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2013年12月13日 (金)

人間は恵まれていなければ悩み、恵まれていれば退屈する(笑)

再び男たちへ  塩野七生  文芸春秋

 サブタイトルが、フツウであることに満足できなくなった男のための63章なんですが、前回の男たちへの第二弾の本だと思われなんですけど、うーん、解説にもあったのですが、前回はフツウの、いわば市井の殿方に一筆申し上げ候な世界だったとすると、本書は、上に立つ男達へな要素が濃いよーな?所謂、政治、歴史、世界といったものを中心にして、男とは、エリートとは何ぞやですかねぇ…

 エリートというと日本ではどーも今一イメージが良いとは言えないよーな気がしないでもないですけど、ここでのエリートとはノブリス・オブリージェな人達でしょーか?エリート故の特権もあるけど、それだからこそ義務も責務もあっていざとなったら遂行しなければならない人達という重さがあるんですよね…日本で言うセレブの軽さじゃないんですよ(笑)

 本書的に言うと「ノーブレス・オブリージェの基本は、体を張ることであると考えている」とな、具体的に言うと「武力をもって敵から味方を守ること、である」とな、総じてどゆ事と言うと「エリートは、他の人びとより優れた資質や社会的立場を占めているから尊敬されるのではない。その資質や地位を活用して、それをもっていない人びとを守るから敬意を払われるのである」とな…

 結局、これはいざという時、頼りになる人って事でしょか?なるほろ、日本にはエリートがいないと言われても仕方ないって事ですか?そーですか(笑)

 アリス的にこの手のエッセイは、うーん、同じ作家目線で見るとどだろ?アリス自身も殿方だけど、アリスの基準とするというか、想定する男性像って、どーも准教授じゃね?な気が…それで比較されても、あの人規格外ですから(笑)これで一番わりをくっているのが、森下すわんかなぁ?イケメンのはずなのに、将来有望のはずなのに、どこぞでの描写は容赦なかったよーな記憶が…他にもというなら赤星とかね(笑)自称いい男のはずなんですが、アリスには通用しなかったと(笑)まぁ准教授の方は多々ある美点さえも凌駕するあの性格ですから(笑)屈折率が、ねぇ(笑)

 世界は理性でも、善意でもまとも動いてはくれんぜよ、の世界らしいので…「誰とでも「話せばわかる」などとは夢見なかったイギリスのエリートたちからは、「執事」をはじめとして、いまだに学ぶことが多いような気がする」とな…ある意味、英という国はリアリストだよなぁと、それもスーパーがつく現実主義者ですかねぇ…己の手が黒い、もしくは灰色の世界に突っ込んでいる事を熟知している人達だよなぁ…だからこその三枚舌外交か(笑)

 まぁだからと言って、トップは黒くてもオケよという訳ではなくて、「平時のリーダーは、人びとの生存に対して責任をもたないですむだけ、人びとが指導者にもって欲しいと考える性質をもち合わせていると見せかける配慮ぐらいは必要ではないか」という事ですかねぇ…最近はどこも配慮忘れている気がしないでもないけど、むしろメッキが剥がれた状態で開き直っているとこ多しな気がするのは気のせい(笑)

 何にせよ国を動かすのは人で、その人がいない事には話しにならないというのは確かな事のよーです。でも時に、その英雄が不正をなした場合、どーするか?600年前のヴェネツィアの場合、「人材というものは、これ以後生まれないのではないかと恐れているかぎり生まれないものであり、反対に、そのような心配にわずらわされずに断固とした処置を決行する国家では、生まれてくるものであります」とな…かくしてその後も人材を輩出する事になると…聖域なき何たらはこーゆー事を言うのではなかろーか(笑)

 とまぁ、本書は多岐にわたってハーヘーホーなお話がいぱーいあります。過去のローマやヴェネツィアやフィレンツェの話しもハハァーと頭下がるんですけど、現代の伊の政治というか、国の運営?もなるほろ伊な世界が満載で凄いわぁ(笑)こーゆーのを読むと何で新聞の海外特派員の記事が、どーでもいい事ばかりで、しかも全く面白くない記事ばかりなのか?悩むわぁー(棒)同じものを見て、暮らしているはずなのに…

 知らない系でいけばウィーンにあるという難民収容所の件は、今はどーなっているんだろーと思わずにはいられないよな?ちなみにこれ当時の東から西への難民じゃないんですよ…東から西に亡命して来た人達が再び東に帰国したいという難民なんです…バラ色の社会なんて、どこにあるんだぁーっ?の世界ですかねぇ…

 とあげていったらキリがないので最後に一つだけ(笑)帰国子女のいう章での話しなんですが、著者の息子さんが英語学習の為に毎夏一ヶ月英の学校に寄宿してるらしく、帰宅してからのその息子さんの感想、「日本で知っている日本人の子はボク好きだけど、イギリスのコレッジォで会う日本人の子は嫌いだ」とな…少年の主張でしょーか?

 で、この理由というのが、日本人同士で固まって他の生徒と付き合わないのが一つ、も一つが「外国人の悪口ばかり言ってる」だそー…日本語で言う分にはばれないと思っているとな…

 著者も言っているけど、日本在住で外に出た事がなくて、いきなり英国、英語オンリー、異国の生活だぜでやってけるか?というと、そりゃ最初は自国民同士で固まる事も心情的には分かるわぁーな世界か?と…しかし、この語学学校にやって来る日本人の少年少女の殆どの現住所が「ヨーロッパだったのである」とな…

 「外国に住んでいながら外国と外国人を理解できた子と、それができなかった子」の差はどこからくるのか?に続いて著者はそれはその子供達の能力によるものでなくて、親だろと断じている。所謂、海外駐在員達とは何ぞや?ですか?一昔前であれば海外に派遣されるというだけでエリート、出世街道まっしぐらのはずだったとな…だが、しかし、昨今の日本では「海外体験が出世につながりにくくなりつつつある」となとな…ホンマでっかぁー(笑)

 となれば、視線は現地ではなくて日本に向けられるのが必定って事ですかねぇ…よーは海外勤務はドサ周り、都落ち的意味合いになってしまったって事でしょか?「この結果は明らかだ。報われること不確かなオフィスでの苦労は、家庭にもどってからの不満として噴き出し、それを子供たちが自然に耳にしてしまうことで、彼らの外国人観が養われてしまうのである」とな…何の為に更に英国までの英語学習?日本国内で有利になるからなんだろか?

 顔はどちらに向いているか?は大切だよなぁ…相互にどか?とゆー事ですかねぇ…逆に日本では外国人受け入れ自由化もあると…じゃ、外に行っている日本人は?という話しになるのか?「自国の人材の活用を忘れたのでは、元も子もなくなるのではないか」ですかねぇ…適材適所って実行するとなると、これまた、ですけど…

 ちなみに著者は「海外経験が本物であるかどうかは、語学力とは必ずしも正比例の関係にはないこともつけ加えておくべきだろう。語学力は実に重要だ。だが、決定的要因となるほどは重要ではない。かつての日本で英語をしゃべれた者が、必ずしも本物ではなかったのと同じように」とまとめていらっさります。

 行き着く先は、本物、真贋なんですかねぇ…違いが分かるというより、中身がある人という事か?語学力なら判定は簡単だけど、中身がある人をという教育というか、人材育成って難しいなぁと思うけど?どだろ?テストを見るまでもなく、親も教師も簡単な方に流れいっているからなぁ(笑)ああ、企業も政府もか(笑)

 他にもたくさん興味深いエピ、例えば「スキピオ以後のローマに起こった実力主義の市民権獲得を、「ハンニバルの復讐」」と言うとかあるので詳細は本書をドゾドゾ。一番秀逸というか、日本人総反省的なとこでは「真の政治感覚をもつ政党など一つとして存在しない状況下では、有権者の判断力は具体的に判断可能なことにしか発揮されないからである」に尽きるよな(笑)予言ってあるんですよ、おぞーさんってか(笑)

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