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2013年12月27日 (金)

天然の無常…

宗教を知る人間を知る  河合隼雄・加賀乙彦・山折哲雄・合庭惇  講談社

 年末なので煩悩を振り払うには鐘ついているだけじゃアレかしらと手に取ってみたら…宗教、そんな甘くないぜよの世界か…近代化、現代化、合理化もしくは自然科学によって、神は死んだじゃないけど、宗教は縮小傾向というか、旗色悪いんじゃね?となるかもしれないけど、でも人がいる限り宗教はあり続けると…それは人が合理化で割り切れるものではないからだとゆーお話でしょーか?

 現代の金こそ全ての世界でもお金で解決しない事があると…それが死じゃないのか?と、そこをフォローしているのが、宗教、信仰というものであったとな…ある種これはメメントモリの本なのか?物理的には例えば出血多量とかカルテ的見解があったとしても、近親者からすれば何故死んだ?という疑問はぬぐえない訳で、そこに理由を見出さない限り心の平安はないんですよね…答えのない問いにぶつかった時、人は宗教に走るという事なんでしょか?この辺りも意味深だよなぁ…

 「世界中にはいろいろな宗教があり、その成立にはそれぞれの経過があります。しかし、いずれの宗教においても、自分とのかかわりにおいて世界を見、自分自身の「死」をどのように受けとめるか、ということが重要な課題であり、その答えを提供してくれるという点で、すべて共通であると思います。宗教によってこそ、人間は「私の死」ということを受けとめることができると思います」(@河合)三人称の死は科学や文明がクリアしても、二人称の死、一人称の死は無理ポという事ですかねぇ…客観性では世界は救えても自分は救えないとか(笑)

 アリス的には、宗教…一番身近なのが英都でしょか?一応、あそこプロテスタント系の大学だよね…まぁアリスはともかく、どーみても神様なんて信じていなそーな准教授が奉職しているという点だけでもあの学校は凄い(笑)

 でアリス的というと、二人共通の癖の理解理解のとこでしょか(笑)本書では理解と納得が概念として出てきますが、「「理解」は頭でするものですが、「納得」は身体性を帯びた表現で、もっと明快なのは、「腑に落ちる」とか「腑に落ちない」(@河合)という言葉です」とは言われてみればその通り(笑)理路整然とした話を聞いても、どこか納得いかない、腑に落ちない時「私たちはなかなかそれに従おうとはしません」(@河合)とな(笑)

 さて、宗教については世界的に見て「日本人の宗教に対する感じ方、考え方はきわめて特殊だということです」(@河合)だそな…薄々そんな気はしていたが、やはりそーだったのかぁーっでしょか(笑)21世紀の今時にでも、相変わらず太陽拝んだり、ご神木とかいって木を拝んだり、日常に普通になじんでいるからなぁ…「それを見た西洋人に対して、「この木に神霊が宿っている」などと説明しても、とうてい理解してもらえないでしょう」(@河合)…既に納得の前の理解の段階でコレなんですよ、おぞーさん(笑)

 一神教の宗教では神の存在が明確だし、神と人間の関係性もこれまた明確だし、神の戒めもとても明確なんですと…だから「それを言語化するのも比較的容易です」(@河合)とな…しかーし、「日本の場合、神の領域と人間の領域がはっきり分離されてはいません」(@河合)日常のいたるところに神仏ありですかねぇ…ちなみに手を合わせていただきますも宗教行為なら、お茶を飲むのも宗教行為…そー考えるとおはようからおやすみまで、あると思いますの世界か?知らずにやってる日本人って…

 どゆ事かというと「日本人は、一つの教義とかコンセプトとかではなく、全体的な調和の中で生きています。そして、そこにこそ日本人の宗教性の本質がひそんでいます。毎日の行為の中に宗教性がずいぶんと入っており、無意識に宗教行為をしているのです。そうした伝統をそのまま保持してきたという、世界的にも非常に珍しい民族なのです」(@河合)これがよく言う日本の常識は世界の非常識って奴なのか(笑)むしろ、貴方とは違うんですですか(笑)

 更に変は続くよ、どこまでも(笑)日本って国は「自然教を維持しながら近代化されてきたという点です」(@河合)をやっちゃったと…共存共栄が基本ポリシーですってか(笑)明治は遠くになりにけりといっても、続いているものは続いているんですよねぇ…何のかんのと言いながら日本には伝家の宝刀「あいまいさ」がございますから(笑)ただ、河合先生の論の末尾ではこれからはそのあいまいさもどこまで機能するかはわからないよと、その為にもマジで宗教、日本としての、日本人としての宗教を考えてなきゃ?とまとめられていますが…

 さて、他の方の論もそれぞれアレなので詳細は本書をドゾ。加賀先生なんかは犯罪心理学の先生でもあった訳でその辺りは准教授と接点あるのか?

 日本人的宗教のあり方では「日本の仏教では、座禅、禅定というものが非常に重視されますが、これは人間の心をいかに浄化するかが重要な課題とされていて、そのための修行だったのです」(@山折)とな…仏教では身体一致を目指していたとな…まぁそれはともかく日本のユニークなとこはそゆのが入ってきても「神道感覚が否定されることはありませんでした」(@山折)そな…何でもありが日本のいい加減、もといいいところですから(笑)

 さてさて、日本だけでなく外の世界についても幾つか出てきますが、NZ運輸省、IT化でリストラ敢行して数百人いた職員が、2、30人に削減したとは知らなんだ…行政改革もこの位断行してくれると分かりやすいのになぁ(笑)後、欧州人からみたら日本の死生観も「「日本人は死んでも生まれ変わるんだから、うらやましい。おれは地獄へ行くよりしようがない」といわれました」(@加賀)とかあって、それに河合先生も相槌打ってたり…多分キリスト教徒と思われですけど、最後の審判で天国と地獄の二択な未来となるとそゆ発想にもなってしまうのか?宗教って救いの世界かと思っていたんですが?甘かった?

 甘いのか?辛いのか?で「異教徒を殺してはいけないといったのは、世界中探しても、日本の平和憲法しかないのではないですか」(@加賀)で、「だから、逆にいえば、世界であれほど理解されないものもない」(@河合)って…いやぁー…ここでも理解理解か(笑)納得までの道のりは果てしなく遠い(エコー付)ってか(笑)でも更に河合先生は突っ込むんだぜ、「いままでで一番の大量殺人は、「正義」の名で行われているものです。悪い人間がやる殺人は、せいぜい一人か二人を殺しているだけ。「悪い殺人」はちょっとしか殺さない。「いい殺人」というのがむちゃくちゃころすんだから」って…まぁ世の中大量殺人とか、乱射事件とかありますけど、広島長崎に比べたら…更に更に「「聖戦」という言い方をするからには、背後に宗教が動いているわけでしょう」…殺しの正統性って…准教授の意見も聞いてみたい今日この頃ってか…

 とまぁ、歴史を考える、現代を考えると宗教から目をそらすのはむつかしーって事なんでしょか?とゆー訳で詳細は本書をドゾ。ドゾ。ドゾ。

 最後にある意味とてもシリアスでシビアな本なので、本書的にユニークというか、人間だものと微苦笑を誘ったとこを一つ…「エリコから先、さらにヨルダン川沿いにガラリヤ湖のほとりへ行くと、湖には魚もいるし、森もあってじつに緑豊かなところです」(@加賀)と、何か砂漠のイメージでいたら意外や意外、「向こうには青々とした緑が横たわって」いらっさるとな…で、そーだったのかぁーっと思って読み進んでいったら「ガラリヤ湖の周辺の景観も、多少に緑はありますが、その周辺は一望千里、やはり砂漠でした。ヨルダン川の両岸もずっと砂漠の連続。エルサレムに入り、オリーブの丘に上って眺めると、眼下に廃墟の上につくられた聖都か広がっているという感じでした。その砂漠的な景観が圧倒的に迫ってきます」(@山折)とあるんですね…

 いえね、コレどちらが正しいというより、どちらも正しいのでしょねぇ…客観がどーのという世界ではなくて、人は景観を眺める時、主観で見ているのだなぁと妙に納得しますた(笑)これはもー是非一度おのれの眼で見てみたいものよのぉガラリヤ湖とヨルダン川(笑)それにしても季節的なものもあったんでしょかねぇ?

 目次参照  目次 文化・芸術

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