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2013年4月19日 (金)

気分に不思議な変化を齎すもの…

煙草おもしろ意外史  日本嗜好品アカデミー編  文芸春秋

 いや、何かもー最近の禁煙権の勢いが素晴らしスなので、煙草関係の本は禁煙権大賛成派でない場合は、ある喫煙者の告白みたいなノリになっていくんでありましょーか?煙草史というのも結構歴史あったりするんですよね…こー米大陸発見からみたいなのが主ですけど、それ以前に南米大陸の原住民の方々は煙草と暮らしてきた訳で、所謂一つの文化体系もあったぞなもしの世界か?

 本書的に言うと「それほど悪いたばこなら、どうして何百年もの間多くの人々に愛され続けてきたのだろうかとの素朴な疑問が残る。私たちの祖先は、それほど愚かだったのだろうか」とな…でまぁ著者名からも分かる通り、煙草を嗜好品に位置付け、文化として見てみたらの世界でしょーか?何事にも文化・伝統がある訳ですよ、奥さん(誰?)

 ちなみに「南米では、喫煙は基本的に社交的な行為であり、同時に、人間と超自然界とのコミュニケーションをなりたたせるものだから、たばこをこっそり吸うということは、過度の排泄抑制をさらに強めることを意味する」そで…ある種、神様の贈り物的な側面があるという事でしょかねぇ?も一つ思い浮かべたのがネイティプ・アメリカンの人達の煙草の回し飲み、挨拶行為の一つと見ていいのか?

 それにしても米大陸、煙草に関する神話とか伝説がたくさんあるんだなぁと感心しますた。「いずれも、たばこが太古において天上界や霊界からもたらされた「聖なる草」であること、従ってたばこは、地上に生を受けた万物のために祈りを捧げて聞き届けてもらうという「天上界との交信」のメディアであるとする点で共通している」そな…しかも今日でもそれらの神話や伝説が受け継がれているそーな…

 文化の多様性というか、時間軸が既に壮大な気がしてきたのは気のせいか?

 アリス的に煙草と言えば准教授ですが、最近自販機でキャメルみかけないんですけど、准教授はどーしているのか?煙草屋さんやコンビニなら売っているんですかねぇ?吸わないのでその辺の事情が全然分からないんですけど?うーん…

 南米神話伝説系でいくと、煙草とはこの世とあの世を繋ぐものという概念らしい…火が生のもの、人間の文化獲得の象徴だとすれば、煙が彼方、文化獲得以後の「人間の自然との決別以後における彼岸回帰の象徴」となるそな…レヴィ=ストロース的解釈でしょか?

 火とか、煙と言うと日本人的にはお線香とか、護摩とかのイメージになるんだけど、南米では煙草だったんだろか?お供えに煙草あると思いますの世界なのかなぁ?

 さて、コロンブス以降煙草は全世界を駆け巡る事になるんですけど、そして世界中で愛飲されていく訳ですが、当時から反対の人は反対だったと…例えば、ジェームス一世(英)の「たばこ排撃論」(1604)とか出版しちゃうし、ニューアルステルダム植民地総督の禁煙令とか、アハメド一世(土)、その息子のムラッド四世の喫煙の厳禁とか、アッバス大王(波)とスーフィ王も禁煙令をしき、ミハエル・ロマーノフ(露)も禁煙を遂行したよーです。

 ただし、効果の程はいずこの国も皆それぞれにアレでして、結局「禁煙令を発するよりも、たばこに課税して国家の財政収入に資する方が得策であると悟るようになったのである」に落ち着いたとな…

 それとは別に、逆に愛煙家の王侯貴族も出てくる訳で、たばこの集い(プロイセン)や、たばこ会議とか開催しちゃったりしてるし、英ではコーヒーハウスでスモーキング・クラブとか出来てくるし愛好家の輪は広がっていくよーです。仏の嗅ぎたばことかは貴族の嗜みになっちゃうし(笑)カトリック司祭の中でも流行して、ミサの間は嗅ぎ煙草禁止の令がローマ法王から出ていたりするし…ちなみに葉巻文化はスペインかららしー…かくて、今でも有名どこの葉巻の産地って旧スペイン領のキューバとか、フィリピンとかになるそー…ええ、ハバナですか?マニラですか?ってそれ葉巻の話しですから(笑)

 王様的面白エピで行くならヴィクトリア女王は煙草嫌いだったそーで、別に国民に禁煙を発令する事はなかったけど、女王臨席の場での喫煙はタブーだった模様…そしてエドワード七世が次代の王に即位すると、このエドワード七世の即位第一声が「諸君、たばこを吸ってよろしい」だったとか…

 噛み煙草の方はこれ米でよく流行っていたそで…紙巻煙草はナポレオン戦争後に欧州で広がっていったみたいで、まぁ煙草の道も色々あるよねという事でしょーか?

 でまぁ、煙草とは何ぞや?となれば嗜好品という事に落ち着くのかなぁと…ちなみに近代に登場した嗜好品、コーヒー、茶、煙草とは「大脳皮質を覚醒させたり、鎮静させたりする嗜好品」だったそな…そして嗜好品とは愉悦をもたらすだけでなく、仕事への活力やレクリエーションとして作用しているものだとか…詳細はW・シヴェルブシュを参照してくらはいなんですけど、氏によると「コーヒーとたばこは互いに他を補い合って、精神労働を支えている」とな…准教授のコーヒー&煙草中毒ってここに依拠していたのか(笑)

 他にアリス的なとこでは煙草と言えばこの人な、ホームズの話題も出てきますので詳細は本書をドゾドゾ、世紀末ロンドンの紫煙がお待ちしております(笑)

 面白いというよりは興味深いエピでは、欧米ではたばことは父権の象徴的存在だったそーで、「19世紀に入ると、喫煙は婦人解放運動にとって象徴的な意味を獲得した」とな…かくて「ジョルジュ・サンドやローラ・モンテスらの青鞜の女性たちは、人前でこれみよがしにたばこを吹かした」とな…喫煙一つも抗議行動だったのですねぇ…

 この女性と煙草という点では、日本、江戸時代のソレは生活力のあった女性は喫煙が認められていたという判断だったらしー…だから、農家や町民の女性の喫煙は当たり前だった模様…ただし、「武家の妻は夫の従属物にすぎず」で、よーは個人的稼ぎないし、後継ぎ生むだけだしで、「一般には武家の妻の喫煙はなかったのである」だそな…もしかして女性の人権が一番なかったのって士分の女性だったのか?

 他にも面白エピ満載ですので詳細は本書をドゾ。まぁ所詮は嗜好品ですから、あってもなくてもどーでもいいものに分類されるのかもしれませんけど、それでも嗜好品は続いてきたんですよ、酒も、コーヒーも、お茶も、煙草も、食糧危機を考えればカロリーと栄養価のあるものに振り向けるのが一番となるんじゃなかろーか?ですけど、それが無い世界の味気無さは、どーする?という話しかなぁ?贅沢言うなと真面目な方から怒られるかもしれないけど、ちょっと無駄と文化と、ストレスと余裕について一考してみるとか?

 人はパンのみに生きるに非ずなんですよ、ホームズ先生で、どよ(笑)

 目次参照  目次 らくだ

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