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2013年9月26日 (木)

エバーグリーン。

シェイクスピアのハーブ  熊井明子  誠文堂新光社

 今までそんな気にしていなかったんですが、シェイクスピアの作品の中にこんなに植物が登場しているとは知らなんだ…で、もって、さすがシェイクスピアなのか、植物一つでその場の意味合いが違ってくるとな…有名どこでは、ハムレットのオフィーリアが兄、王、王妃それぞれにブーケを手渡す時、兄にパンジー(無益な恋)で兄をハムレットに見立て、王にフェンネル(こびへつらう人・虚偽)とオダマキ(愚行・浮気)を、王妃にはルー(恩寵・悔恨・善良)を、と狂女は全てを見通しているという事でしょか?実に象徴的に使われている訳だったりして…

 ワンシーンでこれですから、作品全体になると、ドンダケェーの世界が展開している模様…ちなみにシェイクスピアの作品は元ネタがある本歌取りな舞台劇なんですけど、この植物達はシェイクスピアが付け加えたものばかりだそーで、そーするとシェイクスピア、どれだけ植物の知識があったって事ですよねぇ…まぁ、劇の時代設定の時の植物というより、当時の英の植物ばかりというのはご愛嬌というとこでしょか(笑)

 で、まぁシェイクスピア作品の翻訳は数多にありますけど、翻訳の段階で必ずしも正確に訳されているとは限らないという事らしー…400年の昔の事だし、それも英国という異国の植物だし、また舞台の科白という事で観客に一瞬で分かるよーな名前じゃないとヤバイという事もあるらしー…で、本書は実際のとこ、どーよ?という一助の為の本のよな?

 それにしても英は今も昔も緑というか、植物に対する思い入れがパネェ(笑)

 アリス的にハーブ…植物…バーブ系なら朝井さんとか貴島さん辺りになるんだろーか?でもって庭木となると婆ちゃんに軍配が上がりそーだよなぁ?私的にはアリスママの庭なんて、英国庭園というか、ハーブガーデンの一つでも持っていそーだけど?どだろ?

 後は香りという事で比類なきと被るかもなぁ?本書には香木とか、香、薫香、香炉と掲載されています。まぁ和的なそれと違って、香木は家の中で燃やして燻煙、防虫の為的な要素がなきしにもあらずでして、やはり中世、何が怖いってペストだったりするんですよ…効くか効かないかはおいといて信じる事、これ大切です(笑)香も聖書に乳香とあったよーにあちらの方が馴染みがあるみたいだし、薫香も香水の事かと思っているとまだこの時代は一般化していなかったそで、火にくべて香る、いぶる感じでしょか?うーむ?それにしても日本語訳では薫香になっているんですけど、シェイクスピア的には、王の芳香とか香料という意味に使用しているのはともかく、死体を焼く臭いや、娼婦の意味でも使用しているそーで、一言パフュームといっても奥は深いという事か…

 後、香炉の形なんかを見ていると、アラビアンナイト的というより、ローマの昔的な気がするのは気のせいか?

 アリス的に植物というとアルカロイド系じゃないけど毒物としてのソレの意味合いがミステリ的にはとても重要とゆー事で、本書にあるとこではアルコナイト、コロンバイン、ダッフォディル、ヘムロック、マンドレイク、オピアム・ポピー、ワームウッド、ユーとかはいつも雑学データベースにありそーってか(笑)

 実に英的なとこでは薔薇もただのローズではなくて、アポカセリー・ローズ、ムスク・ローズ、ホワイト・ローズ・オブ・ヨーク、エグランタイン、ダマスク・ローズと何種類も掲載されていたりして(笑)さすが薔薇だけで庭できるお国柄は違う…

 シェイクスピア的なとこでは、生誕地のストラドフォードにシェイクスピア・センターがあって、生家とかニュー・プレイスとか、奥さんの実家とか、娘の夫の家とか、母親の実家とか、ちゃんと保存されているんですね…さすがトラストのある国だもの、でしょか(笑)どの家にも草花が咲き乱れているとこがいかにも英国庭園だよなぁ、と(笑)

 本書に掲載されているハーブは、アコナイト、アロウ、ベイ・ツリー、ビルベリー、ブラックベリー、ボックス、ブルーム、バードック、キャラウェイ、カーネーション、キャロブ、シーダーオブレバノン、カモマイル、チェイスト・ツリー、チェリー、クローヴ、コンロバイン、カウスリップ、クラウン・インペリアル、クックー・パイント、ダッフォディル、デイジー、ダーネル、デイト・パーム、アーリー・パープル・オーキッド、エルダー、フェンネル、フィッグ、フラックス、ファーズ、グレープ、ガーリック、ジンジャー、ホーソーン、ヘイゼル、ヘザー、ヘムロック、ハニーサックル、ヒソップ、レディズ・スモック、ラヴェンダー、リーク、レモン、レモンバーム、ライム、マドンナ・リリー、コモン・マロー、マンドレイク、マリーゴールド、メドラー、ミント、マグワート、マルベリー、ブラック・マスタード、マートル、スティンギング・ネットル、ナツメグ、オーク、オート、オリーヴ、パースリ、ペア、ペパー、ピッグ・ナッツ、ピンク、プランティン、ポムグラニト、オピアム・ポピー、プリムローズ、クウィンス、ラッキド・ロビン、ローズ、ルバープ、ロック・サンファイア、ローズマリー、ルー、コモンラッシュ、サフラン、セイヴォリー、シー・ホリー、スウィート・チェスナッツ、スウィート・マージョラム、スウィート・ポテト、スウィート・ヴァイオレット、タイム、シスル、ヴェッチ、イングリッシュ・ウォールナッツ、ワイルド・パンジー、ワイルド・ストロベリー、ウィロー、ワームウッド、イエロー・フラッグ、ユー

 それにしてもこれだけの植物を作品にちりばめたシェイクスピアもパネェけど、これらを抽出、網羅して掲載した著者もパネェ…詳細は本書をドゾ。どの作品に使われていて、どーゆー植物かという事が解説されておりまする…

 目次参照  目次 生物

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