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2013年4月22日 (月)

中の人などいない?

悪魔のマーケティング  ASH編  日経BP社

 サブタイトルが、タバコ産業が語った真実なんですが、いやーもーコレ最初から最後までホンマでっかぁー?な話しのオンパレード…の前に著者のASHって何だ?と思ったら、「ASHは、英国ロンドンに本拠地を置く健康推進団体です」とな、「ASHは1971年、英国王立内科専門医会によって設立されました」そで、こちらの本は、実は米でタバコ関連の訴訟の際に、公になったそのタバコ産業の内部文書のまとめみたいなんである…いや、これ内容が内容なので、タバコ会社からしたら訴えやるばりのエピばかりで、トーシロながらも心配しちゃうレベルなんだけど、既に法廷で暴露されているものとなれば、当人達も今更ありませんとは言えないレベルなのか?いやもー二重の意味でスゲェとしか言えないよ、マムの世界が展開している模様…米も英もパネェ…

 うーん、本書を一読して煙草を吸う気になる人は相当に強者だよなぁと…話し半分でもヤバくね?な話しでして、仮に本書の中で真実は一割しかないとしてもヤバくね?には変わりなしな気が…出来れば10代の内に一読しておくと生き方変わる気がするが、むしろ中二病真っ盛りなら逆効果になるのかなぁ?まぁ結局のとここれって、大人って汚い、に尽きるよーな気がしないでもないし(笑)

 何よりも禁煙権や煙草の害についてってつい最近の話しなんじゃないか?と思うやんかぁー(笑)実はこれ1950年代から話なんだぜぇー…「長期に渡って大量の喫煙を行った場合の肺癌と喫煙の関係性は、臨床実験により確固たるものになりつつある」(1953)とな…ちなみにこれ政府とか、医学界の見解ではなくて当のタバコ会社(R.J.レイノルズ)の認識なんですよ…で、翌年英国厚生大臣のタバコの肺癌との因果関係を認めた発言に対して、「タバコと肺癌の因果関係をはっきり示す証拠は、いまだなに一つ出ていない」(1954)とこれまたR.J.レイノルズがコメントしているんですね…内部では薄々分かっていたけど、表向きは知らん顔という事をタバコ会社は60年以上前からやっていらっさったと…

 とゆー訳で本書は、本音と建て前と、時々世論ですか?ここ四半世紀のタバコ関係の話しが一望できる流れかなと…引用には全て出典がついているとこが、これまたすざまじい…リファレンスいっとく(笑)

 アリス的に煙草と言えば、准教授なんですけど、うーん、准教授なら一読しているんでしょーかねぇ…こーなるとこれはもー社学的にもありえるでの世界じゃね?と思われ…本書的には煙草と病理的なとこがメインになっていますが、ここまできたら煙草と社会の方の比重もパネェ事になってないか?

 それにしてもこの内部文書は凄いよなぁ…表に出ているだけでコレなら、氷山の一角にすぎないだろーとしたら、埋もれているその他はどーなってんだぁー?と…ちなみに煙草と健康が問題視されていく中でのタバコ会社と顧問弁護士の間の件、「訴訟を起こされて罪に問われるのはまっぴらだ。だからこそ私は、タバコの箱に「あなたの健康をそこなうおそれがあります。健康のためタバコの吸いすぎに注意しましょう」と、警告文を付けることをお薦めしたい。反論もあるだろうし、ショッキングな提案かもしれない。しかし、ここに議論の余地はない。タバコ産業の訴訟対策として警告文は必要なのだ」(ブラウン・アンド・ウィリアムソン/1963)とあったりするんですねぇ…あの注意しましょーなノリの警告文って、裁判対策だったのか?さすが米…自己責任でドゾって事か?いや、もー企業が自己責任でと言い出したら要チェックやで、の世界なんですね(笑)

 まぁ何事も取り過ぎには注意が必要ですからねぇ…ちなみにフィリップモリスも「どんなものだって人体にとって有害になります。たとえば、アップルソースだって、食べすぎれば体によくないわけです」(1976)と親切に教えてくれているし(笑)

 これまた全然勉強不足だったのですが、カーター大統領の時の保険教育厚生局長官だったJ・カリファノは、「全米で毎年34万6000人がタバコにより死亡し、戦争・交通事故・自殺による死亡を合わせてもその数には及ばないと公表した」とは知らなんだ…ちなみにその後一年も経たずにカリファノ長官更迭されているそーで…

 も一つ、米的なとこでレーガン大統領は大統領選において「タバコ関連議員の資金調達団体から450万ドルの支援を受けています」だったとな…当時の一ドルは円で幾らかはともかく、仮に一ドル=100円として日本円にして4億5000万円か?選挙一つでそれだけ入るとなれば、ねぇ(笑)こーして見ると、後の同時多発テロの後の機内持ち込み危険物からライターにオケが出た件も妙に説得力があるわーな世界か(笑)

 煙草と依存性についてもこれまた60年代から分かっていた事で「ニコチンは明らかに麻薬である」(BAT/1962)との認識だった模様…であまりに都合が悪いので、依存性という言葉を習慣という言葉に置き換えたとな…ちなみに1988年に米厚生省は「ニコチンには依存性がある」と正式に認めたとな…さて、定義とは何か(笑)

 ティーンエイジャーに売り込めでは、いやもー何てゆーか…大々的に表向きな広告が打てなくなったらどーするか?映画とかね、スポーツ関係の後援とかね、子供の大会のスポンサーとかにねうってでるよーになったんですよ、奥さん(誰?)の前にCM規制される前の話しとしては「我々は、子供たちの喫煙を望んでいないし、もちろん子供たちに向けてタバコの宣伝もしない。特に若者に対しては「タバコは大人になってから」という広告から打っているほどである。ただ"我々の望みどおり"子供たちがこの手のタバコの広告には注意を払っていないだけである」(R.J.レイノルズ/1984)とな…そして子供は見た事のある煙草に手を出していくとな…計画通りってか…

 アリス的にいくなら准教授ご愛用のキャメルですが、1980年、キャラクターに駱駝のジョー・キャメルを起用してから、「1980年から1988年の間、若者の喫煙率の増加が過去最高になりました」とな…三つ子の魂百までも作戦というか、子供の頃にイメージを売り込んでおくと後の商品選択に影響するって…うわぁー…

 では何でそんなに未成年にこだわるかと言えば、二十歳過ぎに喫煙し始めたのと、十代で吸い始めたのでは、その習慣になりやすさが違うと…「タバコ会社にとって喫煙常習者になってもらうには、20歳すぎてからだと"遅すぎる"のです」って…いっぱい売っていっぱい儲けないとねってか?利潤の追求万歳(笑)

 かくして、目に見える効果を狙えじゃないですけど、「タバコ会社は、テニスのウィンブルドン選手権直前に「キム・トップ」というスポーツブランドを立ち上げました。そして米国の人気テニス選手マルチナ・ナブラチロワは、キム製品を着用してウィンブルドンに出場し、勝利をおさめました」とな…スポーツだけじゃなくて勿論映画にも進出するよで「俳優の知るシルヴェスター・スタローンは、5本の映画でブラウン・アンド・ウィリアムソンのタバコを吸うシーンを入れる約束で、同社から50万ドルを受け取りました」とな…「紫煙をくゆられるランボーは、実は宣伝だったわけです」となななななな…さすがアメリカの正義…

 目につくとこに置きに行くと言う作戦ですかねぇ…勿論これだけじゃないんですよ、他の例としては、「たとえばフィリップ・モリスは、1979年に映画「スーパーマン2」に4万2000ドルつぎ込んで、マルボロを宣伝しました。映画会社はジェームズ・ボンドシリーズの「007殺しのライセンス」にラークを登場させるために、35万ドルを支払ました」(1989)とな…他の映画にも多数、タバコ会社的にはご協力させて頂いた、訳ですね…

 日本的なとこでは受動喫煙の影響についての平山レポートですかねぇ…「「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」誌は、平山雄氏らによる疫学研究を掲載しました。その中で平山氏らは「非喫煙者の女性が喫煙者と結婚すると、非喫煙者と結婚した場合に比べて肺癌になりやすい」と結論づけています」の件…これ結局タバコ会社の相談役も認めているそで「タバコ産業はドイツとイギリスの科学者に費用を支払って再調査を行いました。その結果…「平山は優れた科学者であり、非喫煙者の妻に関する研究は正しいと考えられます」(J.ウェルズ/1981)となったそな…煙草を吸う人と結婚するリスクって、あると思いますの世界なのか?

 とまぁ、これでもほんの一部なんですよ、全編これまた暴露合戦じゃないけど、内部情報って凄いわぁー?ドン引きやわーの世界ですかねぇ…読後でも思うのはこれ本当に事実なんですか?と…いや、マジ、人として、どーよの世界じゃなかろーか?全部が全部一応法廷での証言やら証拠となれば、真実のみをと宣誓している訳だからなぁ…はぁ…

 で、最後に一つ日本的なとこでシメにしたいと思いますが、「リパブリック・ニューヨーク銀行上級副社長兼在日代表(国立がんセンター研究所客員研究員)後藤公彦氏の1996年の推計によると、日本の喫煙関連医療費は3兆2000億円です。2002年3月発表の医療経済研究機関の発表では、タバコによる超過医療費約1兆3000億円に加えて、喫煙疾患による労働力損失約5兆8000億円、火災による労働力損失84億円等を合計して、系7兆1540億円が喫煙によるコストとして計算されています。これはタバコ税収を差し引いても毎年約5兆円の社会損失となります」の件かなぁ?

 まぁ世の中、お金で買えない価値がある、のも真実ですけどね…ついでにこの計算というか、合算が正しいかどーかもあると思いますかもしれないですけどね…でも、7兆円はマジ考えた方がいーんじゃね?話半分でも3兆5000億円…凄い金額だと思うんですけど?医療費だけでも3兆2000億円…これまた話半分でも1兆6000億円…根が庶民なもので桁だけでクラクラきてるんですけど(笑)

 とゆー訳で、物凄いデータの嵐です、詳細は本書を自分の目で見て見ての世界かぁーっ…煙草を吸う吸わない以前に息切れしそーですけど(笑)

 目次参照  目次 らくだ

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