« 速さと美しさ(笑) | トップページ | 善は変数だが、悪は常数である(笑) »

2014年1月 7日 (火)

人間にとって普遍的な真実を含んでいるか?

イメージを読む  若桑みどり  筑摩書房

 サブタイトルが、美術史入門なんですが、四回に渡る集中講義のまとめ的な本でしょか?世界的に有名な絵画4点を上げて、絵画とは何ぞや?美術とは何ぞや?社会とは何ぞや?時代とは何ぞや?etc.という迷宮へのお誘いでしょか?

 結局これは「先生は気の毒なんですね。芸術なんてあんなに役に立たないものを研究しているのですから」(千葉大、工学部、男子学生談)への答えですかねぇ?世間一般のイメージとも言うでしょか?美術なんて、社会にとってはお飾りじゃけん、の世界…

 取り上げられている絵画は、システィーナ礼拝堂の天井画(ミケランジェロ)、モナ・リザ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)、メランコリアⅠ(デューラー)、テンペスタ(ジュルジョーネ)とこれまた美術の教科書には必ず載っていそーな超有名どこがババンとな(笑)

 で、これを今更鑑賞?何言ってけつかるねんの世界か?ところが、これを見てというより、表題通り読む、ひも解いてゆくと、ミステリーってか(笑)まさに謎が謎呼ぶ、迷宮へようこそとな…まさに己の教養が試される時かも?

 アリス的に美術…美術史…やはりプロのご判断に仰いだ方がいいんでしょーか?の天農画伯の出番でしょーか?美大でおべんきょしてるはずだし?ちなみに著者によると「私の知っているイタリアの中学・高校では美術史は必修である」そーで、ところ変わればしな変わるなんでしょか?さすが、ルネサンス発祥の地イタリア(笑)ちなみに美術史は「文化人類学や考古学や歴史学や宗教学や神話学や文献学や、その他もろもろの学問と結びついています」とな…で、何を研究しているかと言えば、イメージだよという事なもし…目に見えるもの、「人類の視覚的なメディアを用いた創造行為の研究」なんだそー…所謂、美術品だけじゃくて、写真とか映画とかもそーなのだそー…マンガとかアニメも入るのだろーか?建築とか、庭園とか、もしかして紙芝居とか?生け花とか?

 よーは言葉以外の表現を読み解こうという事なんでしょか?うーん…取りあえず、美術に戻って、絵画を描いた画家もその絵にこめたメッセージがあるとな…でもって画家は時代や文化や思想といった環境から大なり小なり影響を受けているとゆー話…時代ならば様式というものがあるよねぇー、ルネサンスとか、マニエリスムとか、バロックとか…他に「人類の総合的な歴史のなかに芸術を関連づける方法のことを、図像解釈学」と、更に「表現されている個々の図像の主題と意味を解明する方法」のことはを図像学というそな、それぞれ詳細については本書をドゾ。アプローチは多角的にという事でしょか?

 色々な角度で見てみましょーな芸術作品達ですけど、どれにしたところで「いままでだれひとりその真実を見抜いた人はいないのです」に帰着するよーな?有名作品であればあるだけ、星の数程解釈があるとゆー事ですか?そーですか(笑)かなぁ…結局見る人によって、見えてくるものが違い、想起するものが違い、想定するものが違うって事でしょかねぇ?で、この謎に揺さぶられるというか、揺さぶりの大きい、多いものが名作になっていくのかなぁ?何たって、永遠の謎な訳だし(笑)本書に掲載されている作品の解釈についての詳細は本書をドゾ。成程、昔から喧々諤々、マジぱねぇの世界です(笑)

 ただ、昔の作品はそれこそ秘めているものが物凄いというか、まさにガリレオの世界、真実を口にする者は…の世界で、それがまさか現代にも続いているとは知らなんだ…システィーナ礼拝堂の天井画のノアの洪水についての解釈の王道達はともかく、著者の解釈がすざまじい…沈みゆくのはバチカンだとは普通カトリックの人は言えないよねぇ…詳細は本書をドゾですが、この説を表明したところ「ある友人は、そういう学説は発表しないほうが無難だ」と忠告した位だそで…現代でもそーなのか?とおろろかされまする…宗教ェ…

 それにしてもルネサンスはこあい世界じゃまいか?その後マニエリスムになりますけど、何にしても本書、ミケランジェロにしても、レオナルドにしても、デューラーにしても、ジョルジョーネににしても、15.16世紀の人達でして…何とゆーか、ヨーロッパ絵画史的にも綺羅星のごとくの時代だったんじゃあるまいか?そして、デューラー以外は伊人だというとこにこれまたルネッサンスぅーっな香が(笑)伊の文化度ってパネェ…さすがローマ帝国の末裔、腐っても鯛なのか(笑)

 そして他の三作品と比べて、まぁタイトルもメランコリアですから明るくなる訳がないんですけど、デューラーのそれはやはり独人、ゲルマンだぜよの世界かなぁ?ジョルジョーネの方はベストでアラサーで亡くなっていらっさって、未完の絵をティツィアーノが仕上げていたりするとゆー…そんなジョルジョーネですが、本書に取り上げられているテンペスタは「歴史上もっとも「解釈」の多い作品になってしまいました」とゆーいわくいんねんつき(笑)

 どゆ事がというと、まず主題が分からんとゆー…ちなみに解釈は30以上あるとゆー…これまた詳細は本書をドゾですけど、豆知識的はテンペスタ、伊語で嵐の意だそーですが、これ運命の意もあるそーで、嵐と運命が同じ単語なんて、なんて伊的(笑)

 とまぁ、一つの絵を前にしてああだこうだと議論百出、ええじゃないか、ええじゃないかですけど、こゆの必ずつきものの反論「画家はそんなむずかしいことを考えて描いたのじゃない。かりにそうだったとしても、絵を理解するには、ただきれいだ、好きだだけでたくさんだ」ってあるんですねぇ(笑)とはいえ、19世紀に入るまで画家はメッセージ性の高い絵画を描いていたのが本当のとこらしー…ただ、見えたものを描くというのが印象派以降という事か?(勿論異論はありまするの世界ですので、これまた詳細は本書をドゾ)

 絵は画家の目線で世界を見たものが描かれていて、それを見る人もイメージを喚起して、意味を引き出すと…絵画鑑賞ってある意味共同作業だったのか?うーん…たかが一枚の絵なんですけどね、その奥行をどこまで見れるか?または掘り下げられるか?は個人の能力次第という事なんでしょか?

 他にというと本書の至言は「人間は美しい環境を自分で作りだすまれな動物でした」とか、「芸術とは、はっきりいいますが、作るにせよ、享受するにせよ、きわめて思想的なことなのです」とか、「みなさんもリポートを出すとき、大胆な仮説を書いてください。まだわかっていないことばかりなのです」とか、あるんですけど、一番のそれは「傲慢な大学教師がいたら、警戒してください。未知のことがこんなにも多い学問にたずさわっている人間ならば、謙虚であるのが当然なのです」かなぁ…謙虚な大学教師…准教授に訊いてみよー(笑)

 それにしても、こんな授業受けてみたかぁー…本だけでも面白過ぎる(笑)大学の授業ってたいていお経のよーなものだと思ってますた(笑)うん、世界は広いなぁ(笑)

 目次参照  目次 文化・芸術

|

« 速さと美しさ(笑) | トップページ | 善は変数だが、悪は常数である(笑) »

文化・芸術」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 人間にとって普遍的な真実を含んでいるか?:

« 速さと美しさ(笑) | トップページ | 善は変数だが、悪は常数である(笑) »