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2014年3月23日 (日)

かげんところあい?

白洲正子 美の種をまく人  白洲正子・川瀬敏郎 他  新潮社

 白洲正子追悼本というか、総集本というか、ありし日の白洲正子とゆかいな仲間達みたいなノリか?全編通して己の美学に生きた人という事でしょか?皆何かしらの作り手であり、なりわいが皆、美に絡んでいるという事かなぁ?

 で、白洲正子を語るですが、これは加藤氏の言葉が一番らしーかなぁ?と「勿論ご運の強さということもあるでしょう。しかし、その運を招き寄せ、しっかりと摑む努力を怠れなかったこともあったのでしょう。またそれをよく理解し力添えをなさった周りの方々あってこそ可能となったとも思えます」とな…ある意味、天も地も人も供えた人という事でしょか?

 そーゆー加藤氏はどゆ人かというと「徳利や壺なら中をできるだけ美しく、外なんか気にしない。中の状態が自然と外を決めるのである」(@白洲)というお人らしー…美は見かけで判断するものじゃないという事でしょか?でもたいていの人はその外側だけで判断しがちなんですけど(笑)

 アリス的にはどかなぁ?ある意味婆ちゃんの生きざまと重なり、ある意味朝井さんの生き方と重なるのかなぁ?いえ、白洲氏は京女じゃありませんけど、でも川瀬氏に初めて会った時「あなた、京都だから信用するわ」(@白洲)と言ったとか…氏は京都の文化を信じていた人だったのだなぁと…

 で、これまた文化と人というとこでは「身を削ってでも自分を犠牲にしなければ人に感銘を与える事なんて絶対に出来ない。だから昔の芸人や職人の中には、はた目には犠牲者みたいなのがいっぱいいるのよ」(@白洲)とおっさったとか…芸術論というより、文化論というべきか?古典に造詣が深い氏ではあったけど、実は「新しいもの好き」だったとな(笑)

 また作家と職人観もこれまた白洲節が凄いっ、田島氏のとこで「今や押しも押されぬ一流の職人に育った。あえて作家と呼びたくないのは、近頃は織物の作家など掃いて捨てるほどいるからだ」(@白洲)芸術家と職人とか、何か最近は職人は減って、アーティストは増えたよなぁと(笑)

 とはいえ、文化については悲観的というより楽天的だった模様…「人間は、特に日本人とはそんなに馬鹿ではないから大丈夫よ。日本人の血というものはそんなものではないのよ」(@白洲)と断言なさっていたよーで、日本文化は永遠に不滅ですなんでしょか?まぁ何のかんのと言いつつ、細い糸でつながるよーに続く道だからなぁ(笑)

 巻末は白洲氏による清少納言のエッセイというより小論文といった方がいーよーな気がするけど、が掲載されています。とかく紫式部を語りたい人はいても清少納言の方は、小賢しい女で切り捨て御免な話が多いよーな気がしていたので、こーも正面から清少納言を語る人がいたとはおろろきました…詳細は本書をドゾですが、このエッセイを読んで思った事は、清少納言ってモーツァルトみたいな人だなぁでした…でサリエリが紫式部…多分、こー言っては何だけど紫式部の方が常識人だったのではないか、と?だから日常では角を立てないよーに我慢する事が多いっていうのに、一見好き勝手している清少納言って何様っていうのはあると思う(笑)しかも、これがただのおバカなら鼻で笑って切り捨てられただろーけど、これまた清少納言も紫式部の双璧になれる天才であったと…素直に認めるにはプライドが許さない葛藤が日記に迸ったのではなかろーか(笑)

 式部の話ではありませんでした、清少納言の話です(笑)詳細は本当、本書をドゾ。まぁある意味中宮定子と行成と清少納言による箱庭的な世界が美しスですかねぇ…あの日あの時あの場所でという、まさに時間よ止まれの世界が炸裂している模様…

 さて、本書は豆知識もいぱーいで、骨董って「お歳を召すと、骨董が好きでも自ら買い求めるだけの意識が減る方が多い」とは知らなんだ…コレクターって何か肉食系のイメージが勝手にあったんだけど?違ったのか(笑)後、生け花っていけばなしかないのかと思っていたら、「「たてばな」を楷書とみるなら、「いけばな」は行書であり、「なげいれ」は草書にたとえられよう」(@白洲)で、「「たてはな」は書院、もしくは御所のものであり、「風」を象徴しているが、「なげいれ」は草庵、あるいは僧坊の花で、「水」を現している。その両者に対して、「いけはな」は町人の花であって、建築でいえば、数寄屋造りに相当する」と川瀬氏が説明したと白洲氏が語っておりまする…生け花って色々あったんですねぇ…いや、奥が深い…

 その生け花続きで、川瀬氏が活けたススキとナデシコがあるのですが、トーシロがあれこれ言うのも何だけど一目見て、これナデシコ・ジャパンで使えないかなぁと思ったりして…下手になでしこが、女子が、日本が、と説明するよりこの一葉でオケな気がするんだが(笑)

 最後に本書で一番の面白エビを一つ、白洲家(武相荘)には「元々は門は無かったのです。あるとき人の声がするので雨戸を開けたら庭でゴザを敷いてお弁当を食べている人たちがいた、とのこと」(@福住)で、ここはうちの庭なんだというと相手は道じゃなかったのかって答えたとか…武相荘の庭はもしかして物凄く自然派だったのだろーか(笑)それにしても古き良きおおらかな世界が展開していた模様…これは一度見に行くべきなんだろか?ジャングル、ジャングルじゃないよね(笑)

 執筆者は、川瀬敏郎、加藤静充、吉澤万千子、高田倭男、田島隆夫、三宅一生、福住豊、仲村訥郎、柳孝、坂田和實、瀬津吉平、宮島格三

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