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2013年6月19日 (水)

革も木も石も…

日本人はどこへゆく 岸田秀対談集  岸田秀  青土社

 何となく日本人の歩みみたいなノリかなぁ?対談者によってテーマは違えど、結局は日本人ってばにリターンしているよーな?まぁどー転んでも誰でも皆良くも悪くも日本人ですからねぇ(笑)精神的なそれでいくと安定性向が人にはあるとゆー事でしょか?何かそれに個人であれ、国家であれ、あがいている感じかなぁ?「学生運動なんかで、社会に欠陥があって、社会をこう改革すれば希望が見えるなんていう幻想があるうちは、社会の改革を考え、革命運動などをして時を過ごし、それが挫折すると、今度は自分の精神が問題になって自分の心を振り返ることになる。するといつも不安で、心に関してもこれまた解らないこと、改めたいことがいっぱいあるのですね」(@岸田)何かもー、夕陽に向かって走れって気が(笑)

 先生手厳しいのは「自分の中にかくれた才能とか魅力とか可能性とかがあるという幻想があって」(@岸田)ですかねぇ…まぁ岸田理論は全ては幻想じゃあーの唯幻論ですから(笑)人とは自分に夢を見たい生き物であるんですよ、奥さん(誰?)でももっと手厳しいのは「自己中心的な人が増えて、自分にしか関心がなくなったということもあるかもしれません」(@岸田)でしょか…もー身も蓋もないよーな(笑)

 とまぁ岸田節が炸裂している一冊でしょか?基本対談本なので会話文ですから、文は平易で分かり易いと言えば分り易いと言えると思うのですが、そこはこの著者ありなので一筋縄ではいかないよーな(笑)まずは読めというより、考えよ、ですかねぇ?

 アリス的にはどだろ?幻想なんだよ理論はアリス的受け取り方が気になるとこですが、まぁ読書というとこで「若い人たちはテレビを視るようにして本が読めると思い込んでいるようで、驚きます」(@池田)でしょか?「わからないから読むのだと思うのですが、読んでもわからない、と言うのです」だから「「当たり前でしょう、考えなければわらかないんですよ」と答えるのですが」(@池田)で、最早読書のスタンスからして隔絶の感があるよーな(笑)

 まぁ日本人論が色々と展開されていくのですが、恋愛論も傑作で「今は一般に自己中心的になり、嫌なことは嫌だと相手のことをあまり考えなくなった。それは、口説くほうも同じで、相手の立場や気持を考えず、自分の恋愛感情だけが大事で、やたらと強引に迫るようになった」(@岸田)とな…まぁその究極がストーカーですかねぇ…最早、自分しか存在しない世界に突入か?それにしてもお役に立ちます幻想論ですが、恋愛も幻想なんだと知れば「フラれた時にあきらめがつきやすいというメリットがあります」(@岸田)とな(笑)それにしても「つまらない現実からの解放を提供してくれる最大のものが、恋愛なんだと思います」(@岸田)とは知らなんだ…結局、恋愛も逃避行動だったんだろか?前向きにって、何に対して言えばいいのだろ(笑)

 でまぁ、これまた美人を求める恋愛感情って何?と思っていたら、「人間は誰でも劣等感があるから、自分が何か美しいものにつながることを求めます」(@岸田)とは…だから「美人をわがものとすることによって自分の存在の価値を高めたいのです」(@岸田)とな…美しい、ただ美しい、他には何もないのぉー(笑)

 も一つ変態性欲の権威の准教授の見解はどーなのか?気になるとこですが、サディズムと攻撃性は結びついているという件ですかねぇ…「やさしい人はサディストにはならないだろうし」(@岸田)表向きの性格を指している訳じゃないそで…性格も奥が深い…それと男性優位論に立脚していると思われる准教授にも一つ、「精神分裂症も、犯罪者も、人殺しも革命家も科学者も哲学者も思想家も芸術家も、男の方が圧倒的に多いのですね」(@岸田)これは男性の能力が上という事ではなくて、「男が無理をしていろいろなことをしなければならない」(@岸田)だからだそー…男はつくるものだ、ですかねぇ…そこまでして存在理由を証明しないといけない男性性って…

 男の子をとらえるにあたって欧米かでは、父と息子の対立概念なんですよね…翻って日本だと母と息子の関係性の話しになっていくと…准教授の例の科白「人を殺したいと思ったことがあるから」というのは、誰を指しているか?で相当に意味が違ってくるよーな?それにしても西洋…「父親が権威で、母親は父親の女であるととらえられている」とな…だから母親とのセックスとは「父親が所有しているいい女を自分のものにすることによって父親のような一人前の男になりたいということなのです」とはおそれいった…父と息子って所詮は権力闘争に過ぎないんだろか?

 後アリス的なとこでは京都の僧侶でしょか?信仰心の濃淡ですか?「京都なんかにゆくと、本当かどうかは知りませんが、タクシーの運転手や店の人などから「あの坊主はどこそこに妾をかこっていて…」なんて話をよく聞かされます。民衆のなかに僧侶に対する疑惑と不満が溜まっているのでしょう」(@岸田)でして…京都からしてこれでは日本の信仰心も右肩下がりってか(笑)

 さて、本書はどの対談もヘーヘーヘーの嵐なんですが、その中でも米に言及しているとこは、いやもー舌鋒突き抜けている感が(笑)「アメリカ兵が戦争をやっても、アメリカ人以外の敵を大量に殺すのは平気ですが、アメリカ人兵士が死ぬと大騒ぎですよね」(@岸田)とか、「ヒロシマの原爆体験後、もう二度と戦争はしたくないと思ったのは日本人で、アメリカ人は逆だったようですね。(中略)残忍な兵器を使えば使うほど、敵はわれわれに従順な友好国になるという教訓を得たようです」(@岸田)とか、「アメリカという国は自由と民主主義の理想を掲げた国で、正義を守るのが国是である。正義を全世界に普及させるのが使命であると考えています。それに抵抗するやつはみんな間違った悪いやつであるということになっています」(@岸田)とか、「日本と欧米では大人の基準が違いますから、マッカーサーから見れば日本人は未成年の「十二歳」に見えたのでしょうかね。自国すなわちアメリカの文化が最高、そこに達していない日本は劣っているということだったんでしょうね。勝者の奢り丸出しの非常に自己中心的な見方です」(@岸田)とか、「恥の文化は道徳的に劣っているというアメリカの文化人類学者、R.ベネディクトの発言についても言えますね。これもマッカーサーに劣らず、たわけた自己中心的な発言でした」(@岸田)とか、「南米に対するアメリカの態度は、だらしない弟というか、仲間内の困った奴に対する態度ですが、イスラム世界に対する態度には、俱に天を戴かずのライバルといった憎しみが感じられますね」(@岸田)とか、米あるあるの世界が展開…いやもーこれは半端ねぇ位では済まないのでは(笑)更に凄いのは「単なる建前じゃなくて、多くの国民が本当に信じ込んでいるところが恐ろしいですね」(@岸田)ですかねぇ…信じる者は救われるって、そゆ事(笑)

 とまぁ上げだしたらきりがない気がしないでもないんですけど、本書で一番圧巻なとこは河合先生との対談のとこではなかろーか?自我の確立とは何ぞや?と西洋近代との付き合い方というのが、相手の土俵で相撲をとった感が否めないとこが何とも(笑)強い自我というとそんな気になるけど、これって結局強いエゴじゃね?の世界だからなぁ…言ったもん勝ちというか、最後まで言い続けたもん勝ちというか…声のでかい方が勝ちというか(笑)

 経済的なとこでは「年功序列や終身雇用をやめ、能率給にしたほうが社員が効率よく働くといっても、文化の問題があって、要するに、能率給でうまくいくのは一神教な組織なんですね」(@岸田)に行きつくよな(笑)グローバルスタンダードって何?とか(笑)

 この一神教のとこでは「一神教な思考法、考える姿勢は変わらない。アメリカの民主主義は完全にそうですよね」(@河合)に「一つの価値を信じて、強い自我をもつ生き方というのは、考えてみれば、全世界的に厄災をもたらしていると思うんですけれど」(@岸田)とな…いやー、おとろしい真理だ(笑)更に続くで「非常に難しい問題は、そういう連中と、そうでない連中が喧嘩すると、そうでない連中が負けるということですよ」(@岸田)「人類全体にとって有害な連中のほうが喧嘩すると強いというディレンマがありますよね」(@岸田)はもー笑っちゃっていいんでしょーか?まぁ笑い飛ばせる程軽い話ならいいんですが、世の中そーでもない訳で…力が全てというのが何とも…しかも本人達は正義の鉄槌とか浸っているし…世界中から嫌われているのを9.11まで気づいていなかった米国民ってパネェ…

 ちなみに岸田先生は「彼らのそういうものの考え方や生き方が間違っているんだと、そういうのは人類全体にとって有害なんだということをだんだんと彼らに自覚させるしかないんじゃないでしょうか」とおっさるんですが、世界一自分は正しい人達ですから、反省なんて言葉米にあるんでしょーか(笑)「一般に、アメリカの大統領は、徳川家康と違って苦労人ではないので、権力の限界というか、そのへんほあまり知らないというか、やっぱり一神教的に力で世界を支配しようとするところがあって」結果、反感を買うと…

 米が人工国家というとこが、これまた集団幻想国家という事でしょか?「大日本帝国が滅びても日本は滅びませんけれども、アメリカを支えているあの正義の観念がなくなったら、アメリカはバラバラになって滅びるんですよ」(@岸田)とな…幻想って怖ろしス(笑)考え方の多様性についてはどーなのか?米ってとこですかねぇ…ただし聞く耳持つ人は限りなく少なそーだけど、言い続けるしかないと岸田・河合両先生はおっさってますが、でもそれを英語でアナウンスしないといけない…

 「英語というのは向こうの考え方のパターンでできた言葉なんですよ。そうすると、「そこをなんとか」なんていうのは絶対英語でいえないですよ」(@河合)というのは、もー禅問答というか、落語のオチのよーな気がするのは気のせいか(笑)

 それにしても世の中、「世界を見渡せば、民族紛争とテロばかり。そういえば、テロというのは神経症と似てますな」(@河合)だそな…「なぜテロが起こっているのかという根源のところまでいって、部分的にせよそれなりに正しい理由があるんだと認めることによってしかテロは防げないと思うんです」(@岸田)とな…まぁいつもの話し合いで解決と言っても、孔子も釈迦もイエスも隣人愛だよ、それで世界は上手くいくんだよ、ってそんなに世界甘いものだったのか?の件は本書をドゾ。河合先生の嘆き節が哀愁漂っていらっさいますが、それにしても岸田先生は一刀両断「隣人を愛するという戒律を守るためには、憎たらしいやつを隣人から外せばいいんですよ。隣人じゃないと」と言い切られるところに、そこにしびれるあこがれるぅ(笑)

 イデオロギーと教師のとこも詳細は本書をドゾ。押し付けによって教師が楽をしている件は学生の経験のある人ならば、皆ニヤリとするとこじゃなかろーか(笑)まぁ「反対だけして、それが正しいといっているだけなら、それもまさに楽な生き方なんですね」というのは、どこぞの野党を見てみるまでもないよーな(笑)イデオロギーと正義の押し付けがきたら要チェックやで(笑)

 「「往々にして正しいほうが弱くて、強いほうが間違っているものです。「負けるが勝ち」という日本の諺がありますけどね、勝ったからには、強いのでしょうが、勝ったから正しいという考え方は改めてもらわないといけませんね」(@岸田)は、これこそ日本的な思考だよなぁ…何とゆーか、あちらは勝つ為ならば手段は選ばない人達ですからねぇ…何とゆーか、このお二方の対談のとこはどこも凄い話ですので、詳細は本書をドゾドゾ。

 その他にも北海道は十勝のバッタ慰霊碑と、米のソルトレイクシティのカモメの銅像の件についての対比など面白エピ満載ですので、詳細は本書をドゾ。ちなみに動物学者のこの件に関する見解もらしくて笑えるとか(笑)まぁ昔から鯨の慰霊碑もたてている日本ですからね、今更の話しですけど、一寸の虫にも五分の魂…生き物を大切にね、たとえ害虫でもね、の国なんですよ、おぞーさん(誰?)

 対談者は、池田晶子、岡村靖幸、佐藤幹夫、河合隼雄、齊藤学、西垣通、浅見定雄、西田公昭、押井守

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