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2013年8月14日 (水)

臨場感が違います(笑)

戦国武将生死を賭けた列語  一龍斎貞花  中経出版

 「講釈師、見てきたようにウソを言い」と著者自身が前口上の初っ端で言い放っているよーに、著者の本業は講釈師だとか…うーん、最近、その手の方をあまり見る機会がないよーな気がしていたけど、そこは日本の伝統芸能ちゃんとあるところにはあると(笑)何にしても芸人だよなぁと思いまする、その芸には裏打ちがある、それこそプロというものだよなぁ…

 で、本書なんですが、戦国の有名人がズラリと並び、その名言集といっていいんだと思います。誰もが知っている名言もあれば、それは誰の部下やねんな話しまで、エピ的に上手くできていると…さすがプロ、言葉と場面が絵になっているんですよ、奥さん(誰?)

 戦国時代は本当に個人が生きた時代なんだなぁと痛感しましたが、更に男が男でいられた時代だったのだなぁと(笑)かくして男の中の男も出現すると…例えば、戦いを前に「この合戦、わしの命令に従えば必ず勝てる。もし負ければすべてわしの責任であるから心配致すな。指揮と責任は大将がとるものじゃ」(@前田利家)なんて科白は今時どこのトップが言えるんだろー?絶滅危惧種なんてとっくの昔に通り越しているよーな(笑)

 アリス的には、秀吉でしょか?大阪ですもの(笑)秀吉的には信長との茶の湯のエピと、黒田官兵衛との会話ですかねぇ?秀吉の凄いところはいくつもあるんでしょーけど、この黒田官兵衛と竹中半兵衛という稀代の軍師を二人も抱えていたところがポイントかと…戦国三代軍師とはこの二人と山本勘助だそーで、勘助、きつつき戦法の失敗ぱかりクローズアップされるけど、それまでの軍功は凄かったという事か?それにしても半兵衛がもう少し長生きしていれば、歴史は確実に変わったよなぁ?野心家でない人は早くなるよな…

 豆知識的エピでは浜松城のお堀に鴨が飛来してきて、縁起がいいから一切獲ってはいけませんよぉーとおふれを出す徳川家康とか…生類憐みの令の元はここか(笑)ちなみに破った者を死刑にしよーとして部下に命がけで止められていたりして…後は伊達政宗が陣中で「一日も早く平定して豆飯、芋ノ子汁、いわしの塩漬け焼きが食べたい」ともらしたとか…意外とお大名様でも質素な食卓だったのか?

 とはいえエピ的には毛利元就がインパクト大かもなぁ?例の三本の矢ではありません、ハプスブルクのごとく婚礼にて縁を結ぶ政策を取り入れていたけど、蛙の子は蛙というか、元就の二男、元春(吉川家に養子済)の結婚相手が熊谷信直の娘…ただし評判の醜女…近習が考え直したらと言う程のレベルだった模様…それに対して「そういう娘を妻にすれば親は感謝して、毛利のために心から尽くしてくれるものだ」とな…側女がウハウハの時代だったとはいえ、殿方としては天晴れという事ですか?そーですか(笑)

 さて、その他にも面白エピがてんこ盛りですので詳細は本書をドゾ。なんですが、武士にとって人とは如何に?というところで、まず小林虎三郎でしょーかねぇ?あの佐久間象山の門下生でござります…二虎の一人というべきか?(も一人の虎は吉田松陰)、飢えて死にそうな時に学校を設立する事に尽力したお方…乱世で先を見る事が出来る人物がいれば人々が苦しむ事はなかったと「人物さえ養成しておいたなら、どんな哀えた国でも必ず盛り返せるに違いない。国が栄えるも亡びるも人にある」と、信念の人というか、教育者の鑑というべきか…かの山本五十六もそこの卒業生とな…

 人間を大切にというとこでは細川忠興も人は駒としながらも、その駒にはそれぞれに皆違う働きがあると…ある意味適材適所な話しなんだろーけど、更に「ただ一つの役が勤まらぬからといって見限ってはならぬ。一人三役も勤まる者は出来物と思い、ひと役を無事に勤めることのできる家来は、家の宝と大事にせねばならぬ」とな…今なら左遷どころかとっかえひっかえのリストラ上等のご時世に、部下を大切ねと息子に説いたとな…子育ても大切にか(笑)

 で、最後に真打はこの人上杉鷹山でしょかねぇ…元祖、財政改革。掛け声だけはいつでもどこでもですけど、ちゃんと実行し、結果を出したというとこでは他の追随を許さないでしょーか(笑)結局、鷹山も最初は藩の重臣には見向きもされないけど、若手や下級武士達に味方に「藩の現状に怒りや悲しみを有しているおまえたちで、財政再建のための藩政改革案を作れ。病人、老人、妊婦、子供など、弱い立場の者をいたわる政治を実現しよう」とな…この意気込みだけでも素晴らしスだよなぁ?

 しかも、改革案が出てきて、藩主、夫人にも容赦ない削減に対して躊躇する意見に「それは総論賛成、各論反対でよいことではない。改革は思いきってやれというが、自分が関係したこととなると反対だという。それでは真の改革はできん」と言い切って、藩主自ら率先して実践するとな…利益享受の外郭団体よ、さらばってか(笑)

 鷹山は「武士は徒食の人間。領民の汗と脂で養われている」と言い放ったお人だそで、まぁ今時、どこの政治家や官僚がそんな志もっているのやら(笑)「民のための政を行え」なんて、国民の生活が一番なんて、あははははは…平成の上杉鷹山はどこにいるんだぁー?!

 と、叫んだところで、最後に本書で一番インパクトのあった豆知識は、「アメリカの軍事医学に、爪を噛むくせのある男は、戦場に臨むと発狂するという研究結果が載ったことがある」そな…いやー心理学で爪を噛む癖のある人は幼少時に母親とのスキンシップが不足していた人とかいう話しはどこかでチラっと聞いた覚えがあるが、戦場ではもっと凄い事になっていた模様…まさにほんまでっかぁー?の世界炸裂、いや、ホントにどーなのよ?と…

 掲載されている武将達は、上杉謙信、前田利家、鈴木久三郎、佐久間盛政、伊達政宗、石田三成、上杉鷹山、織田信長、柴田勝家、徳川家康、毛利元就、明智光秀、高橋紹運、立花宗茂、仁科五郎盛信、羽柴(豊臣)秀吉、清水宗治、細川忠興、上杉景勝、前田慶次郎利益、村越直吉、山本勘助、蒲生鶴千代(氏郷)、竹中半兵衛、山内一豊、前田利常、北条早雲、武田信玄、大谷吉継、阿部正弘、島津斉彬、小林虎三郎

 目次参照  目次 文系

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