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2013年10月29日 (火)

公平、水平、垂直、直線?

美術史  ダナ・アーノルド  岩波書店

 一冊でわかるシリーズの一巻だと思われなんですけど、美術史…何か漠然としたイメージしか持ってなくてどんなもんか?と手に取ってみたら…己の頭の出来が悪いのか、文章は平易で分かり易い表現なのに、頭に何も入ってこない系でした…この感覚、何かに似ていると思ったら、コレ教科書読んだ時のソレだわと…冒頭の著者のやる気や意気込みは買うんだけど、何か全体的にこぎれいにまとまった感じのよーな?こー言ったらアレだけど、芸術系は尖がってナンボというか、もっと自由というか、個性的であっていいと思うんだが?そーでもないのか?まぁ美術は美術でも、美術史だし…史とついた以上きちんとせねばの世界なのかなぁ?

 さて、「伝統的美術史学の諸方法は時代と様式を強調し、西洋の美術的生産物に焦点を絞っている」のが普通っぽいです。ちなみに「本書は美術を見、それについて書くためのそうした伝統的な方法に挑戦する」スタンスらしーです。成程、貴方とは違うんですなんですね、分かります(笑)

 ある意味偏りの無い系になるのかなぁ?作品を見る時、自分の好きな作品を見るのじゃもあるし、また作品の美学的価値を基礎としてその作品を批評するのじゃもあると…どっちのあるのじゃ、とそゆ事らしー(笑)

 アリス的に美術系というと、やはり天農画伯の出番か?一応、美大に行ったはずなのでアマノンも美術史辺りは基礎よ、基礎の世界なんですかねぇ?そんなアマノンに訊いてみたいのは、美術史学とは、様式なのか?画家の伝記系なのか?どっちとか(笑)また、芸術作品とはどの範疇を指すのか?も問題か?昔は高級芸術だったけど、時代と共に変わっているじゃんとゆー話もあるし、後はやはり、美術の世界、もしくは視点というのが、西洋、ヨーロッパ視点である事ですかねぇ…言い方を変えると「西洋の観念にもとづき、男性の支配する社会や文化が作品を読み、見ることを望んだ価値観に重点を置いて書かれてきた」とゆー何かもーブルータス、御前もかの世界が美術史の流れなんですよ、奥さん(誰?)

 さて、美術史家としてはいろんな人が登場してきます。例えば、プリニウス、ジョルジョ・ヴァザーリ、エルンスト・ゴンブリッチ、ヨハン・ヨアヒム・ヴィンゲルマン、クレメント・グリーンバーグ、グリセルダ・ポロック、リンダ・ノックリン、アレクサンダー・ゴットリーブ・バウムガルデンetc.が出て来て自説を展開していらっさいます、付け加えてミシェル・フーコーの「作者とは何か?」とか精神分析からとか…詳細は本書をドゾ。

 まぁ西洋至上主義というのは今も昔もアレですが、美術的なとこでも「アフリカや中国の美術はともに-西欧の美術よりはるかに長い-およそ5000年もさかのぼる歴史を有している」という現実的に見ろよの潮流がきている感じかなぁ?プリミティヴ・アートのと関係と影響なんかについての詳細も本書をドゾですが、「奴隷制とアフリカ系アメリカ芸術」についても本書をドゾ。米の芸術もいろなんとこから影響されているという事ですかねぇ…

 その米ですが、今では世界的美術館がところせましとある印象なんですけど、私立美術館のソレはともかく、公立(国立)の美術館の創設って1937年が最初とは知らなんだ…意外や国有的なソレってなかったのか?まぁ何かにつけ公のものが増えると税金が上がると反対する国民性は変わらずなんでしょか?

 市民に芸術を、というのでは仏革命万歳って事でルーヴル美術館がその始まりらしーんですが、「貧困階級の市民がルーヴル美術館を訪れることはほとんどなかったし、鑑賞しているものに対する彼らの知識の欠如、視覚作品に対して適切に反応を示す能力のなさは中流階級の「兄弟たち」によって非難されていたのである」とな…いやまぁ何とゆーか、芸術の道も階級闘争か…まぁ「大英博物館による高級芸術-絵画や彫刻-の拡大しつづけるコレクションは、イギリスの勇敢さと世界支配の広さを想起させるものとして陳列された」そーですから、上も下も何だかなぁ、ですか、そーですか(笑)

 それにしても近代美術館の個人スペース展示みたいなのも「美術館においてもまた何種の「ヒーロー」崇拝が健在なのである」からきていると知らなんだ…単に分かり易いとかゆーのではなかったのか(笑)

 様式的なそれも詳細は本書をドゾかなぁ?蘭の写実主義とか、伊のルネサンス美術とか、その変遷のまた芸術なりでしょか(笑)時間が流れてそれはポップアートにまで続き、今となるとコンピューターゲームまで入るみたいだからパネェ(笑)

 時代的な流れ的なとこではその技法も関係する訳で、昔のテンペラ画から油彩画、彫刻などについても詳細は本書をドゾ。それにしてもテンペラ画って今でもギリシア正教会は使っていらっさるのか…これまた伝統ってパネェ…

 さて、本書は豆知識も満載でそれこそ各所色々あるんですが、私的に一番おろろいたのは画家とパトロンの間で交わされたという契約書の話…よーは昔は画材が物凄く高価だったから、その契約書には「金や半貴石を原料とした絵の具をどれだけ使うかを言明した文章が見られるからである」だそー、それも「しばしば」ですからねぇ…絵画の貴重性というか、高級性が分かろうというものか?

 美術って何?が本書的に一番の遡求点になると思うんだけど、それは一口に言うは難しでして、あれこれ検討していますの世界なのかなと…「美がなければ、美術は過去への通路や足がかりにすぎず、過去の社会的、政治的、心理学的、または記号論的状況を調査研究するための視覚的道具に過ぎなくなる」というのは言いえて妙か?美術とは切り離されているよーで、切り離されていない世界って事でしょか?

 さて、アリス的に本書でこれまたなるほろなぁと思わされたとこは、ジェンダーのとこでして、海奈良の朝井さんを前にした准教授の科白を思い出させる気がするのは気のせいか?「女は創造力に欠け、役立つものはなにももたず、芸術の動きに影響力をもたないものとして否定的に表現する。女を否定するためには、逆説的だが、女を認める必要がある。つまり、美術史が女に言及するのは、女を特定カテゴリーに分離し、隔離し、周辺に追いやるためである。(このことは):芸術という文化の営みにおいて男性がヘゲモニーを確立する際の重要素の一つであることがわかった」(@グリセルダ・ポロック、ロジカ・パーカー「女、アート、イデオロギー」)米、パネェという事ですかねぇ…美術界も男性社会、男性視点、男性価値観がメインストリームという事ですか、そーですか(笑)も一つここで言うと、この男性が、白人男性というとこなんだな(笑)

 それでなのかは知らないけれど、美術館などで女性が主題の取りまとめなんかについて「女性が美術館のなかに収まるには裸体でなければならなかった」とな…よーはヌードおけ、女性芸術家はパスみたいな話らしー…つまり「男性の芸術家やパトロンたちが女性裸体像を好むこと、それでいて美術史の歴史叙述においては女性芸術家が不在であることを承認してしまうのであろうか」とな…時は21世紀、さて、げいじつの明日はどっちだ?ってか(笑)

 他にも色々エビ満載ですので詳細は本書をドゾ。

 目次参照  目次 文化・芸術

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