのはこーゆー風に進んでいくんだなぁーと納得しました。本当に中の人は娘を嫁に出す雰囲気なんですよねぇ…成功を願わない訳がないんですよ…ついでに言うと火星ののぞみ事件の事にも触れられていますが、こちらの現場の臨場感も半端ねぇ…

 こーゆー言い方としたらアレだけど、世の中には真剣に働いている大人もいるんだよ、と…という事だけでも本書の価値はあると思います。それも、お金や権力の為に、自分一人の私利私欲の為に真剣に働いている大人ではなくて、本気で日本の、宇宙の、次代の為に働いている人がいる事を知るだけでも救われた気になるよなぁ…

 会社が傾いたらリストラして己の経営責任は取らない経営者とか、財政破綻を招いておいて増税でしのごうとするどこぞの財務省とか、責任取らないトップ達ばかりを見続けてきた昨今では、むしろ一服の清涼剤的な本かもなぁ(笑)まだまだ日本にも、まともな感覚の人がいるんですよ(笑)という事で、興味の持たれた方は本書をドゾドゾ~

 目次参照  目次 理系

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