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2013年4月21日 (日)

鉄道のある国だもの(笑)

鉄道の未来学  梅原淳  角川書店

 春なので旅に出ようって事で、楽しい鉄道の旅とか想像していたら、非常にシリアスな本でございました…むしろ、これからの鉄道の発展と障害でしょかねぇ…未来とは明るいものである、のはずが、どちらかというと暗雲たれこめているよーな…確かに少子化すれば単純に乗客は減る計算になるだろーけど…まぁこの手のお話は今の常識に当てはめて物事立脚しているので、これが明日もそーとは限らないかもと?ある種当たるも八卦、当たらぬも八卦ですかねぇ(笑)

 とゆー訳で著者の幼少時の鉄道に比べたら、「驚くほど進化を遂げた鉄道の姿に言葉を失うだろう。都会の駅に行けば自動券売機に自動改札機と最新テクノロジーが満載で、しかも現金の心配をしなくても移動できるようになった。その上、駅員は皆親切だし、売店や自動販売機が充実していて好きなものを購入できる。車両に目を向ければ、夏には通勤電車に至るまで冷房が効き、しかも当時と比べれば車内は圧倒的に静かで揺れが少ない。新幹線網の充実で所要時間が短くなり、列車に長時間乗っていても疲れて翌日動けないなどということはほぼなくなった。何と素晴らしい「未来」であろう」と、大絶賛なんだと思うやんかぁー(笑)

 ここでまたよくある日本の鉄道は世界一ぃー!な単純な話ではなくて、どちらかというと客観的にあろーとしてやや批判的かもなぁと(笑)「日本の鉄道はさまざまな面で優れているが、だからといって他の国の鉄道も大きく劣ってはいない」とか、日本の安全神話もJR西日本の福知山線を例に出したり、運行状況の遅延問題も「別に日本人だから列車が正確に運行できるのではない。突き放した言い方をすると、鉄道とは定時で運行したほうが安全だし、仕事も早く終わって好都合だからだ」とか、貨物の大量輸送では全く日本は他国に歯がたたないとか、「日本の鉄道は大正時代までに主要な幹線が整備されたいっぽう、地形上の制約から高速道路網の構築が他の先進国に比べて遅れたため、旅客の輸送量が大きく落ち込まなかったからです。貨物の輸送量は高速道路の有無に関係なく、昭和50年代以降一貫して落ち込んでいます」と、鉄道業務、日本だけが特別ではないの精神でこれまた一貫している感じかなぁ(笑)

 取りあえず現実を直視して、未来を占うと、そーゆー企画なんでしょか(笑)

 アリス的に鉄道、アリスが鉄オタだからで進んできましたが、鉄道の未来というか、企業化で、大分様相が変わってきた感じかなぁ?同じJRでも東日本、東海、西日本と、北海道、四国、九州では立場もモノの見方も違うって事ですよねぇー…身も蓋もない言い方をすれば、新幹線を所有しているとこはそれと都市圏の儲かる路線以外は、なるべく所有しない方が儲かるという事に尽きるよな…でも、公共交通網という視点に立てば、水や電気やガスと同じよーに整備されていないのはいかがなものか?という事になると…

 多様性的には人は分散している方がリスクは減るんですけど、人口が集中している方が企業と効率化としては有り難いという事になるんですよね(笑)何とゆーか、本音と建て前の凌ぎ合いってか(笑)それは、列車の朝のラッシュ問題も同じでこれをまともに解消する鉄道会社はまずいないとな…「理由はとても単純だ。ラッシュが緩和されすぎてしまうと鉄道会社は儲からないからである」だそで(笑)客の不快指数よりも、痴漢問題よりも、儲けが全て、企業とは利潤の追求であるってか(笑)

 表向きは前向きに検討している事になっているけど、実際にラッシュ時の乗客率が落ちた場合、鉄道会社はどのように対応したか?車両を減らし、本数を減らして、混雑率を元に戻している例が本書に掲載されています。詳細は本書をドゾですが、企業にとって何よりも大切なのが損益率だという事はよく分かる(笑)

 まぁ本書はある意味リアルかもなぁ…うすうすそんな気はしていたがJR東日本と東海の関係も新幹線についての項でさらりと「両社の関係もあまり良好とはいえないからだ」と言い切っている辺り…まだ、あまりとついているだけ配慮したという事なんだろか(笑)

 「JR東日本にとっては自らの主要な営業エリアである首都圏に事実上の本拠地を置くJR東海の存在はどことなく目障りに感じられる」とな、「JR東海から見れば、国鉄時代には一緒であったからとはいえ、東海道新幹線の駅などの施設が在来線、つまりJR東日本に間借りしている状態はわずらわしい」となって、東京駅の電力は直で東京電力から購入する事にしたとな…よーは袂を分かつと…「こうした行為が続けばギスギスした間柄になるのも無理はない」って…表向きはJRグループでみんな仲良くと言いながら、水面下では手切れの数々という事なんでしょか?まぁお互いお山の大将は一人でいいだろーしなぁ(笑)むしろ、あなたとは違うんですなのか?

 その他、地方路線問題から、電力問題から、治安問題から、新幹線の延伸問題から、リニアの問題から、いえ、ある種問題山積みな気がしないでもないけど(笑)交通網的なとこでは、飛行機、高速道路、自家用車(レンタカーも)、バスとの競争もかなりのとこあるよなぁ…整備したら鉄道にみんな乗ってくれるみたいなバラ色のリニアみたいなノリもあると思いますなのか?それとも?だけど、これも蓋を開けないと、どんなもんか?安全性の問題もあるし、それ以上に好況か不況かでかなり違ってきそーだしなぁ…

 貨物系の話しも大きいのも小さいのもシビアな話が強調されていて、何となくぐったりな気がしないでもないのですが、問題は駅から駅にしか運ぶ能力しかないという点が厳しいかなぁとゆー話…宅配には負けるみたいなノリか…小さな物だったら駅で受け取るもあると思うけど、朝仕事前に発送をお願いして、発送者が最寄駅から午前に出せば午後には自宅の最寄駅で受け取れるみたいなシステム…その日の内に手に取れるとなれば需要はありそーな気がするが?あまり儲からないのかもねぇか?ロジスティクス的に上手くやれば何とかなりそーな気もしないでもないけど?とトーシロは思う…

 さて、本書的に問題点が多々出ていますが、個人的に一番ヤバイなぁと思うのは、東海道新幹線の耐用年数に伴う改修工事でしょか?リニア作って、その間に大工事というのは理論的にはあると思いますだけど、どちらも手を出して経理的にはいかがなものか?状態じゃね?ですかねぇ…二兎追って、三兎得るもあるかもしれないけど、果たしてどーか?という懸念もあるというか、覚悟が必要かなと…

 最後に、本書は鉄道の問題点として二つ具体例を出しています。一つはかの震災ですね…一応東日本的には全てを復旧する廃線にはしない方向を出していますけど、まだ元通りになっていないとこもあると…復旧が遅れて人が離れるのが一番鉄道的には辛いんじゃなかろーか?と、応急でもいいから一日も早く戻す手立てをというのが一つ。

 も一つは中国の高速鉄道の列車衝突事故についてですか…「中国の高速鉄道は日本、ドイツ、フランス、カナダの技術を取り入れて構築されたにもかかわらず、当事者側では自前の技術と言い張り、しかも日本の新幹線を超えたと息巻いていた。その挑発ぶりから多くの日本人は反感を覚え、事故の犠牲者や負傷者には気の毒に思うものの、責任ある立場の人間に対してはだれもが「それ見たことか」と思ったからである」何か自ら煽って、自らドツボに入るのがどこぞの国のお国柄なんだろか?えと、ドツボじゃなくて穴掘って埋めるんでしたか?

 ちなみに「実は今回の列車衝突事故は、日本の新幹線を含めた世界中の高速鉄道ではじめて起きた列車衝突事故である」とな…更に「事故の原因は至って単純なものであった」とな…列車が停車したけれど、信号保安装置の不備により停止信号が表示されなかったとな…ちなみにちなみに中国には日本のATCに対応するCTCSという列車制御装置が装備されているそな…そして列車の検知と信号情報を伝達するソフトに問題があったとな…そんな問題が起きたら普段の日常からやばくね?の世界だけど、どこぞの国的にはアリなのか?

 これまたちなみに、中国では信号情報を無線で送信しているそーな…「日本の新幹線はもちろん、中国以外の高速鉄道で列車の探知を無線を用いて日常的に行っている国は存在しない」さすが、自称自前の技術やで…「中国は高速鉄道の建設を急ピッチで進め、その過程でコストダウンにも力を注いだらしい。この結果、世界中の高速鉄道でまだ実用化されていない無線だけによる列車装置を導入し、確固たるバックアップ装置もないまま稼働させ、しかも取扱い上のミスもあり、このような大事故を引き起こしてしまった」とな…

 普通、鉄道に一番に求められる事って安全性だと思われなんだけど?かの国では違うのか?でも、自称「日本の新幹線を超えた」なんですよね…ちなみに「日本では東海道新幹線の開業から半世紀近くの間、鉄道会社側に責任のある乗客の死亡事故はただの一件も発生していなのだから」なんですが(笑)

 まぁともかく、「日本の鉄道の事故率は現在でも極めて低い」そで、ひたすらゼロに向けて邁進中という事か?物事何事も信頼と実績だと思うんですけどね(笑)とにかく、日本的にはその信用残高をこれからも貯蓄していく方向で進んでもらいたいものです。それが、日本のひいては世界の鉄道の発展に続くと思う辺りが、日本人なんでしょか(笑)

 詳細は本書をドゾ。その他にも鉄道にまつわる話題がいぱーいです(笑)

 目次参照  目次 交通

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