« ライン川とドナウ川? | トップページ | 商売繁盛、金持って来ぉーい(笑) »

2014年1月25日 (土)

働いても労働者、働かなくても労働者?

ロシアは今日も荒れ模様  米原万里  講談社

 何を今更の本なんですが、成程ロシア、ロシア人な世界かなぁ?ロシアとは何ぞや?というと、やはりウォトカの国の人だものの認識でFA?なんだろか(笑)そんなに酒好きなのか?について色々と例証が提示されているんですけど、その中でも著者の学友だった「亡命ギリシア人の娘リッツァ」「ルーマニア生まれのチョコスロバキア育ちで、今はドイツのフランクフルト市近くで開業している医師」の証言が秀逸かなぁ?

 何故故国に帰らず独にいるのか?に「ギリシャでは、女を人間扱いしてくれないからよ。それに、子どもをメチャクチャ可愛がるのはいいけれど、犬猫など動物に対する嗜虐性にはついていけなかった」とな…ギリシアって男女差別が激しいのはともかく、ペット好きかと思っていたらそんな裏があったんですか?

 で、じゃ独に満足してるのか?に「ぜんぜん。ここはお金が万能の社会よ。犬猫を大事にするのはいいけど、子どもの扱いが犬猫並みってのが不思議ね」って、独って確かペットに対する法律も充実していた気がするけど、子供関係はアレなのか?ギムナジウムとかある世界のはずだけど?

 ちなみにリッツァ医師曰くスロバキアで暮らしたいとな…「スロバキア人は温かみのある思いやりのある人が多い。結婚するならスロバキア人が理想的ね」となるそーな…そーだったのか?スロバキア?ちなみにチェコ人は「知的で物静かなところがスグレモノだけど、人間関係でもいつでも計算しているようなところがあるから気が休まらないそうよ」だそな…そーだったのか?チェコ?「チェコ人は半分ドイツ人、スロバキア人は半分ロシア人てとこかしら」って…今はなきチェコスロバキアって、どんな国だったんだろぉ?謎だ…

 そんなこんなで(?)「人間でいけば、ロシア人が最高じゃないかしら。あったかーくて、お人好しで馬鹿親切で」だそーな…、でも理想の結婚相手ではないとな…の理由が「だって、大酒喰らってばかりいるんだもの」となる訳で、オチはそれかいっの巻ってか(笑)

 酒こそ全て、酒といえばウォトカの国だそな…ちなみにアルコール度は40度、これ決めた、発見したのはかのメンデレーエフ先生だそな…ええ、あの化学の…何か化学ってアルコールと切ってもきれない縁があるんだろか?かのパスツールもワインの研究してたよな?

 アリス的にロシアとなるとロシア紅茶なんですけど、こちらロシア紅茶ではなくて飲み物はほぼウォトカのよーな気配が(笑)ちなみにゴルビーの飲み物はミルクティーだったよーで、演説中にはこれが常備されていた模様…ついでに言うとエリツィンはミルクティーが大嫌いだったよーで、成程、ロシアでも坊主憎けりゃ袈裟まで憎いの世界だったんだなぁと…

 それにしても日本にきているウォトカって高級品のしかきていないそな…今もなのかなぁ?でも粗悪品のウォトカってかなりデンジャラスな気がするのは気のせいか(笑)ちなみにソ連時代はアルコール依存症罹患率は公表されていなかったよーですけど、多分25%位じゃねとは巷間に上っていた模様…ただし実際はもっと多いのではないかと疑われているとか?何かもー都市伝説ぽくなってきたんですけど(笑)でもって離婚率が50%というのもアレだけど、その離婚理由の半数が「夫の飲酒」だそで…ウォトカの国というより、アル中の国なのか?ついでに言うと「フリーセックスがかなり蔓延していたという意味だ」とかあって、「体制批判よりもセックスやアル中がましと考えたのか、この二つだけは、比較的自由にしておかれた」そな…どこかの国の風俗産業と似たよーなものなのか?これに金が絡めば、まさにマッチョ思考万歳になるよーな気がするのは気のせい?

 さて、インタビュー的なとこでは著者のご学友のコメントも凄かったが、スタニスラフ・ゴボルーヒン(映画監督)のそれもパネェ(笑)ちなみに父親は1936年にワーゲリ送りになり、38年に秘密警察に処刑されていたお人…「この72年間に数千万の人間が処刑されている。ということは、少なくとも数十万の死刑執行人がいたということだ。その大多数は、今ものうのうと恵まれた年金生活をしている。つまり自分たちが虐殺した人々の子供たちに養われているんだ。これじゃ殺された人間が浮かばれないんじゃないか」とな…成程、ソ連からロシアへの移行で負の財産が日の目を見る事になった模様…

 しかし、これ今現在はどーなっているんだろぉ?兵士の母の会とか?「九年あまり続いたアフガン戦争で、ソ連軍は1万5000人の戦死者を出しているけれど、ペレストロイカ以後のたった四年間で、戦場ではなく兵舎内で同じ数の兵士の命が奪われているの」(@ナタリア・シェルジャコワ)とか…他にも盾の会のとことか…ロシア軍人自身が「民族紛争や労働争議が頻発してくると、軍が非武装の自国民に銃を向けないようにすることが、われわれ当面の最大の課題となってくる」(@エヴゲーニイ・ミーニン)とか…ちなみにロシア軍を表す成句に「将軍の息子は元帥にはなれない。元帥の息子がなるはずだから」っていうのがあるそーで…

 うーん激動の時代だったんだなぁというので、も一つ自国内難民問題もどーなったんだろぉ?何かと言えば、ソ連時代は衛星国家、周辺国家にロシア人が移民していたとこがソ連崩壊とともにその国(地域)では少数民族として追われて、逃れて難民化ですか?立場が逆になったという事かなぁ…

 そしてロシア人の国民性というので「建物であれ、車であれ、政治体制であれ、一度何か造ったり手に入れると、その後一切メンテナンスしない、エントロピーの増大にまかせて目を覆うばかりに荒れ果てて崩れていくのを放ったらかしにしている」事らしー…もしかして掃除という概念もないのだろーか?とちょっと遠い目をしてもいいんだろーか?

 ロシア式プライベート・ベンチャーがこれまた凄い…「元共産党幹部たちが突然出所不明の資本を元手にビジネスをおこして巨万の富を築き、歳費はスズメの涙のはずの政府の閣僚が次々と競うように地中海の島々に別荘を購入するのを、ああも見せつけられたら、そりゃ当然の成り行きである」とな…かくて上へ倣えってか?ちなみにゴルビーの大統領時代から「「大統領との接見料」なるものが設定されていたのは、事実だ」だそな…

 ロシア式労働観もこれまたパネェで、炭坑労働者のスト項目の一つに有給休暇72日とあったとな…ちなみに週休二日の休みは入っておりません(笑)スト前で45日あったそーで、これが極北地域住民だと既に有給休暇が年の半分だとか…さすが元労働者の国は違う…「ったくもうやってらんないではないか。なんで、年間有給休暇消化率が10日未満の日本国民の血税を、働かずに遊んでばかりいるロシア人の支援にまわさなくてはならないのか」と著者憤慨していらっさいます(笑)

 それにしても全然知らなかったんですが、現在公式に核を保有する事が認められている国って国連安保理の五か国だけだったのか?「国際原子力機関の査察はこの公認核保有国は対象外である」とな…これまたちなみに「湾岸戦争時イラク側が使用した兵器の90%以上が米中ソ英仏という国連安保理常任理事国からの輸入品だった」とな…何かもーマッチポンプと言っていいのか?それとも自作自演乙なのか?それが問題にもならないのか?そーなのか(笑)

 そしてこれまた通訳を担当した有名人のエビも色々あるけど、やっぱ破格なのはエリツィンか(笑)「度を越した自尊心と名誉欲」から始まるそれは圧巻ですけど、やはりエリツィンの場合は建前すっ飛ばした言動にあるんじゃねで日本の印象「企業の建物はいやに立派だけど、住宅や住宅街はみすぼらしいね。この国は、その経済、技術、工業の極めて高い水準にあるにもかかわらず、一般国民の生活は貧しいんじゃないかい」とか、中国では「一般国民の生活や教育のレベルは、経済進展の度合いに比べて低すぎる。その点だけは、ロシアの方がはるかに上だね」とか言っちゃってるし(笑)

 更にエリツィンが自分から言い出した訪日を二回キャンセルしている件の著者の見解もパネェ…「非常に失敬なやり方」「国際的儀礼にも道理にも反する」「無礼の限りを尽くすこと」が何故できたか?冷戦が終了したら、米が我が物顔してやがる、悔しーというのがある模様…「そんなロシアにとって、格好の憂さ晴らしの対象となっているのが、日本なのではないだろうか」とな…江戸の敵を長崎でってロシアにもあったのか?「日本が、アメリカに対しては、原爆投下についてでさえ謝罪を求めないのに、戦後の日本人捕虜の虐待についてはソ連には謝罪を求めてくる」のも気にいらなかった模様…どこも大国って俺様が一番じゃないと納得しないのか?

 それでもロシア人の国民性というとこで、「貧乏人からは金を取らない」のだそーな…ただし、「金持ちから金をふんだくるのに良心の呵責など微塵も感じない」そで(笑)実にハッキリしているんでしょか?ロシア人?ちなみに円高で金回りのよかった時は「モスクワの娼婦たちの間でも日本人向け相場はずいぶんと高めらしい」とな…

 日本的なエビではJRの民営化による合理化で人員削減してエッヘンについてのロシア研修生の疑問…「ちょっと待って下さい。どんなに機械化が徹底しようと人間の注意力にはは限界があります。だから保線区のような鉄路の安全と人命がかかわる部署は、決して一人にすべきではありません。第一、削減されて一人で働くようになった労働者の負担もストレスも増え、結局労働条件が悪化しているのではありませんか。それを改革と呼べるのでしょうか」正論乙ですかねぇ(笑)人員削減って、結局人件費削減、経費削減ですから、切った人間は切られた人間なんて、そんなの関係ねぇ(死語?)はいずこも同じってか(笑)結果、事故が減ったかというと…

 その他、ロシアによる「1993年の日本海への放射性廃棄物投棄」についてとか、エビは尽きる事を知らない位あるあるの連続なんですけど、最後に一つ選ぶとしたら、東京の某市長とアゼルバイジャンに行った話がこれまたパネェ…詳細は本書をドゾですけど返礼のスピーチで「いやあ、わたしはアルメニアのコニャックが大好物でしてねえ」とおっさったそな…瞬時に著者の「顔面がひきつるのが自分でもわかった。杯の中のコニャックは、言うまでもなくアゼルバイジャン産」だとな(笑)「平均的日本人に比べてかなりインテリ度の高い市長さんも、やはり民族感情に恐ろしく能天気な日本人共通の特性を発揮してくれたのである。民族紛争に揺れる世紀末の世界で、日本人のこの音痴ぶりは絶滅寸前の朱鷺なみに珍だ」とな…結果、上記の発言になる訳ですけど…かくて著者の頭の中に「「日本人二人スムガイトで行方不明に」という新聞の見出し、そしてカスピ海に浮かんだ死体が二つ脳裏にちらついた」事態に突入…この後のオチは是非本書でっ(笑)

 いやもースリルとサスペンスも(?)盛り沢山、笑いも涙も盛り沢山、今更ですけど、読んで損はない本のよな(笑)

 目次参照  目次 国外

|

« ライン川とドナウ川? | トップページ | 商売繁盛、金持って来ぉーい(笑) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

国外」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 働いても労働者、働かなくても労働者?:

« ライン川とドナウ川? | トップページ | 商売繁盛、金持って来ぉーい(笑) »