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2014年4月30日 (水)

視点の統一?または不統一について(笑)

両性具有の美  白洲正子  新潮社

 タイトルからして物理的なソレを思い浮かべそーなんですが、本書は雌雄体というか、ヘルマフロディトスというか、ふたなりというかの系統ではなくて、むしろ精神的、精神性系のアンドロギュノス系の傾向ですかねぇ?で、舞台が日本の話が多いので、男の中の女性性について語るになって、解説者がこれは両性具有と男色史じゃね?といぶかっておられるが、よーは著者は内面にどれだけ女性的な面を保持していたとしても、外面は男性にしか興味がなかったのではないか?と邪推してみるが、どーか?尤も、解説によると著者は坂本睦子に対しては「白洲の思い入れは、早死にした「少将の君」への紫式部の同性愛的な感情と通いあう」そーで、やはり愛は錯綜するものなのか(笑)

 でまぁ、本書は最初オルランドーから始まるのであるけど、これも主人公が両性を同時に所有している訳ではなくて、最初に男性(まぁかなり草食色系)、途中から女性に変身してしまうというお話だったりする訳で、こーゆーのも両性具有というのだろーか?男と女をいったりきたりとか?で、更にセラフィタも出てくるし(笑)こちらの話も男性から見たらセラフィタという女性に、女性から見たらセラフィトスという男性に見えるという大変都合のいい話(笑)で、究極のとこどーなのよというと著者曰く「生身の人間の場合は、死ななければ完きの両性具有には到達し得ない」とゆー事らしー…となれば、性の二重性という話になっていき、男性の中の女性性を取り上げるしかないじゃないという流れなのか?

 アリス的に両性具有…うーん…ある種これは己の中の二面性の話になるのかなぁ?男性であれ、女性であれ、己の中に男性性も女性性も内庖している訳で、バランスの違いは人それぞれだし、そんなものは絶対認めないみたいな人もいるかもだけど、ひっくるめてしまえば人は皆両性具有とも言えたりして…

 さて、本書の方は翻って日本に戻ると、まず日本武尊の女装で熊襲征伐とか、神宮皇后の男装での新羅への戦いとか、能の菊慈童と枕慈童とか、薩摩隼人の日常にある稚児との関係性とか、鉢髪奴と賊のをだまきとか、三島章道のよかちごの死とか、花郎の制度とか、万葉集の相聞歌とか、伊勢物語とか、源氏物語とか、稚児之草子とか、折口信夫とか、秋の夜の長物語とか、稚児観音縁起とか、天狗草子とか、南方熊楠とか、能の鞍馬天狗とか、世阿弥とか、能の天女の舞とか、カストラートとか、竜女とか…ザッと眺めただけでもこれだけ出てきて話は飛んで飛んでどこまでも?か?詳細は本書をドゾですが、院政の辺りの時代区分で西行の話も出てきたりして著者的には面目躍如か?

 総じて、友情も愛情も性別を超えての話なんですかねぇ?男性の中の女性性とは、己の中の弱さを認める事なるのだろーか?はともかく、「強いことは必ずしも強くない。か弱く、はかないものには、それなりの辛抱強さと、物事に耐える力を神さまは授けて下さる」と著者が言い切っているとこが何とも(笑)

 本書については取り上げていきる議題が議題ですので読む人によって反応はまちまちになりそーだよなぁ?と思われでして、まずは読んでミソの世界か?成程、これも一つの文化、歴史であり、現実なんですよねぇ…

 てな訳で個人的に本書でハハハと思わされたとこを二つ、一つは南方熊楠に対する小林秀雄談「あんなに記憶がよくて、いつ物を考えるのだろう」…博覧強記ってこゆ人の事を言うのではないか?と思うもんなぁ(笑)

 で、も一つが著者の日常のエビという事になるんだろーか?な「それにつけてもこの頃の新宿二丁目あたりのおかまは、私が昔知っていた人たちとどこか違う。私がおもうに、真物の衆道は室町時代で終っていたのだと思う。私がごたごた書くよりも、次のひと言が何よりもそのことをよく語っている。古いおかまの友人の一人に訊いてみると、言下にこう答えた。「そりゃ命賭けじゃないからよ」」院政の頃はともかく戦国の頃は全体的に命懸けの時代だったと思うけど?ふと衆道、男色が高まる時期って乱世の時期と重なってないか?と思うのは気のせいか?

 それにしてもこーなると男装の麗人系の方も見てみたいものよのぉ、越後屋と思うのはこれまたあまりに俗人過ぎるのだろか(笑)

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