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2013年10月16日 (水)

でも、アンダービッダーの存在があるのですよ(笑)

消えた名画を探して  糸井恵  時事通信社

 絵の話かと思ってみたら、ついでにタイトルに探してとあるからみつけましたの世界かと思ってみたら…微妙に何か違うよな?ある意味カタルシスのない文章という感じ…えっ、ええっ、えええぇーっなノリともでもいおーか(笑)タイトル的にはバブル崩壊とでもつけた方がよかったんじゃなかろーか?と思う位、こー右肩下がりな話が多いよな(笑)何とゆーか1987-90年までのジャパン・マネーで絵画市場席巻しました、その祭りの後はどーだったか?という、ある種美術系の失われた10年の歩みでしょか?ただ、これ日本国内だけで済まない訳で、世界市場的にどよってのもあると(笑)

 で、当たり前だけど投資物件として購入した芸術作品達の行く末というのは厳しいという事ですかねぇ…再びオークションに賭けられて転売した方がまだいい話のよな?ええ、幾ら購入価格の半分以下とか、1/5以下とか、もっと下とかでも…不良債権として差し押さえられて死蔵しているも、まだどこにある分にはいいかもで…何より凄いのは、今でもどれだけの絵画がどれだけ国内にあるのか、誰も知らないというとこと、これまた有名絵画も不良債権で持ち主が判明しない上にどこにあるかこれまた誰も知らないという…かくして、題名に探してとあっても、どこへ?な話に行き着く事もあると…

 と、ホンマでっか?な本当にあった凄い話がズラズラズラーリ並んでいらっさる感じでしょーか?日本人的には読むのが辛いというか、痛い…狂乱のバブル、その後遺症もまた如何に?ですけど、でも美術界全体で、世界的に見てもアレなのが、これまた何ともですかねぇ(笑)

 アリス的に元祖芸術品買い漁り、もといコレクション始めって、神戸出身の松方幸次郎(川崎造船所)でしょか?戦前のセレブは桁が違っていたんですよ、奥さん(誰?)「酒の飲めない松方は、その当時、「地元の神戸で連日連夜繰り返された、船成り金たち」の、金に飽かして酒席で騒ぐ「醜態に反発」し、「同じ金を使うなら、もう少しマシなことをしたい、の思いに駆られた」(「神戸を翔ける 川崎正蔵と松方幸次郎」辻本嘉明)からだそな…まぁ殿方が行き着く先は金か色かですからねぇ…文化に、それも万民に通用する美術にいっただけでも松方の生き方はマシだったと思われですか(笑)

 他にアリス的なとこではダリ繭で、ミナミ無線電機のダリの美術館(秋葉原)ですかねぇ…ダリ宝飾美術館(鎌倉)もかなぁ…どちらも今は無きという事になるそーですが…

 さて、日本にやってきた名画達という事で、ゴッホのひまわり(安田火災)、ピカソのピエレットの婚礼(オートポリス)、ゴッホのガシェ医師の肖像とルノアールのムーラン・ド・ギャレット(大昭和製紙)、ワイエスのレヴィンコレクション(住友銀行・イトマン)etc.とあり、ギャラリー的、会社的にギャラリー・アーバンとトヨタカローラ愛知、トヨタオート中部、イ・アイ・イインターナショナルと日本長期信用銀行、ノンバンクアイチとアスカ・インターナショナル、ギャラリー・青山etc.と名前を聞けばなるほろなぁなお話がいぱーい掲載されています。ええ、バブルの頃は皆さんイケイケで美術品購入していらっさったんですよ、上記のそれらではひまわり以外は皆はじけた話なんですね…他にイトマン事件と安宅産業事件が、また美術館の閉館による収蔵作品の散逸など詳細は本書をドゾ。

 で、バブルの不良債権として残った美術品は、購入時の金額からしたらうかつに売れないモノと化したと…まず担保の担保とかここは一つこれでとかとゆー事で所有者は誰やねん状態が一つ、美術市場が冷え込んでいるので市場に出しても二束三文にもならないのが一つ、また数が数だけに日本の皆さんが一斉に放出したら市場価格は壊滅的打撃を受ける事になるかもが一つ、も一つ、バブル崩壊で日本が持っていたという事はその絵画にとって傷となってしまった事とか、これは売りにくく買いにくい状態に拍車をかけると…「バブル期に日本人買いの対象になったことで、来歴の一部があやふやになっただけでなく、「来歴が汚れた」と考える関係者が少なくない。持ち主がだれであれ、すぐれた美術品であることに変わりはないのに不合理のようだが、コレクターの感情としてそういうものがあるのはいたしかたないらしい」だそ…普段差別差別を連呼している欧米だものってか(笑)かくてオークションなんかの来歴も「個人コレクション 東京」の一言で済ますならまだしも、「現実には、オークション会社によっては、バブル期以降日本人が所有していた部分を省略しているのだ」そな…まさに欧米か(死語?)ですか、そーですか?

 物によっては公立の美術館に収められる話もありまして、そちらの詳細も本書をドゾ。バブルがはじけてつぶれた私設美術館は数あれど、公立関係は予算削減(本当に必要なんですか/笑)でも何とか持ちこたえていらっさる模様…ちなみに死蔵、塩漬け、不良債権、まぁ何とでもとなってしまった美術品の散逸にストップをかけるべく文化庁が法律つくったけど、あんまり役にはたっていない模様…いつもの事かですかねぇ(笑)

 公立系では東京と大阪が対称的でワロタ…都立の現代美術館、赤字だからいらないものは売っぱらえですか、そーですか(笑)年間で出る分が17億円、収入は1億円強となればらしーが、例の何たか銀行に比べたら、ねぇ(笑)まぁ「全然ダメ、買い手がいない」らしーのでコレクションはまだ安泰なんだろか?ですけど(笑)一方、大阪の方はでかいハコモノつくって展示するぜとせっせと美術品集めていたら、バブル崩壊して建物が建たない…ちなみにそんな話は他の自治体にもある模様で…も一つアレな話は名古屋の、名古屋ボストン美術館、作品買うのは大変ならば借りてくればいいじゃないとレンタル美術館乙ですか…何かもー美術館とは何か?って何か?ですか?

 美術品売買というと、有名画商か、オークションかの世界と思われですけど…オークションはサザビーズかクリスティーズが市場の98%を占めているそーで、まさに寡占状態か?しかもこの二つがグルになって談合していたとゆーから…一大スキャンダルに進展したと…ある意味どんな企業でも職種でもある事じゃないかという冷めた目線もあるにはあるにしても「アメリカの司法省がここまで追及の手を緩めず、既に職を辞していた会長の責任まて問うて起訴までしたことには、欧米の美術関係者も一様に驚きの表情を隠せなかった」そな…「美術ビジネスは美術品という特別な価値のあるものを扱う、特別なビジネス」と信じていたそーで、独禁法適用なんてありえへーんの世界観を共有なさっていた模様(笑)つまり、欧米も閉鎖的であったとゆー事ですね、分かります(笑)

 ゴッホのアイリスの場合、豪のセレブがNYのサザビーズで史上最高額で競り落とした時、「購入費の半額を「貸して」いたことが明らかになったのである。オークション会社には、そのための金融部門があるのだ」そな…どゆ事かというと「入札が公の場で行われるということがオークションの信用を保証するものであったはずなのに、その公平な入札の場を提供するはずのオークション会社が、一定の入札者に資金提供をすることは「不公平」ではないのか」とな…どこぞのソレみたいに金さえ出せばダブルミーイングなのは伝統芸能だと思っていたが違ったのか(笑)

 そんなオークション会社ですがかつて「日本市場の閉鎖性を責め、心の狭い日本の業者がどれだけ自分たちを妨害しているかを嘆き、西洋式のオークションが日本に定着することがどれだけ重要であるか語ったものだ。オークションは公正で、だれでも参加でき、正しい方法で落札さえすれば、だれでも欲しい美術品を手にすることができる。落札価格はただちに公表され、だれにも隠すことはできない。こうした方法が日本でも受け入れられるようになれば、市場が透明性を増し、コレクターにとって望ましい形になるだろう」とおっさっていらっさったとな(笑)そんな人達が手数料を談合し、上客には手数料タダまでありえた訳ですね、「市場が閉鎖的なのは日本だけではなかった」となとなとな…

 まぁ何にせよ、西洋絵画が日本に流れるという事は文化摩擦を起こす事になるという事ですね…名画を持つにはそれなりのふるまいとわきまえ、よーは格がなくっちゃねが欧米の本音である事がよく分かったというべきか?もともと買い漁りに好意的でなかっただけにあちらのメディアは日本たたきの機会をずっと窺ってきたし、ずっと叩いてくるんですね(笑)一例としては「日本の美術買いの成り金パワー」(@WSJ)とか出していたり…

 ちなみにゴッホとルノワールを購入した日本人実業家の自分が死んだら絵を棺桶にいれて発言は、日本的にはジョークで通っても、欧米は額面通りに、多分わざと、とりあげて空前の大騒動に発展しちゃったりしているんですよ…ロンドンとパリの美術品関係者は激怒、仏の美術館長官は「発言の真意を調査すると言い出す始末」、新聞にも勿論掲載されるし、スイスでは「黄禍」と表現して購入者は勿論、日本人全般を非難したとか…

 すぐに訂正のコメントを流したけど、勿論そんなの関係ねぇ…「棺桶発言は、美術品に対する日本人の態度を示すものとして、現在に至るまで、バブル経済時代の日本人の買い物のしかたを揶揄する際に、世界中のメディアで、繰り返し繰り返し、引用されることになる」そな…名画を持つものは紳士である事を常に求めれらているという事ですね、分かります(笑)

 かくて著者曰く「私自身のことでいえば、その騒ぎで初めて、遅ればせながら気がついた。どれほど、ヨーロッパが、そしてアメリカが、美術品をパブルのカネに飽かして「買いあさった」日本人を憎み、それらの美術品を取り戻したがっているかということに」という事になる訳ですよ、おそーさん(誰?)その国の文化財やシンボル、プライドはね、迂闊に手を出したら火傷すると…

 ちなみにオークション会社の元社員曰く「アメリカ人の売り手のうち「少なくとも二人が、日本人には作品を落札させないということを契約の条件のひとつにしたがった」」そな…「「おそらく人種差別にもとづく、フランス人がフランスで描いた絵はどうしてか、日本よりはアメリカにあるべきだという考え」が、欧米にはあるのだと言う」とな…他人の差別には厳しいけど、自分の差別には甘いですってか(笑)

 また不良債権絵画とか、アートとか、死蔵とか、塩漬けとかにも「欧米のマスコミが「日本では重要な美術品を倉庫に放り込み、山積みしてある」といった報道をし、まさにピカソやルノワールがガラクタ同然の扱いでほこりをかぶっているかのように見られたことがある」って…ちなみに「美術品保管用に湿度(60%)や温度(摂氏15度)の調整がしてあり、消火装置なども完備、防火システムもついた厳然とした倉庫にしまってある」けど、そんなの関係ねぇー(死語?)ってか…何かもー坊主憎けりゃ袈裟まで憎いの世界かなと(笑)

 そんな中で持つ事は「当時日本の報道に、日本にこのような名作が残っていることを快く思わない気持ちが欧米の専門家の一部にあるのではないか、とするものがあった」とな…更に持ち続ける事は「名作の持ち主としての品格に欠けると世界中で報道されて批判を浴びるし、贋作ではないかという疑いと戦わなくてならない」とな、更にナチスによる略奪された美術品の一部だったりしたら、持ち主の子孫と返還訴訟まであるかもの世界なんですね…

 生半可な覚悟では名画は購入できないし、維持する事も出来ないという事らしー…他にはエビ満載ですので、詳細は本書をドゾ。美術一つとっても、事件がこんなにいぱーいあったんですねぇ(笑)

 目次参照  目次 文化・芸術

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