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2013年5月24日 (金)

見たいと欲しない現実までも見通す者とは…

ローマ人の物語 15 パクス・ロマーナ 中  塩野七生  新潮社

 時は紀元前18年、カエサルの後継者アウグストゥスは45才になっていたと…表向きは共和制の維持、水面下では帝国への転換へと着々と地保を築きつつあった壮年期の治世という事になるのでしょーか?

 そして彼はユリウス姦通罪・婚外交渉罪法とユリウス正式婚姻法を元老院の反対派を抑えて通してしまうのであった、マルってか(笑)目的は、不倫の進めの反対ではなくて、少子化対策…更にその心はローマ市民権所有者全体の強化、よーはローマの頭脳の育成にあった訳ですね…健全な国家には、健全な家族をというスローガンもあるけど、出来る人材を増やすという事は施政者としては切実だった模様…まぁ現代だと人権問題に発展しそーだが(笑)ちなみに、後にこの法案はパピウス・ポッポウス法により修正案が出て改正されているよーですけど(笑)

 更に軍事の再編成を行うとな…セキュリティー的に常設部隊は必要だけど、軍縮したいの世界で…問題は帝国の国境ラインが物凄く膨大である事(笑)そこに常駐で防衛軍を派遣したら、どれだけ必要やねんとなるとな(笑)これを何とかクリアしていく訳ですから、アウグストゥスの手腕恐るべしというより、何が何でも改革を継続させる事を本気で取り組み続けた人の気迫勝ちでしょか(笑)ちなみに、この時退職金制度まで確立したそーで、本当にアウグストゥスという人はかゆいところまで手の届く目配りのきく人だったのだなぁと…しかも補助兵制度も導入しているし、属州統治で属州民も参加型で、どーよ(笑)

 アリス的にローマというか、アウグストゥス…とにかくこの持続性だけは他の追随を許さないのは確かかなぁ?生涯を賭けて帝国実現に向かった人ですからねぇ…作家的なとこで行くならアウグストゥスより、彼の外交官というか、私設秘書?もしくは隠密?まぁ外渉担当だったマエケナスですかねぇ?ちなみにこの名前の仏読みがメセナとなれば、ピンとくるざましょ(笑)後にマエケナスはローマの文化・広報担当になったと思いねぇ…かくて、あのヴェルギリウスもホラティウスも彼が保護育成したよーなもんだったんですねぇ…

 さて、軍事費削減の為に奔走していたアウグストゥスですが、実は近衛軍団を創設していたりします。首都防衛の為というのは建前で、秩序に維持、反対派への抑止力が目的だった模様…とにかく何をするにも布石を忘れないとこがアウグストゥスという事らしい(笑)

 で、これまた財政改革は税制改革からという事で、税制をすっきりした形にしています。詳細は本書をドゾですけど、まぁ何にしても消費税が1%ですからね(笑)贅沢品には25%つけているとしても、それは東方からくる輸入物の貴重品ですから例外的な話で、パンピーはそれで済んだ訳ですね…しかも相続税も新たに生み出しているし…何のかんのと言いつつ、重税は国を疲弊させると分かっていたアウグストゥスですから、やる事は真っ当すぎる位まとも…間接税は低めに直接税は高めに…不公平感なくして透明性上げて税収アップを狙えってか(笑)故に当時は脱税する人もいなかった模様…現代人よりローマの方が余程、まともな人達の群れのよな…

 さてさて、順調なのかどーかは本人の判断によるだろーけど、何とか国を軌道に乗せて運行中のアウグストゥスに突然の不幸が、親友と言っていいかもしれないというより、むしろ二人三脚でやってきたじゃないのアグリッパがお亡くなりになってしまうんである。享年51才、紀元前12年の事でございました…で、事がこれで済まない次にマエケナスを失い、更に妻の連れ子、アウグストゥスにとってはアグリッパ亡き後の軍事担当者の一人だったドゥルーススも亡き人に…

 病弱だったアウグストゥスの後継者はまだ幼く、中継ぎをしてくれるはずのアグリッパがなくなり、影武者的な相談役のマエケナスも亡き今、帝国を作成しても継ぐ人は誰?的な問題が浮上してきたと…この辺りの人の動きについては本書をドゾ。結局それはティベリウスとの対立というか、隠棲・引退・ヒッキーという反抗に続くってか、が本書の流れでしょーか?アウグストゥスも所詮人の子、欠点もあったとゆー事でしょね…いやまぁー何とゆーか、父と息子というのは比較と対立の嵐だよなぁ…カエサルとアウグストゥスもそーだし、アウグストゥスとティベリウスもまた…次巻を待ての世界か(笑)

 さて、他にもゲルマン遠征とかあるのですけど、アウグストゥスの業績行となると行政改革があげられるかも?州制や区制の実施はともかく、各行政担当部所を創設したのは責任のありかがはっきりして宜しの世界か?例えば、食糧庁長官、水道局局長、テヴェレ河治水担当官、公共建築・神殿修復官、街道担当官、警視総監に消防庁長官…いや、本当に現実的なお人だったのね、アウグストゥスという人は(笑)

 まぁマキアヴェッリによると「いかなる事業も、それに参加する全員が、内容はそれぞれちがったとしても、いずれも自分にとって利益になると納得しないかぎり成功はできないし、その成功を永続させることもできない」そだから…実にローマ的なのかもなぁと…前へ前へと進むのじゃの世界ですかねぇ(笑)

 他にへーへーへーと思わされたとこは軍事の兵員数ではなかろーか?ローマ的に補助兵入れても30万人という数字なんですね…多いか少ないか?一応陸軍的規模の話しらしーんだけど、現代の仏で24万、韓国で52万、日本が15万で、英が12万強だとか…意外と英、人数少ない気がしないでもないけど、かの国は海軍に人多そうだもんなぁ(笑)ローマの国境線を思うとこの人員でよくぞの世界らしー…そーだったのかぁーっ(笑)

 最後に一つ、当時は多神教だったローマですが、その国土の象徴が女神ローマ…さすがラテンの国の人だものなのか(笑)「国土の象徴が女であるのは、そこに生まれ育ち、成長して国を外にし、死して国に帰ってくる男たちにとって、国土は母であるからだった」そな…ローマ軍団はマザコンという事でオケなんでしょーか(笑)いやまぁ何とゆーか、マンマミーヤの国だもの?

 目次参照  目次 文系

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