« 花咲う、日本咲う(笑) | トップページ | 生成的な言葉とは何か? »

2014年4月25日 (金)

かけはしのかけはし~

同時通訳おもしろ話  西山千 松本道弘  講談社

  伝説の通訳、もとい通訳者と本書を拝読した後には言わないといけないんだろか(笑)、その伝説の一つがあのアポロ11号の月面着陸の同時通訳だったそーな…今でも声を聞くと分かるという名通訳だったそな…うーん…世の中にはとかく、名人とか仙人とかいらっさるけど、本当に日本の通訳業の草分けになったお人なんだなぁと…特に外交関係のとこでは、訳一つでその後の答えの範囲まで想定しなきゃいけないとは…ええ、相手に言質を与えちゃ駄目なんですよ、奥さん(誰?)こーなると外交ってまず優秀な通訳者をどれだけ持っているか?が大きな戦力なんだなぁ…

 でもって、通訳っていうのはバイリンガルである事ではなくて、バイカルチャーである事なんだなぁ…これは奥が深い…言葉が喋れるだけじゃ、字面だけの表面だけじゃ、行間は勿論、その文化の背景をも背負って訳さなきゃいけないとは…これは出来る人なんて本当にいるんですかぁ?の世界だよなぁ…グローバルスタンダードは一つなんて単純に信じている人にはまず無理でしょじゃね(笑)

 ちなみに本書の対談時に西山氏は92才だったそーで、実は本書の対談の一部が付録でCDになっているんですが、この声がとても92歳のお声には聞こえない…若い、若すぎるというより物凄く力のある声なんですが…更にこの英語が物凄く明瞭…世の中には本当にこーゆー人がいらっさるんだなぁ…トーシロが聞いてもこの英語が凄いのは分かるというもの…

 アリス的に通訳、うーん…ホームズならギリシア語通訳があったけど、アリス…まぁマレーのサムライ・イングリッシュかなぁ(笑)それにしても英語ってやはり冠詞の使い方って、プロの通訳の方でも色々あるんだなぁ…theとaの違いって…日本人なら間違えるってか(笑)

 また今だと通訳的に問題なのは、米語、英語という、米国での、英国での英語だけでなくて、世界的にしゃべられている英語、インド人の英語、シンガポール人の英語、また豪人の英語も、ある種英語の達人である通訳の人にしてみても何言っているのか分からないという状況もあるよーで…国際語としての英語って…しかも通訳者は世界中の英語が分からないといけないという状況にあるみたいで…時代はイギリス英語でもアメリカ英語でもない世界諸英語の時代に突入しているという事か?ちなみに英のコックニー訛りでいくとエイトはアイトになるそーな…

 他にアリス的というと、上方…「関西は上方といって、ものすごいプライドがあるんです。歌舞伎でも何でも上方という。だから村松さんは「下方から来ました」。これがまたウケた」(@松本)となるそで…ちなみに「関西弁はワサビみたいに少し入れるといい。あまり入れ過ぎるとだめなんです」(@松本)「関東は能的だけれども、関西は笑いが出るから狂言的なんですね。この使い分けが非常に難しい」(@松本)となる模様…やはり関西弁の方が口語的なよーです…表現が違うというか、芸風が違うというか、日本国内でもアレだからなぁ(笑)

 後は船曳警部のサスペンダー…サスペンダーってアメリカ英語だったのか?ちなみに英でサスペンダー下さいと男の人が言うと、ちょっとひかれるかも?ってか?英でのサスペンダーは「女性がストッキングを吊るために、コルセットについているものなんですよ」(@西山)だそー…ところかわれば品変わるの世界か?ピッキー、英に行くとかあると凄いエピとれそーだけど、大阪府警と英の警察で研修会とかないかなぁ(笑)

 それと野球好きのアリスという事で「新渡戸稲造は、野球のことをpickpocket sportとかいったそうです。要するに、あれは盗みだと。盗塁はベースを盗む。あれは、よく考えたら盗人なんですよ、pickpocker(スリ)と同じように。よく考えたな。こっそりとやったりして、見ていると人間不信になりますよね」(@松本)って…ちなみに日本に入った時にはベースボールとして入ったのに何故かその後野球になっているというスポーツ的には希有な変換らしー…たいてい漢字で言ってもカタカナの名称になっているとか?そーだったのか?

 語学的な話のとこで英語の壁というか、向き不向き的なそれで日本人的にはまぁ…むしろ「そのかわり、ドイツ語、イタリア語は、日本人の方が得意なんじゃないですか」(@松本)とか「ドイツ語の方がわかりやすいですね」(@西山)だとか…前にどこかで仏語の先生が英語より仏語の方が日本人には入り易いと言ってたよーな…欧米で一番かどーかはアレだけど向いていない英語がスタンダードになりつつある昨今って…日本人的にはアレかなのか…ネイティブは発音にこだわる人多いし(笑)

 さて、他にもたくさんエピ満載ですので詳細は本書をドゾですけど、最後に二つチョイスするなら「ライシャワーさんは日本語も堪能でしたね」(@松本)とな…ちなみにライシャワー氏の通訳をずっとつとめていたのも西山氏なんですが、そのエピが凄いのでこれまた詳細は本書をドゾ。「ライシャワーさんの講演は、歴史を人類のドラマのように話すんです。聞いてて、とっても面白い。ハーヴァード大学時代には、ライシャワー教授の講義には席が足らなくて、立って聞いている学生もいたんです」(@西山)うーん、昔の米の駐日大使は出来るお人が着任していたんだなぁと(笑)

 そのライシャワー氏曰く、「日本の寺子屋とか私塾がすばらしい、ともいってましたね」(@松本)に「「中国が近代化に失敗し、日本が成功したのはなぜですか」と聞くんです。「それは封建制度だ」というんです。士農工商のそれぞれのなかで、農のトップ、商のトップになろうとした。だから、開国しても、それぞれの分野にリーダーがちゃんと出来上がっていたからだというんです」(@西山)ライシャワー氏パネェ…他文化に対してちゃんとリスペクトできる大使が昔は米にもいたんだなぁ(笑)

 も一つは西山氏の青少年期の米生活かなぁ…米人にも「まったく対等」として扱ってくれた人は「真の友人」となれた訳そゆ人は「白人の中にも、真の友人はたくさんいます。彼らは、人種的には"色覚異常"なのです」って(笑)「一応礼儀だけは守りながらやってくれた人たちは本当の友人にはなっていないんです」とな…そんな米で「自分の生活が成り立つためには、どこかにちゃんと就職するか、あの当時は人種差別があるから、自分が何かの専門職で食っていけるようになならなければいけない。そういう意識が、ものすごく僕の勉強するモチベーション、動機になったんです。顧みれば、人種差別があったことは僕にとってかえって一種の恵みなんです」(@西山)と今だから言い切れる科白とももとれるけど、これを言い切れる氏パネェ…何つーか弱肉強食、差別を受けているからこそ生き残る為に何かしらトップになる、技能という武器を手に入れるしかなかったという事かなと…そして、西山氏はその道のトップとなった訳ですが…

 それにしても毎回米のお国事情を見て思うのは普通の人が普通に生きるのが大変そーな国だよなぁ…常に他者より上にいなくちゃいけない、できなきゃいけない、成功しなきゃいけないって脅迫神経症になりそーだと思うのは気のせいか?

 その他、エピ満載ですので詳細は本書をドゾドゾ。

 目次参照  目次 文系

|

« 花咲う、日本咲う(笑) | トップページ | 生成的な言葉とは何か? »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

文系」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: かけはしのかけはし~:

« 花咲う、日本咲う(笑) | トップページ | 生成的な言葉とは何か? »