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2013年2月 1日 (金)

いずこの街も皆それぞれに…

味を訪ねて  吉村昭  河出書房新社

 タイトル通り、作家の食のエッセイなんですが、うーん、読後の正直な感想は、昭和の香りがするなぁ…でしょーか…こーゆー言い方をすると語弊があるかもしれないけど、全体的に感覚が古いよーな?ある意味古き良き日本人なんだろーけど、昔の男の人が皆このよーな感じで生きていたとすると、ジェネレーションギャップって、あると思いますの世界か(笑)

 とはいえ、本書は大げさなグルメ書でもなく、作家の豪遊録でもなく、どちらかというと、日常の肴という気がしないでもないが?作家の日々の夕餉もあり、晩酌が殆どのよーな気もするが(笑)後、近所の居酒屋とか、小料理屋の描写と、取材も含めた旅先のノストラーノといったとこが淡々と綴られておりますると…

 では何で本書を手に取ったかというと、項の一つにビフテキがあったから(笑)これまた、ステーキの事をビフテキという人はある年齢層より上の人に多しで、最近日常では聞かない科白になりつつあるよーな気がするんですけど?どでしょ?

 で、ビフテキと描写する人には必ずステーキに対するノスタルジーがあるんですよねぇ…肉に対する距離感とでも言いましょうーか?肉好きな人だと信仰入っちゃってんじゃないの系になって、そーでもない人はその時代の肉と食の空気感を表現するよな?戦後日本の食というか、洋食事情も何となく見えてくるとでもいおーか(笑)ちなみに昭和27,8年には銀座スエヒロで普通にステーキあったみたいです。

 でで、本書ではそのビフテキ話しが沖縄を中心にして話されているとこが、実にらしいといおーか(笑)ちなみに那覇でのステーキ一人前って東京の1/3位のお値段で食べれるそな…町中にステーキハウスがあるとか…何でそんなに安く提供できるかというと、オージービーフだかららしー…NZもあるけど(笑)ついでに中間マージンがないからだとも…うーん、肉を食べるなら沖縄か(笑)

 ででで、やはりお高いステーキもあって、そちらはアメリカンビーフのランク二番目の奴だったりするよーな…うーん、米の肉もランクが上なら美味しいのか?ついでに少しはというとこれまた語弊があるかもだけど、沖縄のお肉も流通している模様…沖縄、肉の国だったのかぁー(笑)

 アリス的に作家の食エッセイというのは、どーしても手に取ってしまうんですけど(笑)何を読んでもアリスならどーかなぁと頭の中で妄想してしまう(笑)やっぱ、食は関西にありで、オオサカンのアリス辺りが食を取り上げたらキリがないよーな気がするけど(笑)

 アリス的には、本書は著者が東京人という事でやたらと蕎麦が出てくるとこかなぁ?本人はそんな気はないんだろーけど、蕎麦と日本酒のシーンが一番多いよーな(笑)後は旅先の魚ですかね?旅先で市場に行くのが趣味らしい著者は、市場でこれまた朝ご飯食べていたりして…日本の市場といえば、魚と野菜ですから(笑)

 後は鍵じゃないけど、カステラでしょうか?長崎に行ってカステラの老舗で製造工程を拝見記みたいな項もあります。幻のカステラの耳を求めてらしいのですが(笑)ちなみに戦前は手土産といったら、カステラか鶏卵だったそーで…うーん、ホテルにカステラぶら下げていった准教授って(笑)後は本書で初めて知ったのですけど、カステラ作りで何が大変て、卵の白身で手が荒れる事とは?いやーホンマでっか?の世界だなぁ…

 まぁ、日本のおじさんの食についてだと思うので興味のある人は本書をドゾ。ただ、ホテルの朝食でバイキング(バフェ)方式を著者は快く思わない描写があったり「終戦直後の食事に事欠いたいまわしい記憶が身にしみついているからではないだろうか。空腹をみたすだめ雑炊食堂にならんでいた人たち。そんな情景が、突然のように眼の前によみがえる」から、バフェの朝食はパスしたり、後輩と飲みにいっての会話で、後輩氏が「いやでしょう?先輩。食べる?って言葉」に著者も即座に「いやだね」と答えているのは、戦争のトラウマって幾つになっても残るものなんだなぁと納得させられます。子供の頃に食に不自由した記憶って、すざまじいものがあるんだなぁ…

 とは言え、本書で一番著者に違和感を抱いたのは初っ端のペテンと題したエッセイのところ…奥さんと婚約中に奥さんが炊事できません宣言をしていたのに、「コックと結婚するわけじゃあるまいし、そんなことはかまわんよ」と答えた著者…ここまでだと今時珍しい美談だけど、その心は「結婚したらこっちのものだし、その上で徹底的に教育してやればよいのだ」と考えていたというから、フェニミズムって何ですか?以前の話しのよな…「彼女の言葉など眼中になかった」って、正直過ぎる感想乙ですか…「第一彼女が結婚後も小説を書くことなど考えられもしなかった。やがては子供も生まれるしそんな精神的、時間的余裕があり得ようはずもなかった」と見込んでいるんですねぇ…

 この話しの凄いとこはこれに全く罪悪感がないとこでしょーか?男は仕事に女は家庭にで丸ごと乙で当たり前の世界が展開しているんですよ…うーん、一昔前のお嫁さんは偉かったんだなぁとカルチャーショックかも…いやー、ここは朝井さんのご意見を是非拝聴したい所存(笑)こまちさんに聞くと切実過ぎて厳しいそーだし、貴島さんに聞くと今時の女子大生な返答がくるんだろーか?そして極めつけは「ひどくしあわせな気分が横溢し家族の食事をする姿をながめながら、さかずきを口にはこんでいると、おれはこの家で一番えらい主人なのだと胸をはりたくなる」でしょかねぇ…成程一番にこだわる辺りさすが殿方の価値観だよなぁと…

 目次参照  目次 食物

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