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2013年7月19日 (金)

あなた方は羊を殺して肉を食すよりも、毛を刈り取る対称として考えるべきである…

ローマ人の物語 17 悪名高き皇帝たち 一  塩野七生  新潮社

  カエサルが青写真を引き、アウグストゥスが構築したローマ帝国は、紀元14年九月、三代目の皇帝ティベリウスが即位する事になるのでありました…時にティベリウス55才、力量からすれば申し分のない即位だったろーけど、アウグストゥスの血を引いていないという点においては選択としてどーか?は多分に?マークのつくお話だった模様…

 とはいえ、ローマ有数の貴族階級というか、貴族の中でも随一といっていい血統をもつクラウディウス家の末裔ですから、これは単にアウグストゥス系というだけの話しなんだけど…それぞれに錯綜する思いを踏まえての就任という事なんでしょか?

 日本史を比較に出すまでもなく、三代目がしっかりしているか?どーか?がその後の帝政の存続値がぐっと上がるという事で、ここさえまともならばその後多少逸脱した跡目でも何とか続く事が出来るんですよ、奥さん(誰?)

 で、ティベリウスはカエサルの後の、アウグストゥスの後の帝国を引き継ぎ、更にそれを盤石の体制へとシフトさせたという事で、皇帝としての能力はトップといっていい程だったと…だけど、当時のローマ市民達、帝国民達には人気がなかったとな…それは何故か?

 アリス的にローマ…今回の主人公はティベリウスという事になるんでしょーか?55才というとローマではまだ壮年という事になるのかなぁですが、何というか、孤独な男の一人道みたいなノリで、どっちかとゆーと、質実剛健というか、頑固おやじの生きる道みたいなノリか?むしろ修行僧の生き方に近い気がするが(笑)

 彼の最大の不幸は分かっている男だったと思われ…ローマでも名門中も名門に生まれながらにしてその共和制、元老院制の限界を悟っていた事が一つ、そしてアウグストゥスの敷いた皇帝制を存続させるしかローマを続ける道がないのも分かっていた事が一つ、そして今それを軌道にのせる事ができる人間が自分しかいない事を分かっていたのが最大の悲劇かなぁ?なまじ能力があるだけに、やらない訳にはいかなかったと…で、これまたティベリウスの凄いとこは私利私欲には走らなかったところでしょーねぇ…元老院も、市民も、全てひっくるめて、ついでに己も含めて帝国第一に生きたとな…ある意味、この人程公僕だった人はいなかったんではないか?

 で、目指したのが安定と安全…拡大傾向のイケイケ状態ではなくて、帝国内の安全保障を徹底させる防衛が主な議題となれば、それはバブルの終わりという事なんですよ、おぞーさん(笑)増税しない健全経営、もとい財政運営となれば、贅沢は敵だまではいかなくても緊縮財政、とにかく現状維持が第一じゃね?となる訳で…ある意味、非常に普通の国として運営していったとゆー事ですよねぇ…しかし、これが彼の評判を落とす事になるんですよ、ローマと言えばパンとサーカスが有名ですが、贅沢なんかにうつつを抜かしている場合ではないとゆー事でほぼ剣闘士の戦いがなくなってしまうんですね…ある種サーカスの廃止に近いと…パンの方は貧者救済ですのでそのまま続行しておりまする…

 安全第一ですから、彼の治世では戦争反対ではないですけど、なるべく戦争しない方針を貫きます。戦争にはお金かかるからね(笑)となると、庶民的には国内は安定している、そしてサーカスなくなったで楽しみがなくなったと…ついでに公共事業の拡大もしないから、好景気感もなくなったとゆー…まともであるという事はつまんねぇー人生じゃねとゆー事に…まぁ面白みのない治世であり、面白みのない皇帝だと不満がくすぶる訳ですよ、平和って奴は(笑)

 まぁ元々本人もそして他の皆さんも次期のゲルマニクスへの繋ぎの皇帝という立場だったと認識していたので、肩書もなるべくいらねの世界で黙々と仕事を片付けていた感じだよなぁ?ティベリウスは仕事でうさを晴らすというか、没頭してわずらわしい外界を忘れたいタイプだった模様…ちなみに次代は人気絶頂のゲルマニクスですから、血筋的にも問題ないしね(笑)ところが、どっこいゲルマニクス、今でいうとマラリアで東方で任務中に亡くなってしまうんですよ…

 ティベリウスの最大の欠点は、情の人ではなく、理の人だった事でしょねぇ…何もかも、理性で割り切れた人というか、仕事を割り切った人だった事…たとえそれが結婚式だろーが、葬式だろーが、そんなの関係ねぇー(死語?)というのはトップの素質としてはあると思いますなんだろーけど、それが徹底すると、パンピーは誰もついてこれなくなるんですよ…ええ、空涙の一つでもこぼすとか、どごぞの方のよーに「ガルマは何故死んだっ!」と煽るとかしないと(笑)

 そして、アウグストゥスもかなり苦しめられた身内のハズレ具合ですね…国民的スターだったゲルマニクスの妻のアグリッピーナは若くして未亡人という、しかも小さい子供達の手を引いてという他人の同情買うには絶好調な存在だっただけでなく、この人自身がアウグストゥスの血筋である事を誇りにかけていた、非常に気位の高い女性だったと言う事ですね…ある意味、ティベリウスはアグリッピーナから見れば皇位簒奪者以外の何物でもない訳で…反ティベリウス派の先鋒になって行く訳です…

 外交問題はポチポチ起きますが、ティベリウスはどれにも冷静に対応しているので大問題にはならずでしょか?内政もドゥルーススにちょっと任せてみたりと、次期政権下へスムーズにシフトするよーに人材教育なんかもしてみたりしてますが、何とゆーか、働けど働けどわが暮らし楽にならざりじっと手を見るの生活に嫌気がさしたんだと思われ…何とナポリのカプリ島に引っ越しちゃいました…を決行…

 ほとほと人間に愛想をつかしたんだと思われですけど、それでも仕事は投げないところからさすがアウグストゥスの後継者…島から遠隔操作で政治を動かしていく訳ですね、これもローマのインフラが確立しているおかげ、ナポリ-ローマ間も馬走らせればすぐじゃんとゆー事で…元老院には書類(手紙)でお知らせ、議決宜しくねの世界へ突入…

 これで上手く機能するか?と言えば、機能したんですよ、奥さん(誰?)ただ、これはローマ市民には物凄く不評だった模様…何しろ自分達を捨てていったよーに見えるんだから、そりゃそーだけど、もー今更てめえらの顔色なんかどーでもいーんだよというふてくされた中年、もとい老人にこわいものなんかないってか(笑)

 そんな仕事中毒のティベリウスさんとこの息子ドゥルーススが死亡…さてここで再び後継者問題が浮上もどきをするとな…アウグストゥスの娘ユリアの子供達の最期は前巻でほぼ全滅していたんですが、一人残った女の子がアグリッピーナ、この人がゲルマニクスの奥さんになって子だくさんの未亡人になったとな、ついでに反ティベリウス派でござるでしたけど、これによって彼女の息子達が俄然皇帝即位現実化していったと…

 さて、ヒッキーのティベリウスはどこに行く、次巻を待てでしょか(笑)ついでに外交関係の問題の詳細については本書をドゾ。ええ地中海諸国はいつもどこかでドッカンがの世界なんですよ、上手くティベリウスが采配しているので火の手がボーボーとならなかっただけで(笑)ある意味上手くやりすぎちゃったとこがティベリウスの不幸だったかもしれないけど、能力のある人間が手抜きしないで仕事すると、こーなるの典型のよーな人だよなぁ(笑)

 「誇り高い人とは、何よりもまず自分自身に厳しい人である。自らを厳しく律する人間は、一人息子の死であろうと、悲哀に負けることだけは絶対に許さない。悲嘆にくれ、仕事を放り出すようなことは普通の人のやることであり、普通の人とは思っていない人間には、死んでもやれないことなのである」とゆーお人なんである…責任感の強さは、あのアウグストゥスと並んでも遜色ないでしょー、これは…

 ちなみにラテン語の格言に「不確かなことは、運命の支配する領域。確かなことは、法という人間の技の管轄」とあるそな…著者も言っているけどこれほどティベリウスにふさわしい句はないとな…

 目次参照  目次 文系

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