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2013年9月14日 (土)

きんのがちょうはたいせつに(笑)

大地震・原発とメディアの役割  公益財団法人 新聞通信調査会

 2011年度公募委託調査研究報告書だそーで、サブタイトルは報道・論調の検証と展望とありまする。内容は、まずこの調査会の理事長長谷川和明の序文があって、その後に大まかに六つのレポートが掲載されている構成でしょーか?目次の並び順では、1,:原子力政策報道とジャーナリズム 3・11以前/以後の新聞報道の分析 代表 山越修三、2.東日本大震災とニュースメディア-社会的危機としての大震災- 代表 大井眞二  3.大規模震災時における的確な情報流通を可能にするマスメディア・ソーシャルメディア連携の可能性と課題 河井孝仁 藤代裕之、4.東日本大震災(特に福島原発事故)に関する内外メディアの報道検証および東アジアにおけるマスメディアの規制理論構築の研究 鈴木雄雅、東日本大震災の海外報道の変遷とその影響 大島愼子、6,東日本大震災と原発事故に関するタイのメディアの報道 ポンサピタックサンディ・ピヤとなり、後書きに上野征洋、長谷川隆、保田龍夫の構成でしょーか?合間にコラムとしてインタビュー記事が幾つか掲載されていますが…

 最初業界の自己反省本なのか?と勘違いしていたので、震災当日には会長ご一行と中○接待旅行だぜっとか、安全だとアナウンスしても記者自身は原発半径○km圏内には入らないんだぜっとか、震災後から毎日電力会社から広告料お詫び金が○億円入ってんだぜっという内幕暴露話ではなかったんですね…まっ多少接待取材は日本の伝統みたいな件は出てきますが(笑)で、じゃあ各マスメディアの報道元を取材した記者のソースの比率とか出てるのかなぁとか?フリーと、派遣と、時々大変稀に正社員とか(笑)

 まっ結局どゆ本かというと殆ど部外者、学者さんが多いのかな?な主に日本のメディアに対する小論文というか、レポートでしょか?とはいえ、本書の判型B5位あってしかも500頁超…今回何がこたえたって本の重さでしょか?手にきて腕がだるい…

 アリス的に新聞というか、マスメディアというと稲葉丈一郎になるんですかねぇ?さて、本書は報道とは何ぞや?という激しく反省本とか、メディアはかくあるべきという檄本でもないよーな?何せ序文からして「特に、原発事故に関しては、放射線汚染の関係で危険地域での直接取材が難しく、隔靴掻痒の面があったことは想像できないではないが、その半面、政府や東電の発表に頼るあまり、自らの目で実態を正しく見る努力を怠ったのではないかとの批判には謙虚に耳を傾ける必要があろう」(@長谷川和明)という大変定家もまっつおな美文調からして、本書の内容もお察し下さいのノリかなぁ(笑)

 まぁ原発とメディアの癒着関係については1950年代から蜜月関係と見ていいんですか?の世界かなぁ?間にスリーマイルがあろーと、チェルノブイリがあろーと、そんなの関係ねぇ(死語?)という事ですかねぇ?ある意味20世紀ってイケイケ世代の時代だったのだなぁと(笑)繁栄だぁーっ電力だぁーっ原子力だぁーっと、勢いってこあい…石油が駄目なら原子力、CO2対策には原子力、みーんなみんな原発にすればいいんだわの世界が展開していく模様…

 詳細は本書をドゾですが、原発万歳で、かくて日本には安全神話がございますですか?官民一体となって旗振っていたにも関わらず、2005年の意識調査で、原発に対して不安であるが17.8%、何となく不安であるが48,1%と、世間は全く信じていらっさらなかったとこが何とも…現実に起きていた事故とかミスの隠蔽についての詳細も本書をドゾ。対立構図としての中央と国策というのもありまする(笑)

 面白エビとしては大田区で行った震災報道のアンケート調査の答え、「特定の被災地ばかりを取り上げていたので、なかなか被災の全体像がつかめなかった」が54%とか、「どの報道機関も画一的・横並びの報道が多かった」が45%はともかく、秀逸なのが「何も問題はなかった」と答えた人が2%もいらっさったんですよ、奥さん(誰?)いや、ホントこの2%の内訳、マジ知りたいわぁー(笑)全然関係ない蛇足としての豆知識、田園調布って大田区なんですよ、おぞーさん(誰?)

 そーいえば、やたらと想定外が流行っていましたけど、何が想定で、何が想定外なのか?今一アレだったんですけど、本書にまとめがあたーっ(笑)まず、地震の場合、
 想定、「茨城から三陸沖にかけてのエリアで、地震が発生する確率は高いと予測されていた」 想定外、「三つ以上の震源が連動することは、予測していなかった」となるそな…で、原発の安全装置については、
 想定、「原子力災害を防ぐための、装置=ECCS(緊急炉心冷却装置)。予備電源としてのディーゼル発電機」 想定外、「外部からの送電ストップ。緊急用のディーゼル発電機も作動しないため、ECCSが機能しない」とな…かくて世界一らしー電力会社に電力がきませんっなんてギャグみたいな話も起きた訳ですか?いざという時の為の「電気を大切ね」という体を張ったギャグって訳でもないと(笑)リスク管理についての件の詳細も本書をドゾ。

 マスメディアとソーシャルメディアの比較についての詳細も本書をドゾ。まっこれもその人の立ち位置によって変わるよなぁの世界か?ただ地域に密着した課題については、地方メディアの方に分があるのかと思っていたら、むしろ「地域に摩擦を起こしかねない情報を発信する役割は、地域社会と距離のある全国メディアが担ってきた」そな…地域密着型を目指しますといっても大人の都合はどこまでも、という事ですか?そーですか…

 海外メディア事情的なとこでは本書は東アジアが多い気がするのは気のせいか?なんですが、中韓以外だと次に台湾の話も出てくるのですが、親日国台湾のイメージがあったのですがそれも世代がかわってきているんだなぁと納得な件が「台湾の近代化の開始は日本の植民地時代であり、日本からの影響は今でも強い。政府間は互いに友好、親密な関係が長く、民間レベルでの文化、学術交流なども盛んであった。台湾は親日の国だとよく言われるが、実際は、主な台湾の親日派は植民地時代に育った人々とその子どもたちである。例えば、元総統の李登輝や現在の駐日代表、馮寄台なとどなど。かれらは幼年時代から青年まで日本で教育を受け、その後アメリカへ留学した。しかし、彼らにとって、欧米より日本からの影響が強く、日本に対する理解も深い。台湾民主化以後、彼らが政治リーダー世代となり、自らの日本に対する感情はそのまま台日関係、台日政策にも表れた。ところが、その次の世代は、実際に日本に対する感情は薄かった。前の世代に比べて、にほんの政治や社会、伝統文化より日本のサブカルチャーに大きな興味を持って、留学先も日本より欧米を優先した。それは台湾のマスコミの報道にも影響を与えている」とな…本書によると台湾のマスコミはインパクト勝負、センセーション万歳の報道を旨としていらっさる模様…台湾の潮目はいつもむずかしの世界か…

 対とっこく編の中韓についての詳細は本書をドゾ。いやまぁね、アジアはいつも通常運転ですから…そんなアジアの話の中ではタイのメディアのお話が本書の中では一番ほのぼのとしているかなぁ…一服の清涼剤的な(笑)大変だっ頑張ろうって、その変わらぬ前向きな姿勢に頭下がりまする。あっそれでも中国の記者協会による「中国新聞工作者職業道徳準則」が素晴らしスでございます。どゆのかというと「人民に誠心誠意サービスを提供すること。正しい輿論方向を堅持すること。憲法・法律・紀律を守ること。ニュースの真実性を保つこと。清廉で公正な方法を堅持すること。団体協力の精神を発揚すること」だそー、いや実にアジア的だというより中国的だと、某伊のおっちゃん風に言ってみるテストとか(笑)

 さて、本書はいろんな人の論文が掲載されていますが、ワールドワイドにグローバル系というと第五章が一番視野が広いというか、担当領域が広いよな?例えばルフトハンザの直行便は成田で乗務員おろしませんな話とか…直行便なのにソウル経由にして乗務員がステイするのは日本国外という事にしていたらしー…一応建前上は「機材調達」だそ…まぁ独はメルケル首相が脱原発をすぐに立ち上げたからなぁ(笑)ただ、これもコール元首相なんかが「メルケル首相の政策転換を新聞のインタビューで批判することなどもあり、政府の原発政策の信用は、失墜したのである」というから、独のエネルギー政策も一筋縄ではいかなそーなんだろか?

 海外のメディアの誤報についての詳細も本書をドゾ。いやもー色々ありすぎて何も言えネェ…どこも盛るだけ盛りましたの世界っスよ、姐さん(誰?)で一年たっていくらか下火になってきたと思えば、野田首相の収束宣言きたぁーっでまた再燃…独のパネェさ手加減なしで「この災難が何故止められないかのか」(南ドイツ新聞)、「日本は福島の原発廃墟を安全だとする」(ウェルト)、「福島はまだ収束されていない」(ツァイト)、極め付けは「TEPCOは快適、国民は関係ない」(シュピーゲル)ですかねぇ(笑)日本政府発表が大本営発表と大差ないと諸外国のメディアにも浸透したのはともかく、東電も同じ扱いになっていたのね…さすが独さんおステキすぎる(笑)まぁ東電に関してはNYタイムズの東京支局長によると「東電にしても事故は想定外といわんばかりで新社長も法的な責任は無いと発言し、これは企業広報では極めてまずい。責任逃れではなく、賢明な取組をみせるべき」と言い切っていらっさるしなぁ(笑)でもって、日本国内のデモ、脱原発とかね、国内では報道されないけど、海外ではこれまた報道されていたりするんですね…メディアリテラシーって…

 取りあえず誤報については「グローバル企業においては、風評被害は起きるものと想定し、できるだけ誤解されぬように多言語による情報発信が必要なこと。また誤報と気づいたら根拠をそろえて積極的に火の粉を消す姿勢を持たねばならないと教育された経験がある。この国際コミュニケーション対応のノウハウは、そのまま国に置きかえられるものである」とあるけど、この国の外務省が火消に従事したなんて話はこれまた今まで一度も聞いた事がないんですが、あるんでしょーか?と素朴な疑問が(笑)

 その外務省は「「海外主要メディアの日本関連報道」というサイトを立ち上げている。しかしながら、ごく一部であり更新は煩雑にはされていない。ましてや、誤報に関しての訂正などを外国語で出すことはしていない」とな…本当に必要なんですかなんていっちゃあ駄目だ(笑)

 で、政府、東電ときたら続いて「欧米メディアは日本のメディアの原発報道に関して権力と癒着して真実を報道しなかったと批判している。政府はSPEEDIをワシントンに渡したにもかかわらず、福島には情報を知らせず、マスコミはその事実を知りながら報道せず、米紙の報道が出るまて国内では報道されなかったことなどは批判されている」とな…皆さん原子力村の村人達ですから(笑)

 も一つ欧米か?(死語?)なエビを一つで2004年のワルストロム国連防災担当事務次官補の報告書が至言の嵐…一節たけあげると「被害者や死者の数を数えたり、災害の実態についてのビデオを撮影したり、当局者にインタビューをするだけでなく、大災害がなぜ起きたのか、どうすれば防げたのか、早期警戒体制がなせ機能しないのか、復興のための優先順位の選択について、取材エネルギーを向けるべきだ」とな…けだし名言とはこのことではないかと…

 さて、本書500頁もあるのでいずこの論文も皆それぞれになんですけど、最後に一つあげるとしたら小出五郎氏へのインタビューのとこが一番パネェと思われるのでここだけでもななめ読みの価値ありだと思われでして…「私たちのグループが制作した教育テレビ番組でしたが、原発批判をしたところ永田町方面からクレームがきました。霞ヶ関方面からだったかもしれません。要するにNHK幹部にクレームが届いたのです。当時、民社党という政党がありました。同盟系の政党でした。もとをたどれば電気労連、電力会社の労組が中心です。その系譜は、現在ではおおむね民主党の右派に続いています。その辺りが偏向していると言ってきたわけです」とな…客観、公正、中立じゃなかったんのけ?NHKってか?

 「もう一つは筑波大学です。東京の御茶ノ水女子大の向かい側に東京教育大学がありました。ここには政府に批判的な人たちが多かったのです。例えば教科書裁判の家永三郎さんなどがそうです。非常に革新的なところでした。それで教育大学をつぶして筑波大学にしたといわれています。その機会に反政府的な学者を切り捨てたのです。その後、筑波大学は逆に自民党タカ派であるとか民社党タカ派を押す学者を多数集めたのです。国家主義者といわれる人たちです。そこからいろいろと言ってきたのです。私たちの番組に関しては、筑波大学副学長というFという人物だったと記憶しています。政治学者でした。そのFがNHKの番組はけしからん、出演者が批判者ばかりと言ってきたのです」とな…NHKは客観、公正、中立です(笑)

 「今も昔もNHKはクレームに弱い。クレームの内容ではなく、クレームがあったというだけで萎縮し、自己規制に走る傾向があります」となり、かくて「Fの出演する原発推進の提灯番組を放送する条件で事件は収拾されました」とな…さすが、客観、公正、中立のNHK、そこにしびれるあこがれる(笑)

 しかし、小出氏も黙っていないとテレビが駄目ならネタ本出せばいいじゃないと「原子力は必要か?-アメリカの原子力危険論争」を発刊すると…「「ネタはまだまだあるんだぞ」という気持ちで本を書きました。そしたら逆に敵は沈黙しましたね」って…番組一つで水面下で物凄い攻防戦があった模様…

 ただ、これでもまだ甘かったよーで、原子力村のトップはどこにという質問から氏曰く「まずは「経産省でしょうね。経産省、文部科学省、法務省など。法務省がなせと思うかもしれませんが、裁判所の判断はだいたい推進の立場に寄り、原発に反対していると検察に狙われるということもあるんですよ。福島県知事をしていた佐藤栄佐久さんも、私は狙われた一人と思います。それから国税庁。住民を支援した弁護士に税務調査が入った例があります」とな…ここまで言い切って小出氏は大丈夫なんだろか?と思いつつ、原発の闇は深いってか?さすが50年上のファンタジーは強固って事か?

 その他、諸々興味深いエビ満載ですので、詳細は本書をドゾ。ドゾ。

 目次参照  目次 文系

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