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2013年7月14日 (日)

男はみんな野垂れ死に(笑)

映画行脚  池波正太郎 淀川長治  河出書房新社

 どゆ本かというと、対談本だと思います。それも、タイトル通り映画について…主に二人のおしゃべりですが、途中、山田洋次氏と古谷綱正氏が加わる章もありまする。昭和のというか、戦前の映画まで網羅しているので、出て来るタイトルだけで映画史的かなぁ?

 で、これがまた、洋画、邦画の区別なく、ついでに洋画もハリウッド一辺倒でないので、映画の世界も広いよねぇ(笑)お二人ともフェリーニがお好きみたいなとこが出ていたり、フェリーニのアマルコルドは絶賛してる感じかなぁ?特に池波氏の方がフェリーニ好きっぽいが(笑)えと、淀川氏の方はフェリーニもいいけどヴィスコンティも好きな感じでしょーか?

 映画好きが映画を語る話しでして、やはりメインの映画を見ていない事にはどんなもん?的な気がしないでもないんですけど、この二人の対談は、見ていてというか、読んでいて微笑ましくなってくるというと語弊がありそーだけど、うん、同好の趣味の人の話しは何も知らずとも楽しいそうなのだけは良く分かるんですよ(笑)

 アリス的に映画、あるYの悲劇の冒頭か、紅雨荘ですかねぇ?舞台というか、劇場は出てきたので、その内映画の方も出てくるといーな?太秦を舞台になんて、どーだろぉ(笑)他にはというと淀川氏が神戸出身で「大阪は大坂、京都は京都でね、関西は三つの個性があるんです、神戸と合わせて。神戸がいちばんガラ悪いけど、関西の江戸っ子ですな、神戸は」と言い切っているとこかなぁ?それにしても神戸ってそんなにガラが悪かったのか?そーゆーイメージは全くなかったんだけど?関西ではそーゆー基準なんでしょか?

 映画をつくるとなると、まず監督ありきで「今晩一晩、お客さんをどんなに喜ばせてやろうか、楽しませてやろうか、という気持ちがあふれていると、自然に出ますわな」(@淀川)というチャップリン評があったりして(笑)「大学の講義みたいな映画をつくる人、そういう人は、客をいじめるね」(@淀川)だそーですよ、准教授(笑)

 何というか、映画とは何ぞや?がどのページにもちりばめられているお話かなぁと思いまする。例えば「あるブロードウェイの人が「芝居はたいへんだけど、映画は簡単だ。男が女に会って、男が女を失って、またそれをつかんで再開した。それで映画一本のストーリーができる」と言ったけど、それは茶化しであると同時に、シナリオのひとつの教科書みたいなルールなのね」(@淀川)はけだし至言ではないでしょーか?結局、ただ、それだけのはずなのに、人は皆、それにはまるんですよね(笑)

 映画を見る人、見ない人の感覚の違いについてのとこで、昔の陸海の違いが比較されていたり(笑)それにしても全然知らなかったのですが、海外に遠征する時に艦内で映画上映しているんですね、海軍…外国映画を見て、外国の港について、外国の人を見聞きして、交流すると…そーすると自然に外国慣れするというか、認識できるけど、陸軍の方は全く疎遠で「それが非常に影響してますね、あの荒っぽさを…西洋人は馬鹿だというね」(@淀川)と切り捨ててたんですねぇ…やっぱ何事も経験がモノを言うというか、知らないという事はおそろしいとゆー事でしょーか?

 その一端として映画どうでしょうなんですけど、ものを知らないという点では現在最たるものがこの人達じゃなかろーか?と(笑)「だから映画はね、もうちょっと政治家なんか見たらいいと思うんですよ。そうしたらもう少しアカ抜けした政治家が出てくると思いますね」(@淀川)うん、官僚も見た方がいいと思うよ(笑)でもあの人達のみになるか、どーか?は神のみぞ知るかもなぁ(笑)

 とはいえ、現代は大人がいない世界かと…「僕はあらゆる社会が失われているように思います、政治から演劇から映画にね。おとなの感覚、おとなが楽しむ感覚というのは失われてきたような気がするんです」(@池波)何もかも、かわいいが第一になりつつあるしなぁ(笑)粋なんて絶滅危惧種というより、絶滅してるでしょー(笑)

 それにしても池波先生何かあったんでしょーか(笑)「大正の末からは、ぜんぶ政治家でもなんでもドロナワになっちゃった。なんか火がつきなきゃやってくれない、ということになってきましたから。それで、僕はやっぱりドロナワじゃないような日本人になってもらいたいと、指導者は。でないと国民が安心して生活できませんね」正直すぎる感想乙なんでしょか(笑)そーいや昔どこかにあったなぁー国民の生活が第一って(笑)

 そして、また映画界も人材が傾いている模様で、「いまの映画監督というのは映画監督の仕事以外の生活ってのはないようですね。普通の一般人としての生活がないようだな」(@池波)に「よくわからないけど、豊かな体験と経験がないのかな」(@淀川)で、人材育成というか、不足とゆー事なのか?芸術が画一化されちゃーおしめーだよと(笑)

 さて、豆知識も満載で、北伊の四季は日本に非常に似ているとか、伊映画は家族の描写が上手いとか、スターというのは自分に利益のある人にしか奢らないとか(笑)でもまぁ一つ上げるとしたら、戦前はオレという人は少なった件かなぁ?今は「口ではおれと言ってるけど、ほんとうのおれじゃない。行動とか精神はぼくちゃんなんだよ」(@池波)だそで、俺というのは相当男らしい言葉だったのだなぁと納得しました。今は猫も杓子も使っているけど、そんな甘い言葉じゃなかったんですねぇ…

 目次参照  目次 文化・芸術

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