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2013年7月28日 (日)

はーとはーとはーと(笑)

横浜の時を旅する  山崎洋子  春風社

 サブタイトルがホテル・ニューグランドの魔法なんですが、これは一つの横浜案内というか、広報ではなかろーか?ホテルの創業というのは、日本の場合、必要に迫られてのパターンが多い気がするんだけど、ニューグランドの場合は、竣工したのが1927年という事で実は昭和に入ってからの話しなんですね、ついでに言うと官民共同で設立、名称も一般公募という…どゆ事かというと、関東大震災の復興のシンボル的存在としてホテル・ニューグランドは設立したと言う事かと…

 今更な話しですが、日本開国と同時に激動の歴史を歩んでまして、まず開国による横浜開港、これで半農半漁だったのどかな村が一気に日本の表玄関に、出火による焼失もありましたが、関東大震災での壊滅、更にWWⅡにおける空襲での焦土と、その度に不死鳥伝説ではないですが復活してきた訳です。特に関東大震災の時は、震源地が県内だった事から東京より横浜の被害の方が大きかったはずなのですが、復興は東京より早かったというから、横浜人の復興に賭ける意気込みは大変なものだった模様…

 で、その象徴の一つがホテル・ニューグランドだったとなれば、謎は全て解けたの世界でしょーか(笑)

 アリス的にホテルは、暗い宿シリーズで見るまでもなく、ミステリと宿って宿命の関係のよな?本書の著者もミステリ作家となれば、ねぇ…ついでに横浜に並々ならぬ思い出があり、ついに横浜に在住しているんですから、これは筋金入りではなかろーか?ちなみに著者の出身地は関西だそーなんですけど?港で行けば関西圏なら神戸となりそーなものですけど、学生の頃から横浜志向というのは、関西的にどーなんだろ?いえ、何か関西圏の皆様は皆様郷土愛が強いイメージが勝手にあって(笑)

 と、それはともかく、本書は横浜とホテル・ニューグランドを中心にしての聞き語りみたいなノリでしょか?なので文章も会話文的なのが多く、平易で読み易いと思います。全体的なトーンも皆、ホテル・ニューグランドが大好きという方々ばかりなので、これまた思い出を語るのでも大変だった、辛かった、激動だった、というノリよりこのホテルがある事、横浜という土地の幸せさが前面に出ている感じで暖かなトーンで読んでいて気持ちいいんですよ(笑)震災とか、戦争とかとかく暗い話になりそーなものですが、それでも現場に居た人達には悲愴感より、前向きにという感情が包んでいるみたいで…

 ニューグランドのロビーの造りはピアノ・ノビーレ(イタリア・ルネサンス様式)というとか、家具は横浜家具だとか、震災復興で建築された建物だけあって「通常の設計よりはるかに上のため、横浜で震度5強だった3.11の際も微動だにしませんでした」とか、新館のタワー館の内装はヨーロピアン・エレガンスをコンセプトで内装はピエール・イブ・ローションだとか、ニューグランドの初代総料理長はサリー・ワイルであるとか…

 このワイル・シェフの話だけでも一冊の本が出来るのではないかという位、濃いというより繋がる話しだよなぁと…その後のホテル・ダイニングの方向性や、横浜の洋食文化や、日本の料理人と欧州の架け橋とか…日本の西洋料理の水先案内人をしてくれた人ではなかろーか?詳細は本書をドゾですが、面白エピ満載です(笑)いえ、感動物語なんですけど(笑)

 人的にスゲェというのでは二代目会長夫人の野村みちの生き様もこれまたパネェ…明治41年に日本で初の世界一周旅行のパックツアーがつのられたそーで、よーはパンピーも行ける時代到来でしょか?その中に三人しかいない女性陣の一人としてこの方参加しているんですよ…何が凄いって当時三児の母、にも関わらずご主人は奥さんを快く旅に送り出しているとな…今時だって、そんな奇特な配偶者みつけるのが難しい気がするんだけど?時は明治ですからねぇ…まさに選ばれし夫婦だったのか(笑)

 そして、今でも日本のイメージというとフジヤマ・ゲイシャ・アキハパラで、更にニンジャとアニメ・マンガ辺りが席巻していて日本人的には何それ?という感がしないでもないんですけど、それは明治の頃も変わらないと見えて、彼女がロンドンやベルリンで日本の風俗を取り入れた芝居や歌を目にするにつけ「なぜか日本というと「ゲイシャ」ばかり有名であることに困惑します」となる訳だったりして…

 で、この理由が「日本では政府や会社が外国人を接待する際、料亭などに宴席を設けます。宴席には、必ず芸者をはべらせます」かくて日本はゲイシャの国に…そーいや、明治天皇に英国の王子一行がガーター勲章だったかを授与しに来た時も、その随行員の日記には芸者素晴らしスばかり書かれていたってどこかにあったよな?天皇に会って皇居がどうとか、接待の料理がどうとかは殆どなかったとか(笑)男ならキレイどころウハウハの方が目に入るし、残らないよね…正直者乙ですか?そーですか(笑)

 他国事情では日本人的に忘れてはいけないとこで、まずはペリー来航、いきなり浦賀にやってきて開国求めて一年後にまた来るからって言い残して実は半年余りであいしゃるしりたーんっすよ、奥さん(誰?)しかも浦賀じゃくて直接江戸に入ろーとする暴挙に出るにんですよ、時間の流れとマナーが違うのか米、さすが建国200年(当時だから100年たっていないのか?)の歴史と伝統のある国は違う(笑)

 ましてや戦後接収したホテルなんか、パーティに映画と毎日どんちゃん騒ぎ、「勝手に壁をグリーンに塗っちゃったり」とか、「好き勝手に使ってましたからね」と…かくて返還後「ホテルを元通り、きれいにするのがたいへんだったんですよ」となるとな…まぁ米海軍は今でも自艦のボヤの理由が煙草の火が船内の埃に燃え移って延焼とかあったからなぁ(笑)清潔にする為に白ペンキを塗りたくるというわりに掃除って何?な話題が多い気がするのは気のせいか?

 米的に特にアレなのがGHQのマーシャル参謀次長の三つの布告の件ですね…ポツダム宣言受諾がいつの間にか無条件降伏になっているし、ハーグ条約違反いぱーいの米政府、およびGHQですが、この舞台の一つとなったのがニューグランドでして…この時、命がけで動いた日本人もいたという事もアレですけど、米って国は実はこーゆー事を平気でする国である事を頭の片隅に入れておいた方がいいと思われだよなぁ、老婆心かもしれませんけど…いや、詳細は本書をドゾ。

 ニューグランド的面白エピでは、かのナポリタン・スパゲッティ発祥の地がこちらの厨房とは知らなんだ…あれってジャンク系かと思っていたら、立派にホテル・レストラン生まれなんですね(笑)

 後、アリス的にはホテルでお茶をで、鍵的なシーンと重なりますが、あのアフタヌーン・ティのスイーツ、食べる順番決まっていたんですね…サンドウィッチ、スコーン、ケーキの順がマナーだそな…いやはやこれも知らなんだ…淑女の道はとおいのぉー…

 最後に本書でも一つおべんきょになったのがマローブルー…えーとハーブティーの一つなんですが、これ別名が夜明けのハーブティーと言うそーな…元は「黄昏時の、まだ青みが残っている空のような色のお茶」なんですが、これにレモンを入れるとあら不思議、お茶がブルーから薄いピンクに様変わりするじゃあーりませんか?だそで…これは女性客には受けるだろーなぁと感心しますた(笑)

 他にもいぱーいエピ満載ですので詳細は本書をドゾ。個人的には秘密のハッピースポット巡りが楽しそーだなぁと思いましたけど?全部見つけられる自信がありません、姐さん(誰?)

 目次参照  目次 宿泊・温泉

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