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2013年4月20日 (土)

小説はゴシップの延長、演劇はスキャンダルの延長?

愛すべきイギリス小説  小林章夫  丸善

 ちょっと古い本なんですが、まぁ英文学だし、20世紀というよりそれ以前な雰囲気満載なので、英文学参考資料というか、お薦めガイドとしては風化してないんではないか?と…そして、著者の文体も若いといおーか、軽いので大変読み易いです(笑)時々、女子大の授業を振り返って哀愁漂っていますが、それさえもジョークというか、ユーモアというか、日常の風景というか、こーちょっと頬が緩む系で宜しかと(笑)

 紹介されている本を読まなきゃなんでしょーけど、その解説が面白すぎる(笑)騙されたと思って本書をドゾ。この紹介を読んでからそれらの英文学を読むと、一味も二味もかわってくる事うけあい(笑)成程、英文学、英社会、英国人なんでございますよ(笑)紹介されている本は日常系が多いんですけど、その些細なおかしみがおかしいと(笑)ある種英文学の神髄でしょか(笑)

 ちなみに文学部の方ってかなりその手の本読んでいらっさるのかと思っていたら、授業でやると義務感のせーか?「概して英文科を卒業した人ほど英文学を読まない、イギリス小説が嫌いだというのが多いのではないだろうか」なんて科白も出てくる程…英文学も業が深いのか(笑)

 アリス的に英文学と言えば、英都文学部のウルフ先生が登場しなくて、どーするの世界でしよーか(笑)この珠玉の小品たちが授業で読むとか、使うと途端に無味乾燥な雰囲気が流れるのは何故?辺りはウルフ先生も同意してくれるのだろーか?ミステリー的には「時の娘」(ジョセフィン・ティ)とか出てますが、アリスなら読破済みだろか?

 ちなみに近代小説は、「パミラ」(サミュエル・リチャードソン)に始まるというのが定説だそーです?そーだったのか?英文学?18世紀のハーレクイン・ロマンス的というか、玉の輿物語とでもいおーか(笑)うーん、この手のロマンス物は時代に関係なく大衆の心をくすぐるのかなぁ?ある種お伽噺的というべきか?でも英だけあって、そのパロディ本がドーンと出てしまうとこがまた凄い…それが「シャミラ」(ヘンリー・フィールディング)だそーで、これ書いたのが後の「トム・ジョーンズ」の作者だというから、英文学底知れない…ついでに言うと18世紀の英はパロディの時代だったそで、堂々とそーゆーのがありえたというのが、さすが大英帝国なのか、奥が深すぎる(笑)

 後、アリス的には翻訳者には学者先生が多いという件のとこで、「先生になるとどうしても教師としての訓練をうけちゃいますから、つまんなくなるのね、人間が(笑)」(@由良君美)のとこですかねぇ…だから先生が訳した本はつまらないと…准教授の社学の本なんかはどーなんだろぉ(笑)

 他にアリス的と言えば、小説とは何ぞや?ではないですけど、ヨーロッパでは新参者…文学形式としては「誕生してからまだ300年と経過していない」となるそな…こーなるとやはり源氏物語のある日本って特異って事なんだろか?ちなみに英では識字率が上がるのが18世紀末、印刷技術の発達により大衆化するのは19世紀以降の話しなんだとか…本になるまでの道も遠かったとゆー事か?

 で、小説って英語で言うとノベルかと思っていたら、その類の言葉が、ストーリー、ロマンス、テイル、フィクション、ヒストリー、ナラティヴ、フェイブル、パラブルなど英語だけでこんなにあるとは?少しずつニュアンス違うんだろーし、違いが分かる、の世界は遠いのか…

 本書的に二人に直撃しそーな話題と言えば「自負と偏見」(ジェーン・オースティン)が端的に語っているよーな(笑)「独りもので、金があるといえば、あとはきっと細君をほしがっているにちがいない、というのが、世間一般のいわば公認真理といってもよい」とあるそーな…オースティンも半端ねぇというか、当時からそーゆー事だったんだろか?結婚問題については洋の東西を問わないよーな(笑)しかし、女嫌いの准教授からしたら余計なお世話以外のなにものでもないだろーなぁ(笑)

 本書は豆知識も満載で、英と言えば執事、バトラーが定番(笑)このバトラーの語源がボトラー「もともとは御主人様の愛飲するワインを管理すること」からきたそーな…元祖ソムリエなのか?英人のワインに対する情熱もまたパネェ…後は英語力アップには、「英語が平易で話がおもしろく、登場人物の少ない短編小説」がもってこいなんだとか…そゆもんか?

 世の中にありがちな話しとしては「動物農場」の解説のとこが一番時流にあってんかなぁ?「独裁者ナポレオンの恐怖政治はますますその本質をあらわにし、これにつき従う副官スクィーラーは巧みな弁舌によって「黒を白と言いくるめる」ことに力を発揮する」とな…いやー、どこかで見たよーな気がするのは気のせいか(笑)

 最後にブラックユーモアについて「表情を変えずに残酷なジョークを飛ばすことは、彼らの天性といえるかもしれない」という世界一な特質のとこも魅力的だったのですが、英文学というか、人というか、社会として許容しているというとこでは「イギリスにはすぐれたパロディが多い」のとこかなぁ?いえ、最近は著作権だの、贋作だのと目くじらたてる話しが多くて…本歌取りじゃないけど、この笑える精神の余裕が本当のゆとりだと思う今日この頃ってか…

 紹介されている作品は、「シャミラ」(ヘンリー・フィールディング)、「床屋コックスの日記」(ウィリアム・サッカレイ)、「炎の求婚」(P・G・ウッドハウス)、「牧師のたのしみ」(ロアルド・ダール)、「木馬の勝者」(D・H・ロレンス)、「ガリヴァー旅行記」(ジョナサン・スウィフト)、「フランケンシュタイン」(メアリー・シェリー)、「動物農場」(ジョージ・オーウェル)、「死を忘れるな」(ミューリエル・スパーク)、「ラヴディ氏の遠足」(イヴリン・ウォー)、「開いた窓」(サキ)、「自負と偏見」(ジェィン・オースティン)、「確実な人生」(ショーン・オフェイロン)、「秋のホテル」(アニータ・ブルックナー)、「日の名残り」(カズオ・イシグロ)、「カンタヴィルの幽霊」(オスカー・ワイルド)、「ハリー」(ローズマリー・ティンパリー)、「動物園に入った男」(デイヴィッド・ガーネット)、「アイヴァンホー」(サー・ウォルター・スコット)、「ペスト」(ダニエル・デフォー)、「タイム・マシン」(H・G・ウェルズ)、「ホビットの冒険」(J・R・R・トールキン)

 目次参照  目次 文系

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